『自分攻略サイト』 ~華音の章~ 終
〜9月21日 18時45分 『ココロード』〜
ドンッ・・・ドンッ
大きな音を立て、トラックが人を撥ね、歩道に乗り上げ外灯にぶつかり止まった。
「間に合わなかったか!?」
私は慌てて駆け寄る。
少女は奇跡的にも無傷。・・・まあ、突き飛ばされたのか、擦り傷程度は負っている。
少女が追いかけていた猫・・・『かのん』に至っては「なぁーご」と歩道でけだるそうな鳴き声すらあげている。
そもそも『かのん』は店にいた筈なんだが、何時の間にか外に出ていた。これも因果の所為かもしれないな。
其れよりも、二郎・・・いや、一郎は!?
居たッ!!
トラックに撥ね飛ばされ、歩道で血を流し倒れている。
「花子! 救急車ッ早く!!」
「は、はい、華音様!!」
花子はスマホで救急車を要請。
私は、一郎の様子を見る。
・・・
・・・
・・・息はある。
こういう表現があるのかは分からないが、当たり所が良かったと思える。
見た目ほど、深刻な状態ではない様だ。
私は簡単な応急処置を済ませる。
・・・事故が起こる可能性がある事は知っていたので、ある程度の準備はしておいたのだ。
やがて、救急車が到着し、病院へと搬送された。
救急隊員の話でも、命に別状は無いそうだ。
奇跡的に。
「何もするな。と言ったはずなんだがな。」
「何ですか?華音様??」
「いや、何でも無い。」
怪我の具合からいって、明日には面会ができるかもしれん。
・・・二郎に一言言ってやらないとな。
私は『かのん』を抱き上げると、帰路へとついた。




