12-66 VSアロウレスパリピ部隊
海水浴場に久我率いるパリピ軍団が襲来しよくわからないままにパリピハザードが始まった。自分でも何を言っているのかわからないけど事実なのだから仕方ないよね。
ちなみに敵の行動パターンは、
「パリピAはさそうおどりをおどった!」
「パリピBはさそうおどりをおどった!」
「パリピCはさそうおどりをおどった!」
「パリピDはさそうおどりをおどった!」
基本的にずっとこんな感じである。これがド〇クエなら延々とターンが回って来ずイライラしてしまうだろう。MPというか気力もゴリゴリ吸い取られてしまうしなんだか疲れる戦いだ。
「マタンゴさんAはつられておどってしまった!」
「マタンゴさんGはつられておどってしまった!」
「マタンゴさんLはつられておどってしまった!」
「ミヤタさんはつられておどってしまったの!」
「いや何してんの。君らも踊ってないで戦いなって」
「はっ! いけないいけない、危うくパリピになる所だったの!」
ひかげはすぐに踊ってしまう耐性ゼロな友達をえっちらおっちらと走り回って戻していきサポート役に専念していた。おどりふうじでもあれば楽に戦えるけどそんな敵ばかりだからバトルシーンは混沌としたものになってしまう。これはこれで普段とは違って楽しいバトルだけども。
「さあ、ここでうちらの出番や! ファリン、行くで!」
「了解であります、ビッキー殿!」
交戦を開始してからしばらくして久我の側近であるビッキーとファリンが参戦する。他のパリピ同様彼女たちも水着を着ているけど、生憎悠長に水着チェックをしている暇はないんだよね。
「ふっふっふ、荒木の一族に古来より伝わるブレイクダンスを見よッ!」
「うびゃー!?」
「きゃー!?」
ビッキーは他のパリピとは違い普通に物理攻撃を仕掛けてチェルノと紗幸を蹴り飛ばした。由緒は絶対に適当に作ったものだろうけど、その動きはカポエイラや躰道にも似ていて威力もなかなかのものだ。やはり幹部である彼女には警戒したほうがいいだろう。
「総員、ダンスの構えーッ!」
「「イエスマム!」」
「ギャースッ!?」
ファリンのほうは集団戦を仕掛け一糸乱れぬ動きで進撃し範囲攻撃を繰り出した。パリピというよりも某国の軍事パレードに見えなくもないけど、やはりパリピになったとしても軍人というわけか。
「ああもうビッキーたら何してるの」
「せやったら律子も踊ってみる? 楽しいで?」
「ご遠慮被るわ」
律子は身内の責任を取るためビッキーをマークし、機敏に動く彼女を鎖でどうにかとらえようとしたがビッキーはダブルダッチの様に余裕で避けてしまう。
それにしても回避でも魅せてくれるねえ。本気を出しているようには見えないしこいつの底力はどのようなものなのだろうか。仮にも最強の傭兵組織のアロウレスの幹部だからそれなりのものは持っているんだろうな。
「クッ! なんて手強いパリピだ! 心の底から人生を楽しんでやがる!」
「カネヒラも踊ってみる? 新しい世界が見えるかもよ」
「するか!」
大群に踏み潰されたカネヒラはボロボロになりながらも立ち向かう事を諦めない。いつも通り硬派漫画の主人公みたいで見た目はカッコいいけど相手が相手だからなあ。
「ふにに~! でもどうしたら勝てるの!? こんなに人生を楽しんでいる人には絶対に勝てないの!」
そのあまりのパリピっぶりにチーム明日花最強の陽キャであるミヤタですら降参してしまう。しかしなんだかちょっと名言っぽいな。
「自己啓発本のセリフ? なら私には百パー勝てないね」
「諦めないでひかげちゃん! パリピにはパリピだよ! こういう時こそマタンゴさんズの出番だよ!」
「そっかそっか。じゃお願い」
「おっけー」
「えびばーでー」
「ぶちあげていきましょーたいむ」
「ならオレは最高のミクスチャーを聴かせてやるぞ!」
しかしどう攻略すべきか攻めあぐねて苦戦しているとそこに大量のマタンゴさんズが現れダンスを始めた。いつの間にかDJブースも出来てサバトも星のサングラスを装備してスタンバっていたけど、細かい部分はまあギャグシーンだからいちいちツッコまないでね。この状況自体がぶっ飛んでいるんだから。
「ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!」
「ぼくたちキノコ!」
「のこのこキノコ!」
「かんづめだいすき!」
「おどるのだいすき!」
「のっこのこのこ! キーノーコ!」
「じめじめだいすき!」
「おひさまだいすき!」
「のこのこのこのこ」
「ともだちだいすき!」
「みんなだいすき!」
「きーのこのこのこ! キーノーコ!」
「さあみんなでかんづめパーティータイム!」
「このキノコ……出来るッ!」
「な、なんて愛くるしいんだ!」
マタンゴさんズはその可憐な見た目を生かしこれでもかと愛嬌を振りまいてパリピ連中を魅了していく。今回のために用意されたどこか脱力する専用のキャラソンもいい感じだね。
「うぇへへ、か、可愛すぎるんだけど!」
「さっちゃん、よだれよだれ。けどこれなら……ってサラ!?」
戦況が覆って一瞬歓喜したレイカは息をつく暇もなく巨大な砂のプロレスラーの肩に乗っている妹に驚愕する。どうやらあんこがミヤタの作った砂像を捕食し擬態した様だ。
「もちちちちー!」
「あうー!」
「まさかのダブルラリアット!?」
「プェー!?」
砂のヨ〇ハシは現実の設定を無視してただひたすらに市長の必殺技を放っていた。ただシンプルが故にその威力は絶大で竜巻の如くパリピどもをポンポンポーンと蹴散らしてくれる。
それは最弱かつ最もどうでもいいヨ〇ハシが初めて脚光を浴びたと言っても過言ではない光景だった。ある意味これが今回のバトルで一番フィクションな光景だったかもしれないね。
「おおー! こんないい回転を見せられたらジッとしていられないの! よーし、わたしもダブルラリアットをするの! ぐるぐるぐるぐるー!」
「では私も! ぐるぐるぐるぐるー!」
「さあみなさんごいっしょに! ぐるぐるぐるー!」
「ええ!? なにこれー!?」
「お前ら最高にパリピだぜ……!」
そして回転に魅せられたミヤタとハナコを皮切りにマタンゴさんズ他が一斉に回転、パリピ軍団を一掃する事に成功した。
パリピどもは回転しながら巻き上げられるもその表情はどこか楽しげだった。きっと彼らからすればこの空中散歩も愉快な経験の一つなのだろう。
自分でも何を言っているのかわからないけど事実ry。まあギャグシーンだから倒し方も適当でいいよね。
「よいしょっと。ええと、手加減はするので死なないでくださいねー」
まあ種明かしすればきぃが普通に暴風を発生させて巻き上げているんだけどね。結局は普通に戦えばパリピくらい普通に倒せるからね。
でもそれじゃあつまんないから寸劇に付き合っただけなんだよね。だってギャグシーンってそういうものだからね。




