第51.5話「油断」(リーネサイド)
※本作の制作にあたり、誤字確認や構成検討の補助としてAIツールを利用しています。本文は作者が執筆しています。ご了承の上、お楽しみください。
毎日一緒にいてくれるカナメがいない。
本当はかなり寂しい。一人で寝たくない。でも、まだ我慢できる。カナメが毎日来てくれるから!
「こんばんは。」
「カナメ!今日も来てくれたの!」
「今日だけじゃなくて、毎日会いに来るさ。どこに座ればいい?」
「えっとね。ここ!」
お客様もそこまで多くないし、適当なカウンターに案内する。
「カナメ。今日は何が食べたいの?」
「あんまりお腹空いてないんだ。軽くでいいんだ。」
え?そうなの?でも、昨日とか沢山食べてくれたのに。
カウンターまで歩いてくる時に、なんとなく動きがぎこちなかった。
それに・・・なにか元気ない。
「大丈夫?なんかちょっと変だよ?」
カナメが元気ないと私も落ち込んでくる。
そう思ったら、女将さんが提案してくれた。
「軽くていいのなら、雑炊にしてやるよ。それでいいかい?」
「女将さん。お願いします。」
女将さんはすぐ雑炊を作って持ってきてくれた。
量はそんなに多くないのに、食べるのが遅い。
やっぱり、変だ。
「カナメ。本当に大丈夫?やっぱり変だよ。いつものカナメじゃない。」
「うん。ちょっとしくじっちゃってね。でも、大丈夫だから。」
「・・・うん。」
やっぱり、元気ない。怪我しちゃった?でもそれだけじゃないような。
「うん。お腹一杯になったよ。」
絶対嘘。いつもはもっと食べてるもん。
「カナメ。」
「リーネ。本当に大丈夫だから。明日も来るよ。」
「うん。」
そのまま、カナメは女将さんに勘定して、お店から出て行っちゃった。
どうしちゃったの?カナメ。
カナメがそんなのだと、私は・・・。
「あの子。怪我したみたいだね。それに、ショックな事があったんだろうね。」
「え?」
「賞金稼ぎってね。嫌な仕事さ。大金は稼げるんだろうけどね。」
女将さんもカナメの異変に気付いていたみたいで、私はかなり驚いた。
「飲食店をやってるとね。それなりに人を見てきたつもりだよ。」
女将さんは困った感じを出してる。
「カナメだっけ?リーネ。あんたの幼馴染なんだよね?」
「うん。」
働き始めて、一番最初に聞かれた質問だった。
「年長組からの忠告しておくよ。悪い事は言わない。あの子を好きになるのは止めときな。」
「え??」
好きになるなって?カナメを?どうして??
「どうして?」
「・・・時期に分かるさ。さて、これから、お客様も多くなる。しっかり働いておくれよ。」
そう言って、女将さんは厨房に向かう。
元気のないカナメ。それに、好きになっちゃいけないって。
釈然としない気持ちだけが私の中に残った。




