001 久々のキャンプ
アクセスありがとうございます。
新作です。
21時にプロローグを上げています。
ゆるい現代ファンタジーになりますので、隙間時間や寝る前のお供にお願いします。
初めは大学の授業後にグループに呼ばれなくなり、すぐに休日にも呼ばれなくなった。ゲーム好きの俺としては、やはり戦闘に向かないスキルを得たことは残念だったが、スキルを得てもまともに戦えるとは思わないので、これで良かったと思う。
だけど、楽しかった大学が急に苦しく感じるようになった。
グループは授業では集まるが、それ以外の時間は別行動になっていた。
ネットの世界ではダンジョンを発見し、実際に中へ入り戦闘をしている動画が出回り始めた。
賛否両論はあるが、それでもダンジョンに入ることを大々的に規制できないのは、世界中で同時に脳内に言葉が響き渡った、謎の現象があったからだ。
あの言葉を信じれば、人類に対する試練なのだ。それを規制することで、本当に滅びを迎えるのであれば、簡単に規制することが出来なかった。
国がルールを決めるためには時間がかかる。規制をするにしても、特別な事でも起こらなければ規制などは行えないのが現状だった。
俺は現実逃避をするかの如く、趣味だったキャンプに行くことにした。
キャンプ設営は、俺が好きだったキャンプが影響しているのだろうと、勝手に考えてスキルの使い方や効果を調べるために、久しぶりにキャンプ場へ向かった。
大学へ通い始めて、ゲーム好きの友達が増え、キャンプより友達と遊ぶことが中心となっていた。
母親が週末に車を使う用事がないということで、車を借りて少し山奥のキャンプ場に来た……久しぶりに訪れたキャンプ場は……気持ちよかった。
特に理由があるわけではないが、何かすっきりして気分は良い。
チェックイン手続きを終え、借りたキャンプエリアへ向かう。
スキルの検証を行うために、色々考えていたことがあるので試していく。
キャンプ設営というくらいなので、簡単にテントを建てられたりするスキルなのでは? と思い、テントを手に持って念じてみたり声を出してみたり、設置したい場所にテントを置いてみたりと、色々試してみたが失敗に終わる。
正直期待していなかったので、がっかり感は特になかった。
使い方が分からないスキルなら無いのも同然なので、考えることを止めキャンプを楽しむ方向へ思考をチェンジする。
まずすべきは、テントの設営だな。ブランクはあるが、何度も設営していたテントだ。すぐに感覚を取り戻して、簡単に建て終わる。
簡単にタープも張って日除けの空間も確保した。タープの下に椅子を設置する。4月の中旬なので、日中は暖かいからまだ焚火は必要ないだろう。
キャンプの醍醐味は、有り余った時間で何をするかというものだ。ゲームはさすがに持ってきていない。まぁ、今日のために新しい小説を何冊か買ってきているので、それをのんびりと読むことにした。
小説を読みながら、テントを建てる速度が速くなったなんてこともなかったな~、とか思いつつ小説の世界に没頭していた。
少し周囲が暗くなってきたことに気付き、時計を見れば5時を示していた。
そろそろ、料理でもするか?
早めに行動を始めないと、食事がいつになるか分からないので、夕食の準備を始めた。キャンプの醍醐味の1つでもある、キャンプ飯を楽しむために、色々と準備してきている。
クーラーボックスから、カットした根菜類と手羽先と手羽元を取り出す。
特に下味などはつけていないが、万能スパイスでお気に入りのメーカーのガラムマサラと、宮崎が生んだ奇跡スパイス調味料のマキ〇マムをふんだんに使い、ダッチオーブンで蒸し焼きにしていく。
これだけだと味に飽きてしまうと思い、味変できるようにいくつかソースを用意している。パンに付けても美味しい、チーズ系のソースも用意しているので、のんびりと食事もできるかな。
薪がパチパチとはぜる音を聞きながら、蓋の隙間から溢れてくる匂いを嗅ぐと、グゥゥゥとお腹が鳴った。
近くには誰もいないが、少し恥ずかしくなってしまった。
完成した料理をダッチオーブンからそのまま取り出して、口へ運ぶ。スパイスがよくきいたジャガイモは、一緒に入れたバターも相まって、美味さが爆発している。
玉ねぎやニンジンも美味い!
本命の手羽先と手羽元も、スパイシーな味で食が進む。
本当なら丸鳥がよかったけど、さすがに高いし食べきれないので、手羽先と手羽元で代用した感じだな。
味変のソースに付けて食べたり、パンを間に挟んだりして食事を楽しんだ。
久しぶりにしたキャンプは、想像していたより快適だった。
日中が温かいだけに夜はもっと冷え込むと思っていたのに、朝まで寒さで目が覚めることもなかった……疲れていたのだろうか。
少し違和感を感じたが、言葉にできないので、気のせいか……
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