㉒ ブレイク
アタシは次に、真田研究所の地下3階の自室に戻って来た。一旦、頭を冷やしたかったのだ。
シャワーを浴びて、着替えをし、ソファーに座って軽食を取る。ここまでの旅について、アタシは落ち着いて振り返ってみる。
行き当たりばったりに、タイムトラベルしているつもりだったのに、どうもアタシは、深層心理で、気になっていた場所に、行く傾向が有るらしい。
まあ、当たり前と言えば当たり前の現象なのだが……。
ただ、次に行きたい場所だけは、明確に意識している。
どうしても、見ておきたい場面が有るのだ。
それは、自分のルーツを探る行為と言ってもイイ。
そのアイデアを聞いたら、サン・ジェルマンはきっと、眉をひそめてこう言うだろう。
「未来の事は、見ない方がイイ」と。
彼のモットーは、"未来は観測するモノではなく自らの手で創り出すものだ"なのだ。
だがやはりアタシは、この目で確かめずには居られない。
ソレが何であれ、前もって、自分で確かめた事でないと、納得出来ない。アタシは、そういう性格なのだ。
座右の銘は"理論・観察・実験"なのである。
取り敢えず、何事も、やってみなければ解らないのだ。
では今から、早速行ってみるとしよう。
アタシはまた、冬物のセーラー服を身に纏って、時空転移のために、意識を集中した。




