青龍、気がついてしまう。
「両者戦闘不能!よって引き分け!」
玄武と陸翔が倒れた後、空翔と白虎もすぐにスタミナ切れで気絶するように倒れた。
次は私の試合!少し胸を踊らせていると誰かが換気をするために窓を開けた。
入ってきた風は学生時代隣にいたような匂いがした。
「…シオン?」
屏風の内側の人影が揺れる。私たち殺し屋組の皆んなの息を呑む声が聞こえる。
真ん中に座る人影が、審判を呼んで何かを指示した。
女の子の人影がガタイの良い男の人の人影に何か話しかけているのが分かる。
「副長から指示がありました。そこの中野麻紀以外は別室で待機しろとのことです。部屋は用意いたしますのでこちらへどうぞ」
周囲がざわつく。私も私らしくない動揺をしてしまった。
必死に頭を働かせているうちに、部屋は私と真ん中に座っていた副長と呼ばれる彼だけになっていた。
いつの間にかガタイの良い男と女の子の影も無くなっていた。
きっと私たちに見えないところに隠し扉があったのだろう。
こういう場合は先に口を出さないほうが良い。潜入ということがバレていないのであればなおさらだ。
私は副長に向かって膝をつき、頭を垂れた。
頭は下げるが、意識は副長にある。何でだろう、何であんなことを言ってしまったのだろうか。
二人だけの密室。もし潜入がバレているとしたら殺される。殺されてしまう。
彼が呼吸する音が聞こえる。私は珍しく冷や汗が首筋に滲んで気持ちが悪い。
そう思っているときだった。
私の脳天に何か当てられていることに当てられてから気がついた。
私は反射的に飛ぶように副長に向かい合った。
「…は?」
「久しぶりだな、セイ。こんなところで合うとはな」
嫌な予想を本能的に立ててしまったものだ。
目の前で懐かしい笑みを浮かべる彼は私の学園時代の同期、そして初恋のシオンという男だった。
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