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35歳バツイチオッサン、アーティファクト(美少女)と共に宇宙(ソラ)を放浪する   作者: エルリア


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221.諸々に決着をつけて

「ではこの条件でよろしいですね」


「そうだね。正直こちらとしてはかなり厳しいけれど、そちらからの譲歩を考えるとここで受けるのが妥当だろう。そもそも今回はうちの落ち度が原因だ、それでいて会社が存続しさらに言えば売り上げが伸びる可能性があるのならば引き受けない理由はない」


「聡明な判断に感謝いたします。という事ですのでマスター、よろしいですね」


「最後の方はよくわからなかったが、好きにしてくれ。・・・キャサリンさんも大変だな」


「それはお互い様かと」


二時間の会議を終えてから応接に戻ってきたハムレット社長だが、それから更に二時間ぶっ続けで商談が続けられやっとお互いが納得できる場所にたどり着いた。


俺達はただ付き合っているだけだが、それでもこれだけ頭の回転する人についていくのは大変だろうと思わずキャサリンさんに同情してしまった。


それが出来るからこそ今の地位にあるんだろうけど、まぁこれからも頑張ってくれ。


「では最初の振り込みは二週間以内にお願いします」


「それに関しては何とかしよう。そちらもよろしく頼む」


「報酬の為ですから致し方ありません。ですが輸送料は安くなりませんよ?」


「それはそれ、これはこれ。しっかりしているねぇ君のヒューマノイドは」


「おかげさんで。ってことで今日はもう解散でいいのか?」


「それなんだけどよかったら食事でもどうかな。ちょうど惑星産の食材を扱っている店を知っていてね、個室を予約してあるんだ。今後についても色々と情報を共有しておきたいし、なによりアンティークと話す機会なんてめったにない。最近は僕の話についてこれる子も少なくてね、是非いろいろな議論を交わしたいんだがどうだろうか」


ここにきてまさかの提案。


こっちとしては何の問題もないけれど、解放されると思っていただけに正直腰が重たいのはある。


難しい話はもうこりごりだ、早く部屋に戻って横になりたい。


「それならアリスだけでも行ってくるか?」


「はぁ、マスターがいないのであれば行く意味がありませんしそもそも我々に食事は必要ありませんから。申し訳ありません、察しの悪いマスターで」


「いや、僕の聞き方が悪かっただけだよ」


「あー、レベルの高い話は大変結構だが俺みたいな馬鹿にもわかるように頼む」


「つまり、込み入った話がしたいから別の店で話をしないかっていうお誘いよ。まぁ誘われてるのはアイツだけど一応大義名分ってものが必要でしょ?向こうは向こうで好きなだけ議論を交わしてもらって、こっちは美味しい物を食べていたらいいんだから行ってあげなさいよ」


いや、行ってあげなさいよって・・・。


アリスは俺のヒューマノイドだけど、別にプライベートがあってもいいんだから俺抜きで楽しんできたらいいじゃないか。


向こうも義体化している上に会社のトップ、この状況で下手な事はしないだろう。


したとしても俺は別に問題ないし・・・っていうと、アリスが不貞腐れるのが目に見えているのでそれ以上は何も言うまい。


俺も大人だ、そのぐらいの分別はある。


「惑星産の食材ともなるとこの人数で行くと高くつくぞ」


「貴重な時間を変えると思えば安い物さ」


「イブさん達は?」


「是非行きたいです!」


「私も行ってみたいです、惑星産なんてめったに食べられませんから」


「決まりだね。15分後に車を用意するから下で待っていてくれ、すぐにいく」


というわけで急遽社長との食事会が決定。


キャサリンさんが絶望したような表情を浮かべたけれど、すぐに気を取り戻し社長の後ろをついていく。


あの人は出世する、間違いない。


ともかく折角の機会なんだ、小難しい話は終わったんだし最後ぐらいパーっと楽しもうじゃないか。


そう思っていたこともありました。



「はい?」


「ですから、我々が囮になって宙賊を退治するんです」


おかしい、ただ惑星産の食材を食べて大騒ぎするはずだったのにどうしてこんな事になっているんだろうか。


最初は特におかしな所もなく、終始和やかな雰囲気で話が進んでいたはずなのに気づけばこんなことになってしまっている。


宙賊を退治する?


また?


ついこの間やったばかりなのになんでまたそんなことを。


そりゃノクティルカを使って宙賊をおびき寄せたりはしたけどさ、別に本業はあるんだからそっちに注力すればいいじゃないか。


「正確に言えば宙賊に乗っ取られた中継コロニーの破壊ね。今調べただけでも結構な人数いるみたいだけど、全部やっちゃっていいの?」


「あそこにいるのは元部長の息がかかった宙賊だけ、生かしておけば間違いなく私達の汚点になるしかないゴミばかりだ」


「インプラントデータを確認するかぎり民間人はいないようですね。なるほど、確かに例の部長と繋がっている履歴があります」


「一匹残らず駆除してくれるのならばコロニー内の物資がどうなろうと私の関知するところじゃない。依頼料は1000万、やってくれるか?」


コロニー一つをまるまる制圧するような宙賊を相手にするのがいくらなのかさっぱりわからないが、物資や懸賞金は丸々貰えるらしいのでそれなりの儲けにはなるだろう。


それにしてもまさか大企業の社長からこんな依頼をされるとは思わなかった。


「他の傭兵に依頼を出すこともできますが、彼らでは守秘義務の保証がないためなかなか手を出すことが出来ませんでした。その点皆さんは実績も守秘義務も守れる素晴らしい傭兵、どうか社長の為によろしくお願いいたします」


「ということですが、どうしますかマスター」


「どうしますかって言われてもなぁ・・・」


「テラフォーミングにはお金もかかりますし、あの場所に宙賊がいると他の人に迷惑も掛かりますからやっちゃっていいと思いますよ」


「私もイブさんに同感です。地図を見たら航路に近いですし、人様に迷惑がかかる前に片付けてしまった方がいいかと」


うーむ、いつの間にうちの女性陣はこんなにアグレッシブになってしまったんだろうか。


そりゃイブさんがいれば戦闘は間違いないし、宙賊母艦を二隻も沈めたアリスとテネスがいれば無双でいるのは間違いない。


加えて、今まで無視するしかなかった大量の物資を持ち帰るだけの輸送船まであるんだからやらない理由は無いんだよなぁ。


でも今まで誰も手を出さなかったってことは、それなりの実力があるという事だ。


懸賞金は安くても数がいると色々と面倒ではある。


安全を取るか金をとるか。


「因みにもし引き受けてくれるのならば、私が秘蔵している大開拓時代の品を提供しよう。聞けばそういうのを集めているのだとか、他にもテラフォーミングをしていると遺跡と呼ばれる場所にたどり着くこともあるから気に入ったものがあれば持っていくといい」


「よし、やるぞ!」


「マスター、がめついですよ」


「仕方ないだろ、遺跡の品なんてめったに手に入らないんだから」


「そんなに好きなのかい?」


「好きっていうか興味がある、っていうのが正解だな。こいつ自身も遺跡から出てきたんだもしかすると似たようなのが見つかるかもしれないだろ?」


親父が遺跡に関係していたからっていう理由もあるけれど、なんだかこっぱずかしくて言わないでおいた。


元々大開拓時代の品は集めていたのでそっち関係でも面白いのがあったらいただくとしよう。


ということですべてに決着がついたはずが、思わぬおまけがついてきた。


アースフォージを気持ちよく出発する為にも、一肌脱ぐとしますかね。

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― 新着の感想 ―
こいつ自身も遺跡から出てきたんだもしかすると似たようなのが見つかるかもしれないだろ? アリス✕アリス…うん、それはそれで大変だと思う。私なら、円形脱毛症とかになる自信あるw
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