反抗
なんか書いてるこっちも虚しくなってきましたね。
そろそろ冷え込むので寒さ対策頑張って!
田道さんは私が泣き止むまでずっと頭をなでてくれた。それが自然と心地よく、次第に気持ちも落ち着いていった。
「あ、ありがとうございます!もう大丈夫です……あ」ふと自分の手を見ると田道さんの手を握りしめていた。
「うぇっ、あっ!その…すっ…すみません!」バッとつかんでいた手を離す。
田道さんは笑いながら
「大丈夫ですよ。かなり泣きじゃくっていたので少し母性が働いてしまって」
そう田道さんは頭をかきながら言った。その言葉を聞いて、さっきまで田道さんの胸にしがみつきながら泣きじゃくっていた記憶がよみがえる。
一気に顔が熱くなり、両手で顔を隠す。
「あああっ!そんなこと忘れてください!」田道さんは笑い出す。私は顔が赤くなる一方。
「田道さん!も、もう大丈夫なので帰りましょう!」
田道さんは立ち上がると
「そうですね。ああそれと、一ノ瀬さんも中3ですよね?敬語は使わなくていいですよ」
「どうして私の学年を?」
田道さんは私のかばんを指さして
「そこの名札に書いてあるんですよ。中学3年B組4番って」
ふとかばんを見て
「本当だ」
「それじゃ、帰ろうか」
あ、そっか。敬語じゃないんだ。
「……うん」
慣れないタメ口に少しの恥ずかしみを感じる。
そこからは家に着くまで世間話や学校がどうだのと話した。
家につく前に気づいた。そうだ。明日も沙耶香から呼び出しがあるんだ。
一瞬、顔が暗くなるが田道さんの言葉を思い出す。言おう、人に頼るんだ。
「あの…田道さん」
田道さんは立ち止まって
「ん?どうかした?」
「明日って学校ありますか!?」
急な質問に戸惑ったのか驚いた顔をして
「どうしたの?急に。まあ明日は創立記念日でないけど」
覚悟を決めるんだ私!恥なんかいくらでもかいてやる。
「私と一緒に学校行ってくださいっ!」
田道さんはしばらく黙ったあと
「いいよ。たぶんその藤山って人が関係してるんだよね?」
えっと声を上げそうになる。なんで私の心を覗いたように沙耶香のことがわかったのだろうか。
私が死にたそうな顔してるって言ったのも田道さんだ。確かにさっきはもう死んでもいいくらいだった。人の心情をここまで読み取ってしまうのか。
沙耶香のためにやってもらうとはいえ、なぜか心の奥底に喜びが芽生えた。
頭をブンブン振り、煩悩を振り払う。「どんなことでもいいので明日の朝に堀切菖蒲園の改札前集合でお願いします!」
「うん、わかったよ」
翌日、私はソワソワしながらスカートの裾を握りしめる。
なんせ自分に今まで命令を出してきた女に逆らうというのだ。
その決心をしただけでも褒めてもらいたい。
「おまたせ」5分ほどして田道さんが来た。
黒のシンプルなシャツにジーンズ、肩にはショルダーバッグ。
よく見る中学生男子のような容姿だ。
「じゃ、じゃあ行きましょう!」
改札を通ってホームに行く。
ここは青砥ほどの大きな駅ではないので10分に一度ほどしか来ない。
私が先に話をする前に田道さんが口を開いた。
「今日はどんな役で?青砥の改札で待ってるんだよね」そういえば決めてなかった。
「とりあえず、たまたま電車で一緒になったいとこ役でお願いします」
「オーケー、あとは成り行きに任せる感じね。それはそうとまだ敬語使ってるね。癖になってるの?」あっ…と思い出す。
「その…なんか田道さんとタメ口で喋るの恥ずかしくて」
今言った言葉を思い返す。かなり恥ずかしいことを自分から暴露している。
「いぃっ!今のは忘れてくださいっ!」
信じられないくらい顔が熱い。ふっと田道さんのほうを向くと田道さんの顔も赤くなっていた。2人で黙りながら電車が来るのを待った。
到着した電車に急いで入る。今日は少し混んでいるようだ。
「結構混んでま…混んでるね」
また顔が熱くなる。これは家で練習しないとだめみたいだ。
今日はいつにもまして人が多い。お花茶屋で乗ってくる人も多かった。ドア付近でおしくらまんじゅう状態になりながら田道さんの肩にコツンと頭が当たる。
「一ノ瀬さん大丈夫?」
「あ、うん、だい…じょうぶ」
あまりにも至近距離に顔がありすぎて顔を上げられない。なんか首のところから花みたいないい匂いもするし……何考えてるの私!
青砥に到着しほぼ全員が降りる。ここからが本題だ。
どうやって沙耶香に反抗するか決めなければ。
絶対に言いなりにはなってやらない
調子に乗って書いた作品十号です。
案外高評価もらってるので頑張っていきたい




