表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35歳バツイチオッサン、アーティファクト(美少女)と共に宇宙(ソラ)を放浪する   作者: エルリア


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

254/257

254.手に入れた情報を解析して

セリオス・ステーション。


遺跡から発掘された物を求めて今日も多くの人がコロニーを訪れている。


特に今日は遺跡から発掘されたばかりの品が市場に出るという事もあり、いつもよりも多くの人が大通りを埋め尽くしていた。


それを持ち帰ったのはもちろん俺達。


無事に仕事を終え、報酬もがっつり手に入れたこともありしばらくはのんびりしてもバチは当たらないだろう。


「ふぅ、さっぱりした」


軽く体を動かした後、シャワーを浴びたその足でコックピットへと向かった。


出発の予定もないのでいつもより照明は暗く、ガランとしている。


いつもならアリスかテネスが作業をしているオペレーターシートも今日は空っぽ、おそらく女性陣と一緒に買い物にでも出ているんだろう。


あんなに人があふれているというのによくまぁ出かけられるものだ。


「しっかし、最初はどうなることかと思ったが想像以上に濃い内容だったなぁ」


ここに来てから・・・いや、来るまでの事を思い出していたのだが、思っていたよりも中身が濃い。


最初は遺跡の勉強をするためだけにここに向かって、途中で酒を仕入れるだけのはずがあの子を見つけてここまで運んで。


コロニー到着後も宙賊を倒したり酒を買付けたり、まぁあれやこれやと色々した結果ついに本物の遺跡を見ることが出来たわけだがそこでもまたすごい物を見つけて・・・。


B級のホロムービーでもここまでイベントを詰め込むことはしないだろう、と言うぐらいに盛りだくさんの内容だった。


が、それも終われば静かなもの。


遺跡の隠し部屋で見つけたデータは残念ながらまだ解析できていないようだけど、アリス達の事だから近いうちに何かしらの結果を出すはずだ。


後はそれを待つだけ・・・なのだが。


「イブさんの正体も気になるけど、それよりも気になるのは自分の事だよなぁ。まったく、肝心な時にいないんだから困ったもんだ」


母親は何者なのか、どこでどう知り合ったのか、いつ自分は生まれたのか。


今更になって聞きたいことはたくさんあるけれども、当の本人はとっくに死んでしまっているわけで。


ワンチャン母親が生きているかも、という気がしないでもないけれど会ったところで何かが変わるわけもなく。


答えの出ない問題を無理やり解くには情報が少なすぎる。


遺跡に来たらもしかして何かわかるかもと淡い期待を抱いていたわけだが、残念ながら謎は深まるばかりだ。


「まぁ知った所で何かが変わるわけじゃないけどな」


そうやって無理やり自分を言いくるめて考えないようにする。


実際知った所で今の生活が変わるわけじゃないしやるべきことは変わらない。


ここからまた辺境へ移動して、そこで惑星を買う。


それが俺の夢であり目標。


最初こそ漠然とした感じで決めた夢だったけれども、今ではそれに向かって着実に歩みを進めている。


幸いそれを買うためのコネはあるし、資金も確実にたまってきている。


更には購入後のテラフォーミングについても引き受けてくれる企業も決まっているので、後は粛々とそれを達成するだけだ。


「おや、マスターこんな暗い所で一体何を?」


「それはこっちのセリフだ。みんなと一緒に行ったんじゃなかったのか?」


と、突然廊下側のハッチが開きアリスがコックピットに戻ってきた。


チラッとこっちを見て驚いた顔をするも、そのままいつものオペレーターシートに座る。


「あまりの人の多さに帰ってきました。あれでは買い物もできませんし、むしろ危険なだけです」


「他のメンバーは?」


「危険を察知して近くの飲食店に避難しています。今頃美味しい食事を堪能されているのではないでしょうか」


「まぁ無事ならそれでいいんだが・・・よく一人で戻ってこれたな」


「マスターは私を何だと思っているのですか?確かに見た目は小さな子供かもしれませんが、中身はすごいんですよ?」


稀に自分がセクサロイドとしても使える事をアピールしてくるけれども、残念ながら好みとは言えないので使用するつもりはない。


本人はそれが不満なようだが、アンティークヒューマノイドとしての仕事をしてもらえればそれで十分だ。


「どう凄いかは聞かないことにしておく」


「それは残念です。私はしばらく例のデータ解析に専念しますので返事が出来なくなりますが、絶対に悪戯しないでくださいね。絶対ですよ?」


「そんなフリをされてもしないっての。だが、ぶっちゃけた話解析できそうなのか?」


「どうでしょう。現存している各言語に当てはめてみましたが残念ながら該当は無し。続いて、現在はもう使用されていない言語にも当てはめてみましたが同じくそれらしいものは見つかりませんでした。おそらく何かしらの言語であることは間違いないと思いますが、それを解析するにはもうしばらくかかりそうです」


「お前でもダメなのか」


「私の事を買ってくださるのは非常にありがたいことですが、流石にゼロからアルゴリズムを組み立てるとなると中々難しい物ではあります。しかしながら、かつて存在し運用されていたものですので、必ず答えは見つかるはず。お時間は頂戴しますが今しばらくお待ちください」


「了解、まぁウイルスとか入っている可能性もあるんだからくれぐれも気を付けてくれよ」


どんなものかわからない以上、正体不明のウイルスが仕掛けられている可能性もゼロじゃない。


恐らくゴーストシップと同じく既存の物とは別の枠組みで作られているせいで、それを解読することが出来ないんだろう。


難しいことはよくわからないが、アリス達なら何とかしてくれると信じて今は見守るしかない。


宣言通り解析の方に集中し始めたので、俺も邪魔をしないように自室に戻りベッドにダイブする。


目的は達した。


後は解析を待ちながら次に何をするかを考えるだけだ。


普通にいけば予定通り辺境に向かって進路を取るだけなのだが、資金的には未だ潤沢と言うわけではないのであともう少しぐらい稼いでおきたい所。


そういう意味ではこの辺はまだまだ宙賊も多く稼げる場所ではあるので、しばらくはここで懐を温かくするのもありだ。


もしくは移動をしながら同じような場所を探しつつ、宙賊基地を襲撃する手もある。


戦闘用ドローンも手に入れたわけだし、それらを運用しつつイブさんに狙撃してもらえば一回では無理でも数回波状攻撃で落とすことも可能だろう。


後はノクティルカに物資を運び込んでそれを売りさばけばそれなりの金になる。


もちろん近くにコロニーがないと手間がかかって仕方がないし、俺達でどうにかなる規模間でなければ難しい。


早々都合よく宙賊基地が見つかることもないので、期待しないで待つとしよう。


「よし、寝るか!」


果報は寝て待てっていうし、アリスの解析が終わらない以上ここを動くこともできない。


俺に出来る事はと言うと・・・待つことだけ。


もちろん一人で買い物に出るという選択肢もあるけれど、あの殺人的な人ゴミにわざわざ突っ込んでいくほどの若さは持ち合わせていないわけで。


こんな時は寝るに限る。


他の面々が戻ってこられるか心配ではあるけれど、あっちにはテネスもいるしいざとなったらイブさんが人を蹴散らしながら戻ってくるに違いない。


俺がいなくてもこの船は十分に回っている、ならばキャプテンは仲間に任せてゆっくりすればいいじゃないか。


というわけで、アリスの解析結果が出るまでしばし眠りにつくことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
35歳、バツイチ。35歳って、またまだ若い部類に入ると思うんだけど、トウマって年齢以上に達観してるよね。性格もあるのかもだけど、体力も平均値以上に残ってる50代って感じがする。自分が30半ばの頃は、も…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ