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ゾンビのミヤタさん~英雄が敗北した未来を変えるために、勇者の剣と愛と勇気と豊橋名産のちくわを携えやって来た二回目の世界、東北には太陽が昇り、花咲く明日への物語が始まる~【完結】  作者: 高山路麒
第十二章 失われた理想郷【第二部3】

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12-60 待望の水着回

 んで。


「「海だ(なの)ーっ!」」


 結局僕らは早速神渡市内にある海水浴場を訪れていた。海水浴場にもいろいろあるけど、こちらはファミリー向けで神渡には珍しくパリピやヤンキーは少なめである。


 というかこれでもかとトイレで着替えるな騒ぐんじゃねぇ酒飲むんじゃねぇタバコ吸うんじゃねぇって警告看板があるから多分徹底的に排除したんだろうけどね。


 市内にあるから透明度は普通程度で、絶景という程絶景でもないけど開放的な姿の幼女がたくさんいるからある意味絶景だ。


「ヨシノー、性犯罪者の目になってるわよ。今あんたが考えている事が手に取るようにわかるわ」

「おっと、いけないいけない。欲望を抑えておめめにチャックしないと」

「偽ペイルライダーに嫌がらせをするのが目的ならある意味ありっちゃありかも知れないっすけどねぇ」


 ただレイカとメイリンから文句を言われたので慌てて素面に戻る。普段から自重すべきだけど、今は特に考えて行動しなければいけないから気を付けないとね。


「おいコラお前今盗撮しただろ、こっちに来い!」

「何言ってるんですか、そこに人魚がいるじゃないですか! そう、浜辺で戯れる幼女はまさしくあら~ん!?」


 なお離れた場所では前回吹っ飛ばされたはずのハロウィンパイセンが筋骨隆々なライフセーバーに連行されていた。なんであの人がここに……不死身なのかな?


 まあ、うん、それはそれとしてやっぱり海に来たら水着チェックをしないとね。


「レイカはやっぱり赤色なんだね」

「まーね、海に来るのは久しぶりだけど。あんまジロジロ見ないでよ」

「大丈夫だよ、僕ロリコンだから興味ないし」

「そうだったわね」


 レイカは大方の予想通り情熱的な赤いビキニを着ていた。チーム明日花の中ではスタイルは上位だけれど残念ながら僕からすれば恋愛対象じゃない。なので適当にスルーしておこう。


「んで、ショートパンツなんて履いてドーラは何を狙っているんだい?」

「別に何も狙ってへんけど。猫やったら上に水着が四つ必要やからな」

「そういや猫って乳首が八つあるんだっけ。ネタ画像でそういうの見た事あるよ」


 ドーラは人間形態になりショートパンツタイプのボトムでボーイッシュに。まあ猫形態ならそもそも全裸でもさほど問題ないだろうけど海水浴場はペット禁止の所も多いからなあ。


「我がスウィートシスターは大人しめにワンピースと」

「ちょっとお兄ちゃん、何冷静に分析してるの。セクハラだよー?」


 紗幸はフリルとリボンのついた可愛さに全振りした水着だ。このジト目も含めて実にたまらんね。


「殺しますよ」

「何でいきなりフ〇ーザ様のセリフを。僕まだ何も言ってないのに」


 フィリアさんはパレオでエレガントっぽく。しかしあまり眺めているとシバかれるからやめておこう。


「げろげろ……リア充オーラが蔓延していて死にそう……」

「もう、ひかげちゃんったらもっと堂々としてなよ。今のひかげちゃんはリア充だよ!」


 百合カップルのハナコはセクシーさよりもどこか活発さを感じさせるビキニを、ひかげは極力地味で露出を少なめにしたタンキニタイプの紫の水着にしたらしい。だが陰キャの彼女にとってはこれでもかなり冒険したんだろうな。


「うーむ、防御力が低いな。これではロケランを耐えられないではないか!」

「チェル、普通の人間は水着じゃなくても死ぬからね?」

「あう」

「もち!」


 なおチェルノは艦長をイメージしたであろう独特なデザインの水着を着ていた。下はビキニっぽいけど大きなマントのせいでよく見えないから悔しいよ。なおアトゥは六本の腕を隠すために上に羽織っているけど、他のメンツは興味がないので割愛するね。


 まあうん、それはそれとして。


「白スク……だとッ!?」

「うん、スクール水着だよ。でも白いのって確かに珍しいよね」


 ミヤタはなんと白いスクール水着を着ていた。ご丁寧に胸元にはミヤタというゼッケンもありその辺もバッチリである。


「あまり露出が多すぎてもよろしくなかったので私が適当に見繕いましたが……ヨシノさんの反応を見る限り失敗でしたかね」

「ええそりゃもう! スクール水着って下手な水着よりエロいですからね! ましてや白だなんてSSRですよッ!」

「ふ、ふにぃ~、なんだか恥ずかしくなってきたの」


 僕が熱弁するとミヤタは恥ずかしそうに身をよじる。これで透けるタイプのものなら最高なんだけどなあ。っていうか白スクなんてエロゲでしか見た事がないけど実際に売ってるんだね。


「……なあ、あえて触れないでおいたがお前のその格好はなんだ」

「あ、これ? だってペイルライダーのふりをしないといけないし」


 なお最後になってカネヒラが僕の水着チェックをしてくれる。僕の装いは黒いフルフェイスヘルメットと黒コートというペイルライダースタイルだったけど、水着の上に直接羽織っているからぱっと見は完全に変質者だったから気になって仕方がないんだろうな。


「あー、だる。何でこんなクソ暑い中……」

「まあまあギバちゃん、これも仕事ですから。経費で落ちるかどうかはわかりませんが」

「税金で海水浴に行ったなんて知られたら週刊誌に書かれるわよ。無難にあなたのポケットマネーから徴収するから」

「ぐへっ、ですよねー」


 黒鬼さんチームも適当に流してと。社会人になって一緒に遊びに行くとかなかなかありそうでないだろうからこれを機に親睦を深めてくださいね。


「ヒカゲー! 早く泳ぐぞ!」

「んだー」

「あうあう」


 しばらくしているとひかげのお友達もやってくる。ただサバトはまだしもやまもとは、うん。


「ちょ、やまもと、これ見よがしに見せつけんな。あまりの乳牛っぷりに周りのモブ男がギョッとしてるよ」

「あはは、それじゃあミッションもこなしながら早速遊ぼっか!」

「「おー!」」


 さて、水着チェックも済ませた所でメインクエストを初めよう。遊ぶのも大事だけどちゃんと偽ペイルライダーに嫌がらせをするっていう本来の目的も果たさないとね。



 ちなみにその頃セントマリア艦内にて。


「ぷひー!」

「ぷー!」

「ぴー!」

「ぷぎー!」


 海水浴場はペット不可のためブタチームはお留守番となるも、仲間外れは可哀想だという理由で一応ビニールプールを購入し水遊びをさせていた。彼女たちにとってはこれでも十分だったらしく実に楽しそうにパシャパシャと遊んでいる。


「ケッ。子守のためだけに呼んでくるなんて……あいつら私の事を何だと思っているのかしら」


 その傍らには見せる機会のなかった黒いビキニを着てやさぐれているセラエノもいた。


 彼女は苛立ちながらちくわをむしゃむしゃと食べ、時間を潰すために普段は別の世界にいる知り合いが貸してくれた矢〇通が登別観光をするDVDを見る事にしたのだった。

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