12.
ラキのお仕事の話をさらっと。
本日の更新は短めです。そして、うっかり途中での更新…。
アイラも出て来ないのですが、デート前にどしても入れておきたかったのです
すみません〜
隣国アラドバハル国とは大陸続きで、昔から大なり小なりの戦があった。
前王から和解の協定を結び今日まで良好な関係を築けていると思われていたが、近年の精神や身体に影響を及ぼす薬の密入が目立つ様になり騎士団で捜査を行う事となった。
先日の盗賊討伐で捉えた輩は、数名いたが二名を残して何者かに暗殺されてしまった。
二名も重傷を負ったが命を取りとめ、裏切られた事による報復として情報を提供してくれた。
黒幕として動いているのは隣国アラドバハル国の貴族、ナイネール侯爵。
過去に王妃を輩出している程の貴族で、あちらの国でもすぐに対処出来ないようだった。それに我がアルカレジ王国の第三騎士団団長の実家、ガシュット伯爵家も繋がっていた。
おそらく、盗賊捕虜暗殺はこちらで間違えが無いだろう。
「今日皆に集まって貰ったのは他でもない。街で最近見かけるようになった薬物の件だ。隣国国内のみで流通していたようだが、どこぞの馬鹿が金儲けの為に我が国にも仕入れるようになったのが事の発端らしい」
第二の副団長が報告書に目を通しながら渋い顔をして話す。
第三騎士団団長が関わってくる可能性があるので、この件は最初から第二と第四のみで動いている。ちなみに第一は皇族の身辺と王城内警護にあたっている為、始めから加わらない。
「アラドバハルが他力本願でなぁ…。こっちに押し付けている部分が多い。が、うちとしてもさっさと片付けたい案件なので恩を売ろうと思う。解決した際には色々要求してやろう。 問題は第三のバール・ガシュット。こちらも実家と組んで自分の部下数名を率いて色々やっているようだな」
第二副団長は頭が痛いよ、とガシガシ掻きながら尚も続ける。
打ち合わせて決まった内容はこうだ。
第二騎士団・アルバート部隊は国内に残りガシュット伯爵と第三騎士団関係者の捕縛。
第二騎士団・エドガー部隊、第四騎士団・ラキ部隊はアラドバハルへ。隣国での総指揮はエドガーが取り仕切る事。ラキとラキ部隊数名はナイネール侯爵邸潜入班となる為、現場の指揮官をラキとする。また、各部隊今回参加の者を厳選して選ぶ事。
隣国ではすでにナイネール侯爵邸に数名潜入済み。
一人職場を離れる設定でラキと交換。
ナイネール侯爵は薬のやり取りを書類に纏めているのでそちらをラキが探して押収。
その後はアラドバハル騎士団と協力の元関係貴族を根こそぎ引っ立てる。
「ラキ…。お前には危険な役をやらせて申し訳ないと思っている。 先に潜入してるやつらでは不測の事態が起こった場合、命の保証が出来ないんでな…。だが、うちとしてもこんな事でお前を失うわけにはいかないからエドガー指揮の元、全力でバックアップしていくつもりだ」
「わかってますよ。 一応ナイフは常備しておきます。後は戦闘になった場合は相手から武器を拝借しますんで問題ありません」
打ち合わせが終わり会議室を退出する。
不本意だけど、本当は嫌だけど…。シイタさんはお残りだな。
アイラには出来るだけ不在期間中は夜当番を断るよう伝えたとして万が一、交換にでもなった場合は必ずシイタさんに報告して送ってもらうように頼んでおこう。
後は通常業務も必要だから書類の山は…、副団長に片付けて貰えばいいから彼もお残り班で…。などと思案していると後方からアルバートの呼び止める声があった。
「ラキ! 隣国に行く前にどんな形でも良いがサファイアが入ったネックレスをして行け。隣国では婚約の証としてお互いがペアのネックレスをする風習がある。 ちょうど王女様が適齢期で旦那を探してるからな。武勲をあげたら目を付けられる可能性がある。 それが嫌だったら絶対だぞ!」
ラキは貴族ではないから選ばれないだろうと思っているが、貴族ではないからこそ断れなくなってしまう。
すかさず、エドガーが首からネックレスを取り出し
「僕、これ。アル兄が買ってくれた」
ホワイトゴールドで細工された十字架の真ん中にサファイアの石が埋め込まれていた。十字架に掘られている飾りは細かく、絶対にお高い…。
「似合ってますよ」
本当に仲の良い兄弟だ。ラキは微笑ましく思う。
アイラが出て来なかったので小さい頃のアイラキのお話
「ねぇ、ラキのママからクッキーを貰ったの。二人で分けましょ」
遊んでいる途中だったがクッキーの事を思い出し、持たせてくれた手さげを取りに行く。
仲良く芝生の上に座り食べ進めるが1枚残ってしまった。
「アイラ食べなよ」
「半分個にしましょ?」
私が割りたいと言うので、ラキは下にハンカチを引いてあげて「ではお願いします」と告げる。
アイラは思い切り割った!つもりで握り潰した。
「「 ……… 」」
ブフッ、「粉々ぁ〜」と言ってアイラが笑えばつられてラキも笑う。
気持ち大きく割れた二つを仲良く二人で分けて、粉はアイラが食べる〜と言うのでラキは「どうぞ」と答えた。
口を開けて、ザァーっと流す。
ラキはそれを見て
「あっ! 位置が高い」と言うが間に合わず、アイラの顔と胸に全て落ちた。
粉々の顔でラキの方へ向くと顔に乗った分がさらに下に落ちる。
「お腹の方にまで入った」
と言って爆笑するアイラの夏用ワンピースを叩きながら「早く取らないとアイラに虫が集るよ? チクリって刺されるよ?」というとアイラは慌てて胸元までワンピースを捲りあげた。
その突拍子もない行動にラキは驚き、慌ててワンピースを下げる。
「なっ! ばっ! 何やってんだよ!!アイラのバカ!」
「アイラはまだペッタンコだからいいんだよ?」
「それでも駄目!」
「? ラキしか見てないのに?」
「ラキが見てるでしょ?!」
いや、見ようと思ったわけじゃなくて不意打ちに見えちゃっただけだし、この子、急にやるから。
「真っ赤で変な顔、ラキィ〜」
キャハハハと無邪気に笑う
この子の教育は俺がやろう!と誓うラキでした。




