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自己満足

初めての他のキャラの視点です

少しごちゃっとしました、ごめんなさい

いやー、疲れた、疲れた。

手加減されてるとはいえ勝てたのはそこそこ良い気分だ。

だがしかしこの視線どうにかならんかね。

鬱陶しい...


「お前強いな!驚いた、ここまでできるのがいるとは思ってなかった」

イライラしてると足を治療しているリードパワーさんが話しかけてきた。


「いえ、手加減されてる方に勝っても自慢できませんよ」

これは事実、気分はいいが自慢することじゃない。

謙遜でも何でもない事実だ。


しかしこの答えに満足しないのかリードパワーさんは不満げな顔で自分の足を治療している。

めんどくさいのでまた話しかけられる前にさっさとログリアのところに戻ろう。


それにしても治療魔法か...

筋肉の形とか筋肉の能力でもイメージするのかな?

んー、分からん。ので聞く。


「ログリア、傷を治す治療魔法ってどうやんの?」

ログリアのところに戻ったところで早速聞いてみた。


「戻ってきてそれかね?」

しかしログリアは呆れた顔で言い放つ。


「君は好奇心の塊だな、まるで子供だ」


「この年齢は元の世界ではまだ子供です」

だがログリアの顔を見るとこちらの世界では違うらしい。

14歳で成人だそうだ。


「そっちとこっちの価値観は大きく違うな、苦労しそうだ」

同意である。こっちだと人道というものが大きくズレている気がする。

リードパワーは、足に短剣刺してやったのに文句の一つもないからだ。

割り切っていると言われればそうなんだけど。


「で、治療魔法だったかな?」

おっと話が逸れたか、とりあえず首肯する。


「治療魔法は使うには筋肉の形やその機能を理解しておく必要がある」


「後はその内容をイメージしながら魔法を使うだけだ」

おおむね予想とは間違ってないか。

俺ってもしかして、この世界でそこそこ強くなれるかも?




魔法談義もほどほどにし、周囲に意識を向けると鍛錬はおおまかな内容説明に移っている。

ストレッチの内容、ランニングの周回回数、武器の扱いの注意とその実践。

効率的な運動の豆知識、現在の騎士の自己紹介。

新学年始まるときみたいな感じで説明は行われていった。

ちなみに騎士の名前はリードパワーさんともう一人以外忘れた。

興味ないもの。

もう一つちなみに、名前を覚えたもう一人というのは『剣星』の異名を持つリキッド・モーラーさんだ。

その場におらず他の騎士の口頭による簡易的な説明だけだけど、肉弾戦最強らしい。

しかし残りの時間すべて剣星の伝説を語るのに使わないでくれ、気持ち悪い。



やれ剣星だの、やれあいつ気味悪いだの、やれあの賢者さん綺麗だの。

耳障りなガキどもめ。

ギャアギャア騒ぐな。

隕石落とすぞ?

しかしその点ハルといるのは良いな。

騒がないし、とても静か、さらに魔法の才能はピカイチ。

おまけに理解力、判断力も高く頭の回転も速い。

戦闘センスもやたら高い。顔もそこそこ良いときた。

何よりこの世界に来て2日目で身体強化も使いこなすその順応性。

褒め言葉として化け物と言っておこう。

だが好奇心が強すぎるな。

少なくとも万人受けする人間ではないだろう。



魔法の才能の点では昔の私を見ているようで、ハルのことをなんとなく気にかけてしまう。


平民でしかも孤児院の出でありながらたった13歳でその時代の賢者と互角だった。

誹謗中傷は当たり前、ハブられるのも当たり前。

いわれのない罪で責められるのも当たり前、化け物だと言われるのも当たり前。

ヒーロー気取りの奴らに襲われるのも当たり前。


だから誰も追いつけない魔導の頂へとがむしゃらに走り続けた。

まぁ、結果が『賢者』たる今の私であるわけだ。

おそらく私は小さいころの私と似た境遇にいるハルを憐れんでいるのだろう。

同情しているのだろう。


少なくとも私の視界にいるうちはハルを守りたいと思う。

これは自己満足だ。ハルに悟られてはいけない。

故にまず私は...



はぁ、とため息を一つ。

視線が鬱陶しい。

ひそひそとまぁ飽きないねぇ。


このあとは魔法の練習か肉体の鍛練か、寝るか城下町に行くか。

勉強するか、引き籠るか。

まぁ、気持ちを整えたりこの世界に順応していく準備をしていく時間である。

一言で言えば自由時間なのでこの視線ともおさらば出来るだろう。


俺は魔法練習派の人間だからこの後図書室行って本取ってさっきの講義室で魔法練習しますけどなにか?

ボッチですけど何か?

とりあえず今日の目標は身体強化の魔法の無詠唱だ。

めんどくさいけど生きるためにはやるしかないよなぁ。

めんどいなぁ...



図書室に行って本を取り講義室へ向かう。

ふと思った、この城広い...

ため息一つ、ため息をつくと幸福が逃げるらしいけどそしたら俺は幸福なんてすべて消えているだろう。

1日5回はため息をついている気がする。

ここから先は哲学な話になるので思考停止。


身体強化を無詠唱で発動するにはどういう要素が必要か考えるか...

1.イメージの補強

2.魔力の量?

3.イメージするもの

この3つ程度だろうか、俺にはこれ以上分からん。


ここは賢者たるログリアに話を聞きたいが他の生徒が騒ぐせいでログリア機嫌悪かったからなぁ。

触らぬ神に祟りなし、である。


なぜかログリアが講義室の前にいる。

なぜだ、思考読まれた?

怖ッ!

もし俺に用がないのだとしたら俺の妄想恐ッ!


しかしこちらをガン見するログリア。

これはストーカーさんですね。

都合がいいのでそんなことは気にはしません。

ビビってません。




「やぁハル」

とりあえず私は声をかける。

彼のことだ、魔法の練習をするなら講義室に来るだろうと思っていたよ。

彼に限らず異世界から来た勇者たちはこの城の内部構造をほとんど知らないからね。

彼の能力がいかに高かろうと知らないものは知らないのだ。

だから選択肢は限られる。故に私はここで待っていたのだよ。

君と魔法の話をするために...ね。


「君のことだ、魔法の練習のためにここに来ると思っていたよ」


「さぁ魔法の練習専用の部屋があるそこに行くとしよう」

彼は一言も喋らないが、まぁまた何か考えているのだろう。

彼は賢い子だ、私は彼の考えをあまり読めないが彼は私の考えのほとんどを読み取るだろう。

私はそんな彼の理性的な思考が嫌いではない。



彼は数秒の思考の後、首肯する。

私はその彼の様子に頬が緩むのを止められない。

だから体ごと顔を件の部屋の方向に背ける。


彼は他人を差別しない。

他人との距離は誰に対しても一定だ。

その姿勢は評価するが、やはり万人受けはしないな。

しかしそんな彼が好ましい。

これは私の過去が大きく関係しているのだろう。

この距離が今の私にはとても気持ちいい。


「そうか、では件の部屋に行くぞ、ハル」

喜色ばんだ声を隠しきれないまま彼に背を向けたまま告げる。


「はぁ、分かりました。行きますよ。案内してください」

少ししか感情のこもっていない声が返ってくるが、その声は私の様子への疑問の感情しかこもっていない。

そのことに少し傷つくが、私の頬は緩み続けた。

彼は私の一番弟子である。



ありがとうございました

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