青龍、体育祭へ。①
「体育祭ぃ?」
任務終了の翌日、私たちは普通に学校に来ていた。
そして、いつも通りの朝のホームルームに、芹澤先生から体育祭があると告げられた。
「先生。発言してもよろしいでしょうか」
「おう、朱雀。何だ」
「去年は、私たちの学年も人数がいたので開催することができました。ですが、今年は戦力差があり過ぎますし、人数差もあります。どうされるおつもりでしょう」
朱雀は本気で言っているのだろうけど、暗に
『1年は、人数が私たちより多いし、私たちの方が強いですけど、体育祭なんてなりたちます?』って
ことなのだろう。
一見、私たちを大きく見せすぎな気もするが、私からみても、今年の1年は弱い。
「あのなぁ、今年の1年が普通なんだからな?
今年のお前らが異質すぎるんだよ」
芹澤先生は、参ったように私たちを見渡した。
「去年とほとんど同じ種目で今年も行う。
人数差は、まあ種目全部に皆んなで出る…みたいになるだろうな」
何となく、そんなことになるだろうな、と思っていた、私とシオンは顔を見合わせてはぁ、とため息をついた。
「じゃあ、次の時間の体育は体育祭の練習だからな、着替えておけよ、白虎、号令よろしく」
「きりーつ、れーい、ありがとうございましたー」
「ありがとうございましたー」
「騎馬戦と、棒取りと、リレー3本に、5人6脚でしょ?」
「そうだろうな、騎馬戦組もうぜ」
「了解、そのつもりだったんだけど?」
体育着に着替えて、校庭にシオンと向かう。
白っぽい地面に反射した光があたって暑い。
夏に近づいてきている、そんな気がする。
「セイ、中間テストの勉強してるか?」
「ギクッ…」
「それ、声に出すもんじゃねぇからな?やってないんだろ」
進級してからの小テストで玄武と張り合うほど成績が落ちていた私。
私たちの中で一番頭がいいのは朱雀、その次はシオン。
そしてヤタちゃん、白虎、私、玄武の順番だ。
私は英語と数学だけ、理屈がわかれば出来るという単純な理由で好成績だけれど、他の教科は壊滅的に駄目で、テスト中は仮眠しているし、授業中も仮眠している。
「明日は休みだから勉強するぞ、まあ国語や理科は問題集さえしておけば、セイならすぐ出来ると思うけどな」
「…わかったわ。明日は引きこもりましょう…」
私とシオンが明日の予定を立てていると芹澤先生や朱雀たちが、校舎からぞろぞろと出てきた。
「じゃあ種目ごとに練習しろよー」
そう言いながら芹澤先生は木陰にある小さな黒板に種目と出る人が書かれた紙を貼った。
『体育祭競技
・騎馬戦(2年全員)
・棒取り(①青龍、朱雀 ②シオン、玄武 ③ヤタ、白虎)
・200メートルリレー(全員)
・スウェーデンリレー(①白虎、玄武、朱雀、青龍 ②ヤタ、白虎、青龍、シオン)
・500メートルリレー(全員)
・5人6脚(全員、組は自由)
・障害物競走(全員)』
一言で言うなら、「走ってばかり」ね。
「頑張りましょうね、青龍!」
「そうね、朱雀」




