正当な喧嘩
前まで言っていませんでしたが、なんやかんや電車や散歩などで通ることが多い葛飾区を舞台にしています。駅の名前も出していますが筆者の私は下見調べのためにしか行っていないので3回ほどしか行っていません。
千秋から電話をもらってすぐに駅に駆け出す。もし嘘だったら本気で顔面に一発ぶち込んでやる。いや、おそらく真面目な話だろう。
駅と言われてもどの駅とは言われていない。おそらく学校の最寄りのお花茶屋だろう。定期内で行ける場所なんてたいていそこしかない。
勇斗とは俺の小学校の親友と言ってもいい。スポーツ万能、成績良好、健康健全、ゲーム王者というすさまじい貫禄の持ち主である。
今までに何人の女子から告白されているだろうか。現に今はフリーだが、前の彼女は愛が重すぎて別れたそうだ。
モテ男ってあんなに大変だったのか?全く、一度は憧れたこともあるモテ男だが今となってなりたいとはみじんも思わない。
そうこうしてるともうお花茶屋についた。
改札をダッシュで駆け抜けて下の出口に急いでいく。商店街の方に…いる。
高1だろう。
千秋は電柱の方に隠れてるし、勇斗は抵抗をしていない。
チャンスを狙っているのか?弱みを握られているのか?そんな考えを一気に振り払ってたまたま通りがかった友達風に歩き出す。
横を通った瞬間
「あれ?千秋に勇斗?」
千秋に目で合図して
「あ、快!ちょうどよかったぁ〜この人につっかかれてさぁ〜」
と涙目で千秋はいった。
勇斗も気づいたようで「おう…快」
その時高1が勇斗に蹴りを入れた。
一瞬躊躇なく拳を振り上げようとしたがおそらく無理だろう。
高1にまともに戦って勝てるわけない。なら口を使ってうまい具合にこっちの間合いにはいらせてしまえばいいのだ。
「うわ、本当に?暴力でしか考えらんないんだ?へぇ〜先輩、バカっすね」
高1の視線がギロッとこっちに向いた。
「なんだお前?喧嘩売ってんの?あ、売ってるからそんなカッコつけてんのか!ぎゃはははっ!」
ゲラゲラ笑う高1を上目に見て、わざと顔を横に背け高1に聞こえるように、しかし小声で
「くっせぇ、おぅえ」
と小声で言う。小声で言うことは誰でも怒らせられる魔法の言葉なのだ。
「チッ、んだァテメェ!?」
高1は俺の胸ぐらをつかんで叫ぶ。俺は作り笑いをしながら
「いやいや、馬鹿にしただけっすけど?え、代名詞も知らないんすか?」
その瞬間俺の顔面に拳が飛んだ。
俺は地面に崩れ落ちる。
「ゴフッ、うえっ」
千秋はもう横で半泣き状態。泣く暇あんなら警察呼べよバカ。
俺はうっすらと「……うえい…せいりつだ…」
「あ?なんだよお前?まだやんの?」
俺は立ちあがり
「正当防衛が成立しました。よって今から俺はあんたに暴行を加えます」
「あ?カッコつけもいい加減にし…」
俺は言うがまま高1の股の間を渾身の力で蹴っ飛ばした。
「キョウッ゙!?」
気味が悪い悲鳴が商店街に響く。
高1はその場に崩れ、俺は馬乗りになって顔面を数発殴った。
ようやく反撃の力が出てきたのか高1が俺のみぞおちに蹴りを入れてきた。
この一撃はカッコつけてた俺も耐えきれない。
さすがにカッコつけすぎたか…痛いし息がしにくいしでその場に何分か咳込んだ。
気付いた時には高1はいつの間にかいなくなっていた。
横には顔がぐしょぐしょの千秋がいた。
「かい!快ー!大丈夫なの?ほんとに大丈夫なの?ゔぇっひぐっ勇斗は警察呼びに行ったよ」
顔を俺の腹に押し付けながら泣きじゃくる千秋を見ても俺は1ミリも可愛いなんて思わない。
これがまた幼馴染じゃなければ展開も変わってたんだろうに…
「千秋、熱いし邪魔なんだが?ふつうに立てるし大丈夫だよ」
千秋はムッとした顔で
「嫌だ!まだ離さない!」
まだ肩にしがみつく幼馴染を見ながらはぁとため息をつく。
「もうちょっとお前のことが好きなやつとかに言ってやれよ」
まだしがみつく千秋を横にしてこっちに走ってくる勇斗を見る。
俺が読んだ本ではこんな胸くそ悪い終わり方じゃないはずだぞ。ラノベとか漫画の主人公ってこんなに大変なのかよ…
調子に乗って書いた作品五号です。私もこんな感じで戦ってみたいですよ……
それと一話一話が短くてすみません




