お出かけ
「ニコラ用意出来た?」
「はい!お姉様が用意してくれた服を着てみました!似合ってますか?」
「可愛い!!やっぱりニコラは淡い色が似合うわね。素敵よ。」
ありがとうございますと笑う妹が可愛すぎる。何故クリス様はニコラに興味が無いのかしら。不思議だわ。
「お姉様は手抜きですか?もう少しきちんと着飾ってください!侍女を呼んで早く!」
「もう来るし私はこれで大丈夫よ?」
「ダメです!最低限のマナーですよ?お姉様早く!」
慌てて部屋に戻り直してもらう。服はどうしよう。お姉様にはこれ!ってニコラがクローゼットから持ってきてくれる。
「可愛すぎないかしら?」
「お姉様は可愛いので大丈夫です。これでクリス様はもっとメロメロになります!」
「ならないけど。着替えるわね。」
迎えが来たと言われ慌てて玄関へと向かう。ニコラは先に2人を出向かてくれていて安心する。すっかり落ち着いたわね。ニコラは癇癪を起さず穏やかになった。
「メイリーン嬢この前も可愛かったけど、今日はさらに可憐で可愛いね!!良く似合っている。可愛すぎて誰にも見せたくないな。」
「ルーク様ありがとうございます。では行きましょう。」
ルーク様はお世辞が上手だわ。さすが王子様ね。推しに褒められて悪い気はしない。
「どうしたらいいのかな。本当初めて過ぎてわからないよ。手をどうぞ。」
ルーク様の手を取り馬車へと向かう。レイ様のお家の馬車だわ。家紋が入っている。ルーク様はいつ王子様だって言うのかな?
「クリス様は高位貴族ですか?」
「まぁ少し違うけど大体そうだね。」
まさかのニコラが直接聞いた!でも流されている。ニコラは納得していない顔をしているが、それ以上聞けず少し拗ねている。私の隣に座るルーク様はすました顔をしている。
「髪飾りつけてくれたんだね。可愛い。やっぱりそれにして良かった。」
「ルーク様が選んでくれたの?ありがとう。可愛くて凄く気に入っているの。」
「また贈り物するね。」
私は曖昧に微笑む。ニコニコ微笑むルーク様にもういらないとは言いづらい。どうしたものか。ニコラとレイ様は何やら楽しそうに会話をしている。かなり仲良くなったのね。
「メイリーン嬢って長いからメイって呼んでいい?」
「いいよ。」
「メイも様無しにして欲しいな。」
「え?ルーク?良いの?」
「メイだけ特別ね。ルーでも良いよ。」
近い近い!段々近付いてくるから逃げていたら端っこまで来ている…逃げ場が無い。
「クリス!やめなさい。メイリーン嬢が困っているから。」
「レイ様!ありがとうございます。」
「メイは嫌だった?私よりレイがいいの?」
「…?嫌では…」
えぇ…何?顔が良すぎる。とりあえず離れて欲しい。ドキドキして緊張してしまう。
「赤くなって可愛い顔だから許してあげる。」
「クリス本当やめな。婚約者でも無いのに近すぎるから。」
「まだね。」
「そんな感じになるんだね。長年の付き合いだけど知らなかったよ。」
「私もだよ。不思議だよね。」
「ならアレ早めに言いな?誰かに取られるよ。」
わかってるよ。ってルーク言い、私を見ながらレイは煩い男だよね?って笑っている。仲良いな。2人がじゃれ合う姿は尊すぎる。
「着いたよ!お姉様行こう!」
「ニコラったら危ないから気をつけてね。」
「メイ私が手を。レイはニコラ嬢をよろしく。」
はいはいってレイ様がニコラの側に寄っていく。はいって手を繋ぎ歩き出す。エスコートでなく手を繋がれている。いいのかな?
「レモンパイ以外にも美味しいのよ。来たことある?」
「初めてだよ。メイはよく来るの?」
「うん。美味しいから大好きなんだ。ルークも絶対好きだと思う。」
「楽しみ。私がレモンパイ好きなの知ってるの?」
「え?!!!…パーティの時美味しそうに食べてたから?」
「あぁあの時。昔から好きなんだよね。家で出るのが美味しくて。今度食べに来て?」
「いいの?じゃあニコラと今度行くね。楽しみにしてる。」
お店に入ると案内してくれ2階にある個室へと入る。いつもは下なのだけど、今日はルークとレイ様が一緒だからね。
「そういえば伯爵家に新しい子が入ったらしいね。探していたのが見つかったとか。」
「え?伯爵家に入ったのですか?」
「うん。知ってるの?」
「…いえ。」
あれ?話が変わってきた?セシリアが10才なのに伯爵家令嬢になってしまった。色々変化してしまっている…大丈夫なのかな。
「来週ある我が家のパーティに来るらしいよ。ニコラ嬢とメイリーン嬢も遊びにおいでよ。ニコラ嬢と同い年みたいだから友達なれるかもよ。」
「お姉様行きましょうよ。せっかくお誘いいただいたしお友達作りたいわ。」
「私も行く。」
「え?!!」
「何?メイは私が来たら嫌なの?」
悩んでいたらルークまで来ると言い出した。ヒロインと早く会うのは大丈夫なのかしら?えぇ…どうしよう。
「その子に会いたいの?」
「え…違うけど。メイが行くのが心配なだけだよ。じゃメイはその日家に来る?」
「…うん。ニコラはレイ様のお家に行く?私とルークのとこ行く?」
「お姉様と行くわ。パーティに1人だと心細いもの。レイ様ごめんなさい!クリス様いいですか?」
「いいよ。レイごめんね。」
「僕も行く。居なくても大丈夫だし、クリスの用事って言ったら許されるから。」
ヒロインと会うのが少しは伸びた?どうしたらいいのかわからない。これからはあまり変えないようにしよう。
「家に来るなら言わないといけない事があるんだ。」
「…はい。何でしょう。」
「私の名はクリストファー·ルシウス·シャルダンで第二王子なんだ。黙っていてごめんね。」
「クリス様って王子様なの?!お姉様びっくりだね!」
「…本当に。驚いたわ。」
「そのうち爵位もらって臣下になるから、あんまり関係ないけどね。魔術師になる予定だし。メイには近々言おうと思っていたんだけど。」
「言ってくれてありがとう。王宮のレモンパイ美味しいだろうな。」
「メイはそうだよね。安心した。用意しとくから一緒にたべよう。楽しみにしててね。」
甘い優しい顔がさらに甘くなった気がする。この微笑みがヒロインのモノになると思ったら少し嫌だな。




