田道 快の心理学
寝言です。あまり言うことがないのでぜひ楽しんでください!次回から結構進展させようと思うのでお楽しみに
綺麗とも汚いとも言えない体育館で式は始まった。
中学2年の時も全く同じ話をされた。その校長が言うに生きるのは学ぶためなんだそうだ。
確かにと思ったことも何度かあったが、シンプルなところ人生なんて生まれてから死ぬために生まれてくるようなものだ。
その退屈な時間の暇つぶしとして学問に恋愛に趣味などができたのだ。
理想通りの青春を味わえていない俺にとってはこうネガティブにしか考えられないのだ。俺みたいなやつをひねくれてると言うのだろう。
小学校の知り合いは何人かいるものの高校は違うのだろう。その中で恋愛などできるのか?と考えに浸っている間に校長の話は終わっていた。
この謎の理想は小学校高学年から芽生えてきたのでその頃は声に出していっていた。何もないところで一人でべらべらと喋るのは確かに他の人から見ると気持ちが悪い。なので心の中でそういうことはしゃべるようにしている。
何もないところでも声に出すと考えがはかどったりするんだけどな……
そうこうしてるうちにクラス替えの紙が張り出されたみたいだ。急に千秋が走って近寄ってきた。
「同じクラスだ!やったね!」
と言いながら走ってくる。俺としてはもう嫌になってきている。
「ああ、よかったな。もう腹減ったし面倒だから早いとこ帰りてえんだけどなぁ」
「15年間クラス一緒ってすごくない?すごいよね!」
自問自答をしたあと千秋は中2の友達の方に駆け寄っていった。
俺は式のプログラムを見て「このあとの行事は…もうないか」心の中でガッツポーズをとって足早に歩き出す。
中一のときは少しきれいだと思っていた校舎も今となっては見慣れた茶色い建物だ。
まず思春期だからといって感受性が高まっていてもすぐに彼女ができたり思い通りの友情ができたりするわけではない。
「帰るか」
バッグを掴んで、さっそうに体育館を出る。
外の桜はもう散り始めている。こういう日に散歩するのが俺の日課なのだ。
改札に入って普通電車しか来ないホームで向かいの夫婦をみつめる。どんな出会いで結婚なんてできたんだろうな。ぼんやりこんなことを考えながら電車にのる。
恋人というものはすごくいいものだとは思う。
だが、自分の気に入らないところで急に怒ったり、あるいは笑いだしたり…だいたいの人間は会って話せばどんな人間かはすぐにわかる。
しょうもないことで笑いを取ろうとするやつや、下ネタや流行で騒ぐやつもいる。おしゃべりだが地雷をよく踏む空気の読めないやつや、病むとか言ってつまらない理由で無口になるやつもいる。
「自分と合うか分からないけどとりあえず付き合ってみるか」と考えるやつもいる。一度目の告白を断ってあとから好きになって告白しづらくなるやつもいる。
恋愛や人間関係で重要なのはお互いの心を理解し合うことではないのか。俺はこういうことを常々(つねづね)思う。俺が考えているのはおそらく人間心理学と言うやつだろう。
そうこうしてると駅についた。
ゆっくり午後の日差しをみながら川沿いの住宅街を歩く。
ポケットから鍵を出してふと家を見る。横に立っている家の家族、1回も見たことないな。引っ越してきたばっかか?この前も改装工事してたしな。
ドアノブに鍵を差し込みなかに入る。母さんは居ないようだ。
「ただいま」
そのまま2階へ上がって部屋のドアを閉める。
「散歩行くか。でももう3時か…ちょっと寝るか」
制服からシンプルな私服に着替えてベッドに横たわる。
そこからゆっくりと眠りにつく。
猫が「うにゃあぁ」という声で目が覚めた。
「おう、ふえ。なんかあったか?」
時計をみるとまだ4時半だ。
「まだ夜ご飯まで一時間だぞ?」
ベッドから立ち上がり、向かいの家の窓を自分の窓を挟んで見る。
そこにはオレンジ色の夕日に照らされた俺と同い年ほどの顔をした女の子と目が合った。
調子に乗って書いた作品二号です。面白ければ評価をお願いします!




