『黒歴史ノート』 ~直哉の章~ 其の六
俺がファンタジースターオンラインの世界に来て2週間がたった。
その間に俺は、幾つかの『ベータ前線基地』を攻略したが、香織と合流は出来なかった。
しかし、香織もまた『ベータ前線基地』を攻略してきている。
そして残る『ベータ前線基地』は、唯一つ。
サービス期間中、とうとう攻略する事が出来なかった『ガーディアンベータ』がいる前線基地を残すだけとなった。
「問題は、どのルートから攻略するか・・・だ。」
この前線基地には、幾つかの攻略ルートがある。
香織ならば、近接タイプが少ないルートを選ぶだろう。
魔術師である香織は、近接タイプの接近を許すと攻略が困難になる為だ。
逆に俺は、遠距離タイプのが苦手だ。
ここは深く考えずに、苦手な敵の少ないルートを選ぶ事にする。
「ならば、西側のルートだ!」
早速俺は、西側のルートより侵入し、中央のボスの間を目指す。
基地に入ると、直ぐに『ベータ』と遭遇する。
「近接タイプが5体か・・・楽勝・・・だぜ!!」
1:5のまま素直に戦う訳じゃない。
先ずは、先制の一撃で”間引き”をする。
「雷光一閃・・・『スラント』!!」
愛用の大剣『覇皇龍斬剣”戒”』で大きくなぎ払う。
大剣からの衝撃波は、接近しようとする『ベータ』を正になぎ払った。
この『スラント』で、『ベータ』3体が黒い霧となって消える。
残る2体は、手傷を負いつつも、俺に攻撃を仕掛けてくる。
1体目の『ベータ』のレーザーソードによる斬撃をパリィで受け流し、すぐさまステップで2体目の攻撃を大きく避ける。
ある程度距離を取るのは、2体に同時攻撃をさせない為だ。
「せいっ」
俺は、スキルを使わずに通常攻撃を仕掛ける。
1体の『ベータ』は避けきれず、さらにダメージを受ける。
もう一体は、その間に攻撃を仕掛けてくるが、俺は慌てずにステップ回避。
ヒット・アンド・アウェイ、一撃離脱。
無理をせずにこの様に戦えば、遠距離タイプのいない『ベータ』達等は敵ではない。
残り1体になった所に・・・
「『グランドクロス』!!」
スキルを叩き込んで終了だ。
こんな感じで、ちゃくちゃくと攻略していく。
そしてついに・・・中央、ボスの間へとたどり着いた。
・・・扉は既に開けられている。
俺は中に入る。
中は、一見『コロシアム』の様に見える場所だ。
そこには、ボスである『ガーディアンベータ』それに・・・3人の少女の姿があった。
そして、今、正に一人の少女に『ガーディアンベータ』のビーム攻撃が放たれた。
俺は走る。
走ってビームと少女の間に割って入る。
すぐさま、パリィでビームを受け流す。
間に合った。正直、敏捷性はそれほど高くは無かったのだが、迷いが無かったのが幸いしたと言えるだろう。
「・・・ちょっと、3人じゃ無謀なんじゃないか?」
「俺も混ぜろよ!!」
俺は、妹の香織と再会した。




