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『霧島華音・結』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第3章 『黒歴史ノート』 ~直哉の章~
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『黒歴史ノート』 ~直哉の章~ 其の十一

(ステージ4・・・クリア。)

(10分のインターバル後、ファイナルステージを開始します。)


「やっとファイナルステージね。」


「ああ、思ったより苦戦はしなかったが、連戦で前線にある程度の被害は出たようだ。」


「私も、ポーションが心許無いです。」


「其れならば、私のをやろう。」

「後衛はポーションを殆ど使わんからな。」


俺達は続く2、3、4ステージをクリアした。

多少の苦戦はしたが、今までに戦った事があるボスしか登場しなかったのが救いだった。


そして・・・最後の戦いが始まる。


(ファイナルステージ・・・スタート)


(エマージェンシー・・・エマージェンシー・・・)


「む、いきなりボスか?」


「そうみたいね・・・」


俺達の前に現れたのは、巨大な要塞・・・とも思える『ベータ』

中央に巨大な砲塔、無数の砲台を持ち、金色に輝いている。


『コマンダーベータ『キャノン』』


「・・・いやな感じの名前だな。」


「どうしたんですかぁ〜直哉さん」


「あの名前の感じだと、絶対に変形もしくは、第2形態がある。」


「「「「あ〜確かに。」」」」


後ろに『キャノン』と付いているあたり、他の形態があると言っているようなものだ。

などと考えていると、神羅から『ウインドチャット』が届いた。


「此方の状況を説明する。」

「ベータが無限に沸くステージのようじゃ。」

「故に、他の所には救援には行けん。」

「クリア条件はただ一つ・・・指揮官を倒し撤退させる事じゃ。」


つまりは・・・俺達次第・・・と言う訳か。

どうやら、他の3箇所も同じ状況であるとの事。つまり、救援は無い。という事が確定したって訳だ。


「ならば、さっさと終わらせた方がよさそうだ。」

「直哉、花子は砲台の破壊、香奈は後ろに弾を通さぬようガード、私と香織は巨大砲塔を叩く。」


『深闇』の指示が飛ぶ。


「「「「了解!」」」」


「行くぜぇ!『ライトニング・スライダー』」


俺が選択したスキルは、雷撃を纏った大剣に乗りサーフィンのような形で砲台に特攻するスキルだ。

ロックした相手にある程度ホーミングするので、間合いを詰めるのにも使えるスキルでもある。

俺は、高所にある砲台をロックするとそれを破壊。続けざまに隣の砲台にもスキルを放つ。


「『グランドクロス』!!」


隣の砲台も一撃で破壊。

砲台一つ一つの耐久値は高くないようだ。


「やりますねぇ〜『漆黒』」

「こちらも、負けてられませんっ!!『セイクリッド・スキュア』」


『烈光』も槍を投擲すると、槍に取り付けてあったワイヤーで俺の反対側に上る。

さらにスキルを放ち、次々と砲台を破壊していく。

俺も負けじと砲台を破壊していく。


「『漆黒』!この砲台・・・再生する!!」


「なんだと!?」


俺や『烈光』が最初に倒した砲台に何やら小型のマシン?が張り付き、修復していっている。


「なんなんですかぁ〜〜〜このファン○ルみたいなのはぁ〜〜〜」


『烈光』がファン○ルもどきを破壊する。

しかし、直ぐにファン○ルもどきは補充され、再び修復作業を開始する。


「きりがないっ!!」


ここは・・・


「『烈光』!再生までに多少の時間は掛かるようだ。ここは、生きている砲台を潰し、下の負担を軽減するんだ。」

「香織と『深闇』の詠唱が終われば、何とかなる・・・筈だ!」


「了解っ!」


俺と『烈光』は、生きている・・・下に攻撃をしている砲台を優先的に破壊する。


バシィィィィ


『アイギス』が飛来し砲台を破壊する。

香奈の盾投擲スキル『シールドソーサー』だ。


「お兄ちゃんっ、花子さん、離れて!!」


下で詠唱の終わった香織からの合図だ。

俺と『烈光』は、『キャノン』から飛び降りる。


「・・・華音さんっ!」


「うむ。」


「『クリムゾン・ノヴァ』!!」


「『エクリプス』」


深い闇と紅蓮の炎。2つの極大魔法が砲塔に炸裂する。

2つは混ざり合い、漆黒の炎となり収縮・・・そして漆黒の炎の柱が立ち上った。


ドゴォォォォォォ


すざましい轟音を響かせた。


「やったの?」


「いや・・・まだだ。」


炎の勢いが衰え、『キャノン』が姿を現す。

爆発の余波で見える所の砲台は全て破壊され、修復用のファン○ルもどきが忙しそうに飛び回る。


「しかし、ダメージはある筈。」

「あの砲塔が、攻撃する前に破壊しよう。」


「おっけ。」


言葉を掛け合い、次の魔法の詠唱に入る香織と『深闇』。


「『烈光』!俺達も上に上がって叩くぞ!!」


「了解っ」

「香奈ちゃん、二人の護衛を頼みますねぇ〜」


俺は先程の様に、『ライトニング・スライダー』で上に上がろうとした・・・その時!


「砲塔が・・・動くぞ!!」


上を向いたままだった砲塔が、ゆっくりと回転し始める。

そして、こちらをロックした。


(エネルギー充填完了・・・『サテライト』起動・・・)


「あ・・・まずいっ」

「皆さん、私の後ろに!!」


(『サテライト』・・・発射。)


「『ゾーンシールド』!!」


襲い来る光の螺旋を香奈の盾スキルがそらし、拡散させ防ぐ。

しかし、『ガーディアンベータ』の時とは違い、『キャノン』の場合は、自身の砲塔より放っている為、上からではなく、横からの攻撃になっている。

つまり・・・


「香奈っ 防ぎきらないと・・・城下町が危ないわ!」


俺達の後ろには、先程まで居た城下町がある。香奈の盾スキルで威力が落とされているとは言え、城壁にダメージを与え続ける。

城壁が破られたら、城下町に多大なる被害を与えることだろう。


「防ぎきって・・・見せますっ!!『アルティメットシールド』!!」


香奈は『シールド』を」多重展開する。花屋のスキル『フラワーアレンジメント』だ。


(『サテライト』エネルギー残量残り10%・・・)


光の螺旋とも思えるレーザーが照射され、既に1分が経過していた。


「あと・・・少し・・・『ハードシールド』」

「あ、あれ??・・・クールタイムは終わってるのに??」


香奈は『ハードシールド』を多重展開を試みたが、発動はしない。


「まさか・・香奈っ!」

「『フラワーアレンジメント』のクールタイムの確認!」


『深闇』が叫ぶ。


「・・・『フラワーアレンジメント』クールタイム中」

「終了まで後15分・・・」


(『サテライト』エネルギー残量残り5%・・・)


『フラワーアレンジメント』もスキルである以上クールタイムが存在していたと言う事か・・・

連戦による多重展開の多様によって、『フラワーアレンジメント』が使用不能になった。


「香奈っ今張ってるシールドは持つの?」


「残り、10秒程で破られると思う・・・」

「正直・・・ギリギリ・・・」


俺は素早く『幻界の秘薬』を取り出す。

保険にしかならないかも知れないが、数秒の照射なら『アイギス』とこの薬で耐えられるかも知れない。


「香奈ちゃんのHPなら全快してますよ?ポーションの効果は無いと思いますが??」


「な〜に、これはある所で手に入れた秘薬さ。」

「ちょっとした、保険の様な物だ。」


俺は香奈に『幻界の秘薬』を振りかける。

頼むぞ・・・


(『サテライト』エネルギー残量残り4・・・3・・・2・・・1・・・0)


パリーーーン


「・・・きゃぁぁぁぁぁぁぁ」


光の螺旋の照射が終わるのとほぼ同時に、香奈の『シールド』が破られる。

螺旋の余波が俺達を襲う。

香奈はとっさに両手を広げると、盾となり余波をひとりで受ける。


「香奈ーーーーっ」


香奈のHPゲージがみるみるうちに減っていく。

余波が過ぎると、香奈はそのまま倒れこんだ。

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