表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/60

第53話「鍛冶屋のサーガス」

※本作の制作にあたり、誤字確認や構成検討の補助としてAIツールを利用しています。本文は作者が執筆しています。ご了承の上、お楽しみください。

魔道ギルドにお邪魔してから、さらに数日が過ぎた。ウィルに言われた通り、毎日のルーティーンに洗濯屋に行くことを取り入れた。

かなり情けない話だけど、リーネに「臭いから嫌い」なんて言われたら、立ち直れないだろう。


前世ではコインランドリーで洗濯乾燥をしてたけど、魔法がある世界だと一瞬だ。


水が足から上がって首まで来て、そのまま弾けた。


気が付いたら、汚れが落ちて、臭いもしなくなったようだ。


便利なものだ。


勿論、僕自身の魔法の練習も取り入れている。生き残るために。


所持金は4600ルグになった。


しばらく休んでも大丈夫な感じになった。


朝起きて、ケッラスペルから出た時、


「そういえば、自分用の武器と防具が欲しいな。」


ふと、つぶやいてしまった。


2日前にクララと会話した内容を思い出す。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「装備ですか。毎日ティラノバードを3匹狩ってましたからね。この短期間でそこまで貯めたということは、カナメ。貴方は優秀ですね。」


正直、かなり嬉しい。あの、クールな感じで褒められるとね。


「この街には鍛冶屋が集まっている場所がありますので、そこに行くと良いです。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


と言われたので、今日は鍛冶屋が集まる場所に来た。


クララに教えられた鍛冶屋街を歩いて、店の中に入る。


どの店も高く、とても手が出ない。安くても10000ルグとかだ。


「参ったな・・・高すぎて買えないな。次行くか。」


そう思って4軒目に入った店には、筋骨隆々の男が腕を組んで立っていた。


「おう!客か!?・・・なんだよ。ヒョロガキかよ。ここにはおもちゃなんて売ってねぇぞ。」


口も悪そうだ。店主はヒゲを生やした男の人だ。筋肉がすごい。ドワーフっぽい。


店の中もグラインダーのようなものがあって、刃を研ぐことも出来るようだ。


「すみません。武器と防具を見せて欲しいのですが。」


「おい。坊主。ここは遊び場じゃねー。帰りな!」


完全に子供だと思って見くびられてる。


「いえ、これでもギルドの賞金稼ぎです。カナメと申します。」


そう言って、ギルドカードを見せた。


「賞金稼ぎ?こんなヒョロガキが賞金稼ぎとはね。見たところ、新米(ノービス)だな。全く金にならない相手だ。」


愚痴りながらも奥からいくつか武器を持ってきてくれた。


「俺の名はサーガス。で、お前は?」


「カナメです。」


「そうか、カナメ。・・・どうせ金も持ってねぇんだろ。まずは、武器からだな。この中から選びな!」


口は悪いけど、面倒見はいいのかもしれない。


目の前には、剣や槍、斧、棍棒が並んでいる。


一番安いのは、ギルドでもレンタル出来たショートソードか。これでも、400ルグか。


他は、鈍器が700ルグか。


「一応言っておくが、剣術や槍術の心得はあるのか?」


「いえ、ありません。」


剣道なんて、前世で中学生に授業でやっただけだ。


「・・・・・・お前、よくそれで賞金稼ぎになろうと思ったな。」


「孤児なもので。お金が必要なんです。」


「別に賞金稼ぎじゃなくても仕事なんてあるだろ。まぁ、稼ぎはしれてるがな。」


「僕には、しれてる稼ぎじゃダメなんですよ。」


「・・・そうか。孤児って言ったか。孤児で仕事なんて、使いつぶされるのがオチだからな。」


そうなんだろうな。それがメインの理由では無いけど。気にせず、武器を見ていく。


うーん。剣、槍、斧かー。そもそも、刃がある武器は一定のメンテナンスが必要だと思う。


刃こぼれしたら研がないといけないし。


それに、僕の重力制御グラビティコントロールと相性がいいかと言われると刃物系は微妙かも。


そうすると、鈍器が良いかもしれない。


「すみません。この鈍器にします。」


サーガスにそう伝えると、びっくりした顔をされた。


「・・・驚いたな。てっきり剣を買うかと思った。新米(ノービス)は剣を選びがちだからな。」


サーガスは布で鈍器を磨きながら続ける。


「硬い木材を芯にして特殊な加工を施してある。かなり頑丈だぞ。ちなみに、この鈍器はオーククラブという武器だ。オークってついてるが、実際の魔物のオークは関係ないがな。」


そうなのか。でも、あまり関係なさそうな雑学だ。頭の片隅あたりに入れておくか。


「次に、防具だが、坊主。悪い事は言わん。最初はこれにしておけ。」


サーガスは簡単な胸当てを出してきた。


「革で作った胸当てだ。武器も同様だが、特に魔石を使ってるわけでは無いから、魔力的な効果はない。だが、これがあるだけで大分マシになると思うぞ。革製だからと言って甘く見るなよ。」


実際に胸当てを触ってみたけど、かなり硬い!これ本当に革なのか?それに、軽い。


「それと、グローブだ。これも革製で同じく魔力的な効果はないが、素手はきついからな。」


そういえば、ずっと素手だったな。使ってる時間が少ないからあんまり気にしてなかった。


「頭は・・・今はいいだろう。金が溜まったら、また来い。これセットで2つのセットで2500ルグ。オーククラブが700ルグ。合計で3200ルグだ。」


痛い出費だが、これは必要経費だ。


「サーガスさん。その3つ買います。」


「そうか。じゃあ、3200ルグだ。」


僕はポケットから3200ルグをサーガスに渡す。


「・・・3200ルグをポンと出すとは、子供でも賞金稼ぎか。まぁいい。着付けしてやる。これはサービスだ。」


サーガスは僕の身体に合わせて、着付けまでしてくれた。


「カナメと言ったか?狩りをするなら、血抜きが必要かもしれねぇ。このナイフもサービスだ。せっかく客になったんだ。簡単に死ぬんじゃねぇぞ。」


ケースに入った刃渡り5cmぐらいのナイフも渡してきて、最後にそう言ってくれた。


口は悪い。でも、本当は面倒見のいい人なのかもしれない。


「はい。絶対に生き残ります。」


「そうだ。生き残っていればなんとかなるからな。金が溜まったらまた来い。」


そうして、サーガスさんの店を出る。


所持金が1400ルグになった。色々歩き回ったし、もう夕方に近い。


今日の狩りはお休みして、リーネに会いに行こう。そうしよう。


ちょっと、嬉しくなりながら、リーネに会いに行った。


タベルナヴィーヴァに入ったら、武器と胸当てをしていたから、リーネと女将さんに驚かれた。


次からは宿に置いてから来よう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日、ギルドに行ったら、何故かクララじゃなくて、ロイドがいた。


「おはようございます。ロイド。今日もティラノバードを狩ってきます。」


「あのときの、新米(ノービス)か。この短期間で装備をそこまで整えられるとはな。」


装備をしている僕を見たロイドは少し驚いていた。


「棍棒?なぜ棍棒にした?」


オーククラブに目を向けたロイドは僕に疑問をぶつけてくる。


「理由は2つあります。1つは、鈍器系の武器は刃こぼれの心配がなく、実質的にメンテナンスフリーで使い続けることが出来ると思ったからです。」


「・・・続けろ。」


「2つ目は、僕に剣術の心得が無いので、剣や槍は返って生兵法になると思ったからです。」


そう聞かれたから、素直に答える。


「ほう・・・。なるほど。お前、名前は?」


「カナメです。」


そういえば、ロイドには自己紹介してなかったな。僕の名前知らなかったのか。


「カナメか。覚えておいてやる。今日もティラノバード狩りだな。行ってこい。」


僕に関心を持ってくれたようだ。これは、少しは認めてくれたってことだろうか。


何はともあれ、装備は一新した。一張羅から一つ昇格した感じだ。


所持金も1370ルグ。


胸当てを軽く叩く。


「今度は、生きて帰る。」


そう思い、今日も狩りへ向かった。

所持金:1370ルグ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ