第31話 最後の戦い
さぁラストの戦いです!どちらが勝つか!
トレースは初手バレロッグに束王を使い動きを封じようとする。
「束王は相手の目を見て動きを封じる技。束王の回避の仕方は至って簡単で相手の目を見なければいいだけ」
そう言うとバレロッグは目を逸らし束王を回避する。
「言ったはずだ。王について研究していると。王の技全てを理解しそして全てを無効かできる。今や王なんてNPC以下だ」
「王の技は通じないって訳ね。かと言って冒険者だからスキルがあるわけでもないし。どうしたもんかな」
打つ手は王関連の技のみ。寧ろそれ以外で戦おうとするとナイフで切りかかることぐらいしかない。それが通用するなら攻撃するのだがバレロッグが武器を持っているのかも不明。どんなスキルを使うのかすら分かってない状況で接近戦に持ち込むのは相当危険だ。
「王の技自体多いわけではない。ただその一つ一つが強力故に最強とされるがそれが効かないのだから意味がない。さぁどうする王よ。いやトレースよ」
「ねぇバレロッグ防御ばっかりしてても一生終わらないよ?少しは攻めてきたら?」
こんなしょうもない挑発に乗ってくれれば吉。武器が分かればそれなりに対処はできる。
「武器の詮索か。まぁいいだろう」
そういいバレロッグが出したのは少し長めの槍だった。
「槍使いか。リーチ長い割には強いんだよな~......触れただけで死ぬとか無いよね?」
「残念だがこれは触れた所が動かなくなる品物だ。少しでも当たれば動くことすら不可能だろう」
「それ死ぬとあまり変わらないよね」
「その片腕を切り落とした後にゆっくり殺してみたいのだ」
「随分と性格が悪いようで」
バレロッグが槍を構えそれに応じトレースもナイフを構える。一歩でティグリス達も戦闘を行っていた。
「ミュリエルあいつの詳細わかるか?」
「こっちもさっぱり情報はないね」
神であるミュリエルでさえ何故か詳細が一切ない。それ故慎重に行動しなければならない。
「まぁ考えていても仕方ねえから先制いただくぞ」
ティグリスは妖術師めがけて攻撃する。ミュリエルが後衛にいるため安心して攻撃ができる。ティグリスが剣を振った瞬間妖術師の目の前で止まる。
「あ、これはまじでまずくねえか?」
ティグリスは即座に剣を放し後退する。すると剣は宙に浮いたまま先の方から錆びて消えていく。ほんの数十秒で跡形もなく消えて行った。
「とりあえず近距離はだめだ」
『水弾』
ミュリエルが水の弾を数発撃つ。妖術師は一切動かず水の弾は全て当たる寸前で消滅した。
「遠距離もダメっぽいね」
「なんだよ。NPCと神がセットだから強いかと思ったらこの程度か」
妖術師は一歩ずつこちらに近づいてきた。二人は構えるがそれ以上に異様なことに気づいた。妖術師が近づくに連れて体が重くなっていく。
妖術師が目の前に来た頃には指先さえ動くことができないほどだった。
「妖術師はね。妖魔で術を作るんだ。スキルとは別に自分が作りたい術を作成できる」
「妖魔?」
「ああ、分かりやすく言えば体力のようなものだ。それを少し削り術を作成する。術はランダムではなく自分で思った通りの術ができる」
「くそチートが」
妖術師はナイフを取り出し動けないティグリスの首元に当てる。
「まずは君からだティグリス。何か言い残すことはないか?」
「ざけんな。ここで殺しても生き返ってお前を殺してやる」
「はは、面白いこと言うね。この世界で死ぬと生き返ることは不可能ってことはNPCが一番よく知ってるんじゃないのかな?それじゃ頑張って生き返ってきてね」
妖術師はナイフをそのまま横に振る。ミュリエルが止めようとしても一切動くことができなかった。
「やめて!!!」
ティグリスの首が落ち妖術師はミュリエルの方を見る。
「ティグリス!......ねぇティグリス!」
「諦めが悪い神だな。NPC一人死んだぐらいでなんだ」
思いっきり叫ぶミュリエルにトレースが反応してそちらを見る。
「あれ?ティグリスは?」
トレースがティグリスの顔を見つけて唖然とする。本来ある場所になく。床に落ちていた。
その直後ものすごい勢いでバレロッグに攻撃されて吹っ飛ぶ。
「よそ見とはいい度胸だなトレースよ。なに。味方のティグリスが一人死んだぐらいだろ」
「え......?嘘でしょ......?」
トレースはその現実を一切受け入れようとはしなかった。消えてゆくティグリスを見て自然と涙が出てきた。
「ほお。王にも悲しいという感情があったのか。それじゃすぐにティグリスの所へ連れて行ってやる。どうせもう動けないだろう。いや動く気もないか」
トレースはバレロッグの槍をくらって一切動くことができなかった。寧ろバレロッグの言う通り動く気すら起きなかった。
「さらばだ王よ。そしてティグリスと共にあの世で会うといい」
バレロッグがそう言うとトレースの心臓部分に槍を刺し息の根を止める。自然にトレースも消えて行った。
残されたミュリエルは一切の感情を持つことがなかった。仲間が二人も死に次は自分の番と覚悟する。寧ろ早く死にたいと思う程だった。
「もしも王、いやトレースが主人公の物語だとしたらこの物語はバッドエンドに終わったな」
バレロッグがミュリエルに語り掛ける。
「何が言いたいの」
「もしもの話だ。トレースが主人公としてこの世界に降り立ったとして最終的には死んだ。これはバッドエンドそのものだろう」
「そうかもね」
「最後に言い残すことは?」
「トレースはあんたに挑むためにここまで来た。そして負けた。それに悔いはないと願っている」
「王よ。いい仲間を持ったな」
バレロッグはゆっくりとミュリエルの心臓めがけて槍を刺した。
冒険者で異世界を
バッドエンド
おまけコーナー
作「いやいや。お疲れって誰もいるわけないか」
バ「なぜ全員殺すバッドエンドにした?」
作「あ、まだバレロッグが居たか。何故って......なかなかないでしょ。物語はすべてハッピーエンドでは終わらない」
バ「見てて胸糞悪いぞ」
作「殺したのはバレロッグ自身だけどね」
バ「......」
作「物語をハッピーエンドにさせたいか?」
バ「できるのなら」
作「悪役がハッピーエンドを願うなんて面白いね。ただ人生何が起こるか分からないのが人生なんだよ」
バ「書き直す気は?」
作「一切ないよ。これでおしまい。バッドエンドだろうがハッピーエンドだろうがエンドに違いはないよ」
バ「そうか......」
ここまで見ていただき誠にありがとうございました。
バッドエンドどうでした?発想としては面白くなったかなと。
ただまだ分かってないことが沢山あるんですよね......
え?本当に終わるのかって?まだ分かってないことあるのにってかい?
本当に終わる時は第何話って書かず最終話って書くつもりでいるんだよな~......
まぁそれでも一旦区切りはついたのでこの辺りにしてって言いたいところですが......
次回 12月7日17時 最終話 バッドエンドとハッピーエンド




