『学校の七不思議』 ~花子の章~ 其の一
いじめの描写があります。苦手な方はスルーしてください。
あ、勿論、フィクション・・・か・く・う現実をわかりやすく理解する為の仮の想定です。
(ノスタルジア風に)
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それは、私がまだ小学生だった頃の話です。
「あれ?」
登校して来た私は、靴箱に上履きが入っていない事に気が付く。
はぁ・・・っと内心ため息を吐いて、辺りを見回すが上履きは無い。
仕方がないので、靴下のまま教室へと向かう。
教室に入る。「おはよう」と声を掛けるが、返事は無い。
私の机の上には、花瓶に入った花が置かれていた。勿論私は、生き物係でも、植物係でも、日直の水やり当番の日でもない。
あ、机の下に上履きがある。外に捨てられていなかっただけ今日はマシな方だ。
私は、上履きを履くと花瓶を元あったであろう窓際へと戻した。
暫くすると、先生が来てホームルームが始まる。
「最近、不審火が多いそうだ。」
と、ホームルームでプリントが配られた。
火災の季節、火のもとに注意しましょう。また、不審者にも気をつけましょう。と書いてある。
私はプリントをランドセルにしまう。
今日はこれ以上の悪戯は無いみたいだ。
・・・
・・・
・・・
私は、クラスの一部の子にいじめられていた。
いじめてくるのは、クラスの一部。だけど大半は知らぬふりをしている。
ここでうっかり口を出してしまうと、今度はその子がいじめられてしまうのだ。
・・・私がそうだった様に。
その子は、気が弱くてちょっと鈍くさいと言う言い方が良いのかは分からないけど、そんな子だった。
いじめのグループ・・・今、私にちょっかいを掛けてくるグループと同じ子達なんだけど、その子達はその気の弱い子をいじめていた。
最初は・・・そう、上履きを隠されたり、ノートに落書きされたりだったらしいけど、やがてエスカレートし、靴に画びょうを入れるなんて事もしだした。
私は最初気が付かなかったけど、エスカレートした行為に気が付き、注意をした。
「○○ちゃんがかわいそうだよ。そんな事をしたらダメだよ。」
って。
それでも、いじめは止まらなかった。気の弱い子はいつしか学校に来なくなった。
そして・・・いじめの矛先は私へと向いた。今度は私がいじめられるようになった。
注意した事を知っているクラスメートは、私の次にいじめられるのがイヤで、見て見ぬふりをする。
先生にも言えない。いじめっ子達も、先生に見つからない様にうまくやっている。
私にとって学校は、苦痛でしかなくなった。
ある日の放課後。
「花子。かくれんぼするわよ。」
いじめっ子のリーダーの子が言った。
当然・・・私に拒否権は無い。
かくれんぼが始まった。
私は鬼にされて、みんな帰っちゃうとか、そういう事かな?って思ってたんだけど、普通にじゃんけんして・・・
リーダーの子が鬼になった。
場所は校舎の中。
私はトイレに隠れた。割と簡単に見つかりそうな場所。これなら私を見つけられずにって事も無いだろうって打算的に考えた。
事実、トイレに人が入ってくる気配があり・・・
ごとごと
あれ?扉が開けられる気配はなかった。
見つかってもいいから当然鍵なんて掛けていない。
おかしいと思った私は、扉を開けようとする。
・・・
・・・
・・・
開かない。
「誰か・・・開けて!扉が開かないの、開けてよ!」
私はドンドンと扉を叩き、叫んでも助けは来なかった。
暫く続けていたが、反応はなった。
じゃあ、上から・・・個室の壁の上から出れないだろうか?
うーんっと手を伸ばすも、ジャンプしても乗り越えることなんて出来なかった。
はぁ・・・どうしよう・・・きっと最初からこういう手筈だったんだ。
でも、ここは学校。
そのうちに先生とかが見回りに来て、異変に気が付くだろう。お母さんも、帰ってこない私を心配して学校に電話するだろう。
じゃあ、ここで待っていれば、何時かは助けが来る・・・と思う。
やがて、疲れた私はトイレの中で眠ってしまった。
・・・
・・・
・・・
ごほっごほ・・・
ひどい煙に私は目を覚ました。
ここは・・・あ、そうか、疲れてトイレで眠っちゃたんだ。
この煙は何?
ごほんっごほんっ
大量の煙が立ち込める。物凄く息苦しい。
私はしゃがみこむ。
下の方が煙が少ない様に思えたから。
「助けて・・・誰か助けて!!」
ドンドンドンっ
私は扉を叩き、声の出る限り叫んだ。
扉は開かない。助けも来ない。
だんだんと、周りが熱くなってきている気がする。
「もしかして・・・火事!?」
最近不審火が多いって先生が言っていたのを思い出した。
このままじゃ・・・私・・・死んじゃう。
「助けて!助けて!!」
ドンドンドンッドンドンドンッ!!
助けは来ない。
でも、何度も何度も繰り返す。
繰り返しながら、私は考えていた・・・
何でこんな事になったんだろう?
いじめっ子の所為。そもそも私は、あの時・・・気の弱いあの子を助けたから?
私も他の子の様に、見て見ぬふりをすればよかったの?
・・・そんな事は無い。悪いのはあの・・・いじめっ子達なんだ。
憎い。あのいじめっ子達が憎い。
憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い・・・・
そんな感情だけが私を支配した。
そしてそのうちに・・・
・・・私の意識は闇へと落ちた。




