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希望不幸


洞窟に閉じ込められてしまったが、どうしよう。

勇者様には動くなって言われたし....


周りの奴は、勇者様と聖女さん、と眼球氏しか平静を保ってないし。

眼球氏っていうのは、目野阿坂さんという女の子だ。

綺麗という言葉がよく似合う人で男どちらにも人気だ。

でも趣味は眼球集め。

魔法も眼球にちなんだ魔法を使うらしい。



「皆静かに!...ライト」

聖女さんの号令は瞬く間に効果を現した。

ライトで明るくしたのも要因だろう。

魔法で明るくする必要があるのになんで俺は周りの顔とかを見れたかだって?

目がいいんです。


「さてアカツキ君、知ってることを放しなさい」


「知ってることと言われても何も知らないんだから答えようがない」

全く人を何だと思ってるんだ。

疑いやがって、俺が本当に手先なら洞窟に全員入った時点でみんな生き埋めだよ。


「本当に?」


「疑うくらいなら聞くな、聖女さんの種族固有魔法の審判で確かめればいいだろ」

聖女さんの種族固有魔法は審判という魔法らしい。

効果は森羅万象の情報を一時的にすべて取り込み白黒はっきりさせることだ。

簡単に言うならソロモンの知恵のようなもの。

その応用で俺の言ってることの真偽を確かめる。

けど聖女さんはその魔法を『なぜか』絶対俺に使わない。



「...っ」

だから聖女さんは引き返すようだ。

いえーい、勝ったー

なんて思ってると周りの視線が痛い。

次何かしたら殺してやる言わんばかりの目をしてる。

何もしてないのに次何かしたらってどういうことだよ。

喋るなってかそうですか。




俺を除いた全員に重たく暗い空気が流れる。


「オラァ!」

そんな中俺に向けていた剣に魔力を込めた勇者が壁を斬りつけた。


まるでゴムを伸ばした時の効果音のような、剣で斬ったとは思えない鈍い音が壁から響く。

剣は壁にめり込み、剣のめり込んだ部分だけ擬固している。

おそらく抜けないだろう。


全く面倒な。

物理耐性が強いなんてこのパーティにとって鬼門じゃないか。

魔法がうまく使えるのは現段階で俺と聖女さん含めた十人程度なんだから。

しかも俺以外は攻撃系の魔法の威力低いし

全員が身体強化特化って何それ恐い。

かくいう俺は身体強化特化の特化、特化中の特化だけど。


身体強化は魔力の濃い所で使い続けると巣の身体能力が身体強化時に近づいていくらしい。

というのは初めのころログリアに聞いたことだ。

デメリットはあるが手っ取り早く強くなるためには非常に効果がある。

故に俺はこの洞窟に入ってから数10分ずっと身体強化している。


さてここで問題です。

物理耐性の高い敵を倒すにはどうすればいいんでしょうか。


......答え

耐性をはるかに超える物理と魔法のコンボで粉砕する、でした。




「はぁ...」

あ、やべ

こんな切迫した状況でため息とかアカン。

事実さっきよりも視線が痛い。

というか痛いだけである。

害意を感じなくなってきてるぞ?

お、お?これは『アイツ』の洗脳解けてきてる?


希望が見えてきたでござる。

最終手段は暗殺だったけど、これは好都合。

恐らく原因は洞窟内の魔力の濃度

洗脳に使う魔力がこの洞窟の魔力のあまりの濃さに妨害されているのだろう。

ならば、ここで俺の魔力を全開放して、さらに魔力の濃度を上げたら...

この洗脳魔法の魔力供給のライフラインは完璧に切れる。

しかしそれでも残りかすの洗脳の後が混乱を引き起こすだろうから

ゆっくりこの洞窟を探検して、確実に完ぺきに洗脳解いていこうではないか。



「...やるか」


全身に力を籠める、ここ1か月でかなり付いた筋肉が服を若干盛り上げる。

全身から圧縮して濃度が高い魔力をゆっくりと気づかれないように周囲に散布する。

...............

10秒ほどだろうか、急激に上昇した魔力濃度により洗脳魔法のライフラインがプツンと千切れる音がした。

この瞬間生徒達は意識が朦朧とするだろう。


その隙に俺は壁の前に進み、腕と肩回りの空間に魔力を込める。

腕には純粋な魔力を纏わせ防御力を高め、肩回りには高圧の水流が渦巻いている。


無数の水流とただ硬い拳が目の前の壁とぶつかり合う。

水の突き抜ける気持ちのいいピシュッ!なんて音とその音には不釣り合いなグニュ、なんていう音が同時に鳴る。

その衝撃に土が舞い上がり視界が塞がれるが、数秒後には目の前はクリアな光景になっており

行く手を阻んでいた壁はその正面だけが綺麗さっぱり跡形もなく吹き飛んでいた。





全員が洗脳解除の衝撃から復活するまで最大5分程度だろう。

こいつらも人間やめてるし。

ちなみに俺たちは一番力が弱いものでもチンパンジー並みには力が強い。


そもそもこの世界は元の世界に比べて色々過剰だ。

土や鉱石なんかも元居た世界の数十倍、数百倍硬い。

ログリアの必殺技は『隕石落とし』だが3キロサイズの隕石を落としてもこの世界じゃ

精々が周囲1キロを根こそぎ吹き飛ばす程度らしい。

そして剣星はその隕石よりは小さいが直径1キロの隕石を消し飛ばせるらしい。


まぁとりあえず魔法やらなんやらがあって

発動やら戦闘やらの際に起きる被害が余り広がらないように異常なまでに強靭なのだと思っていい。

...この世界に対して色々モノ申したいことが増えてくる。が

どうやらヤバいのがこっちに向かって来てる。


アカン推測だけどヤバい奴は『俺』じゃ勝てない。


『ハル・アカツキの技能の【直感】が【超直感】に進化しました』


『ハル・アカツキの称号欄に【不幸の申し子】が発現しました』


『以上の情報が本人が自分を理解していないと開示されません。ご注意を』



ちなみハルの筋力は5200キロです。

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