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35歳バツイチオッサン、アーティファクト(美少女)と共に宇宙(ソラ)を放浪する   作者: エルリア


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305/316

305.勝負服を手配して

昨日より新作を投稿しております。


ハイファンスローライフ、転生なしチートなしの作品です。


【ようこそダンジョン商店へ~辺境から始める最弱ダンジョンライフ~ 】

こちらもどうぞよろしくお願いします

「では、そのような形で進行します」


アリスから提案された方法は俺が提案したものよりもえげつなかったものの、確実性が高いためそっちの線で対応してもらう事になった。


あくまでも自分達に足がつかない方法で確実にこの娼舘を手に入れる、その結果今のオーナーが残念なことになるのはまぁ仕方のないことだ。


ここは宙賊コロニー、弱き者が追い込まれ強き者が富を得る。


まぁこれに関しては宙賊コロニーだろうが何だろうがあまり変わりはないけれど、ともかく問題ないように取り計らってもらうだけだ。


「あぁ、よろしく頼む」


「これからどうするの?」


「とりあえずよからぬ面々にリディアさんを買われないように二週間分まとめて抑えるつもりだ」


「そんなことしたらものすごい額になってしまいますよ!」


「どうせ帰ってくる金だし、それぐらいすれば向こうも油断するだろう。それに、彼に自分はどんな目に遭ったか説明するのか?」


「・・・わかりました、お願いします」


恐らく費用としては数百万単位になるだろうけど、これから手に入れる額を考えれば安いもんだろう。


なによりネロ少年の母親がよろしくない大人に汚されたままっていうのは流石に可哀そうだからな、過去は変えられなくても未来はいくらでも変えられる。


加えて、それを言わなければ彼がそれを知る術は・・・。


「テネス」


「もうやってる。はい、これでのリディアさんのここでの記録は改竄済み、もちろん痕跡は残していないわ」


「よし。正直普通はここまでする必要はないんだが、彼の場合はハッキング能力がすさまじいからなぁ。いったいいつからあんな技術を覚えたんだ?」


「昔から体が弱く、それに立場的に自由に外を出歩けなかったものですからあの子にとってはネットワークの世界が日常だったんです。気づいたときにはもうアレだけの技術を有していました」


「つまり生粋のデジタルチルドレンってやつか、凄いな」


「それにしてもあの技術は中々のものです。正直どこかの誰かに手ほどきを受けなければ身に着けられないようなものですが・・・まぁ、これは本人に聞くしかないでしょうね」


あのアリスが認めるハッキング技術、それ故によろしくない物まで見えてしまうのでその辺のフォローを二人に任せる事になる。


少々めんどくさくもあるが、流石にあの年齢に現実を見せてやるのは可哀そうだからなぁ。


「では、二週間分の支払いを済ませてまいります。ちょうど偽装した映像もキリがいい所ですから、すぐに了承してくださると思いますよ」


「・・・それは喜んでいいのか?」


「もちろんです。今後の取引に関しても優位に働くことでしょう」


「因みに興味本位で見ないことをお勧めするわ。世の中には知らないほうがいいこともたくさんある物よ」


「そんなこと聞いたら余計に気になるだろうが。はぁ、マジで勘弁してくれよ」


「これもリディアさんの為なんだから我慢しなさい。ってことで、息子さんに会うのはもう少しだけ我慢してもらえる?」


「もちろんです、皆様ありがとうございました」


なんにせよ、これでリディアさんの安全は確保できたわけだ。


流石に体が濡れていないと不自然なのでわざとシャワーを浴びてから受付に戻ると、最初よりも更に怯えたような目で俺を見る黒服達の姿があった。


なんだよその目は、気になるだろうが。


「ではマスター、お支払いをお願いします」


「いくらだ?」


「リディアは大変人気のある娘でして、二週間となるとかなりの額になりますが・・・」


「だからいくらだって聞いているんだ」


「ヒィ!ぜ、全部で850万ヴェイルでございます!」


「なんだそんなものか。これからは俺が好きな時に使うから部屋ごと押さえておけ、これだけ支払うんだからそれぐらいできるよな?」


「もちろんです!ありがとうございます!」


二週間で850万、なんともぼったくられた感じはあるがまぁ仕方がないだろう。


部屋ごと確保したので、次に来るときは女装したティリアを一緒に連れて来てやればいい。


まぁ、それよりも先にやるべきことがあるけどな。


「さて、次は?」


「イブ様のエントリーと勝負服の手配ですね」


「マジでアレを作るのか?」


「本人たっての希望ですから。それに、こういう場ですから衣装が派手な方が人気が出ますよ」


「人気が出るとどうなるんだ?」


「勝てば掛け金の1%がもらえる事になります。自分達の分はカウントされませんが、それでも人気が出るとそれなりの額になるかと」


ふむ、ただ金を賭けるのではなく勝者にも分け前があると。


確かにそれなら人気が出るように仕向けるのもわかる気がする。


わざわざ勝負服なんて作らなくてもと思っていたんだが、理由があるのならばやらない理由はないわけで。


恐らくはどこぞのホロムービーに感化されたんだろうけど・・・まぁこれ以上は何も言うまい。


「本人は?」


「先程連絡を入れましたので現地で落ち合う予定です」


「了解。それじゃあ俺はホテルに戻るから」


「いえ、マスターにも同席していただきますよ?」


「は?採寸とかあるんだし別に俺はいらないだろ」


「何言ってるのよ、男がどんなデザインが好きか客観的に判断してもらわないといけないんだから。アンタのセンス一つで掛け金が大きく変わるんだから、しっかり見なさいよね」


いやいや、そんな話聞いてないんだが?


因みにイブさんが作ろうとしているのは、かなりボディラインの出るレオタード系の勝負服。


一部はスリットが入っていて素肌が見える仕様にする予定らしい。


後は色と、デザインをどうするのか。


さっき見せてもらった仕様書には破れやすい加工とかいうとんでもない記載もあったけど、そこに俺も立ち会えと?


「因みにこれはイブ様の要望でもありますので」


「はぁ、そんなこと言われたら断れないじゃないか」


「断るつもりだったんですか?」


「そりゃそうだろ、ボディラインがかなり出る上に試着時に男がいるって・・・なるほど、そういう事か」


「そういう事です」


ようは男として見られてないから安心しろってことだ。


最初こそ助けられたことに対して負い目というか何か恩返しをと言う感じの雰囲気は出ていたけれど、今ではそういうのは一切なく、一人の大事なクルーとしてお互いに成り立っている。


そこに男女の感情はないし、彼女とどうにかなりたいとも思わない。


どうやらそれは向こうも同じようで、お互いに気にしないから最高のパフォーマンスを出せる物を一緒に作ろうというお誘いなんだろう。


ならばそれに応えるのが男というものだ。


「あ、トウマさん!」


「お待たせしましたイブ様」


「首尾はいかがでした?」


「無事に目標は達成です。引き続き戦闘アリーナで使用する衣装の打ち合わせに参りましょう、マスターもお手伝いいただけるという事ですので、最高のものにしましょうね」


「はい!」


そんなわけで衣装を作るべくコロニー内の衣装屋を巡り、良さげな店で採寸を含めたオーダーメイド作業に取り掛かる。


並行して希望する仕様書に合わせたデザイン決定、破れやすいという特長をしっかりと生かしつつ絶対に大事な部分は破れないという条件を突きつけておく。


世の中モロに見えるよりも見えそうで見えないほうが喜ばれるものだと説明すると、非常に冷めた目を向けられてしまった。


どんな風に思われても構わない、俺はこの考えを支持し続けるぞ。


なんて馬鹿げたことをしながらも諸々のデザインが決定、仕上がりは二日後なので何とか間に合いそうな感じだ。


「ではこの衣装画像と共に正式エントリーを行います。イブ様、よろしいですね?」


「はい!この衣装で戦えるのが今から楽しみです」


「そして順当に勝ち上がれば準決勝前に相手から連絡が来ると」


「そうなりますね。ひとまずは予選を突破することを目指しましょう。まぁイブ様なら問題ないと思いますが、くれぐれも派手に勝たないようにお気を付けください。賭けは本選から可能です、最初がかなり重要ですので、何度も言いますが予選はギリギリで勝つようにお願いします」


予選で大勝ちしてしまうと本選に入った時にかけ率が大きく下がってしまう。


ギリギリで勝つか勝たないかぐらいで勝ち上がれば、大穴扱いでかけ率は急上昇。


そこで大金をかけてリディアさんの購入金額を稼いでしまおうという作戦だ。


後は連中がどこで声をかけてくるかだが・・・、まぁなるようになるだろう。


いよいよ、成り上がり計画第一幕の幕開けだ。


アリスのシナリオ通りに行くのかどうか、お手並み拝見と行こうじゃないか。

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