絵崎エリナが異世界で出来る、たったひとつの平凡なやり方
小さな事からコツコツと
春の夜の暖かな空気を引き裂くように、何か巨大で硬いもの同士が衝突する轟音が、何十回も響き渡った。
しばらくして、その存在がレーダーに現れたと同時に、絵崎エリナは白虎型機関砲二式を構え照準を合わせる。
エリナたちの部隊は、温泉郷の王女サーシャの護衛任務中だ。
彼女のメイド長であるミリアや警備責任者から、サトシに対して12種族連合の介入がある可能性は事前に伝えられていた。
「なんですの、あれは」
スコープに映る姿は、小柄で華奢なエルフだ。
なのに、視界に入った瞬間、これは無理だとエリナは悟ってしまった。
グレーターデーモンですら屠る事が出来る、白虎型機関砲二式ですら、何の効果もないだろうと、撃つ前から明確な理由もなく理解出来てしまった。
「エリナちゃん!サトシの前に出てきたエルフ!あれはヤベェ!温泉郷で見かけたクソヤベェ女だ!絶対に手ェ出しちゃダメだ!機神のチビも震えあがっちまってる!」
ユウキの声には強い恐怖が混じっている。
部隊内で誰よりも肝が座っているユウキが、これほど恐れるとは。
エリナが牽制で撃つべきかと悩んでいると、スコープ越しだというのに目があう。
興味深そうにこちらを見た後、目礼をしてきた。
手元にあるデバイスには、警備部隊から複数の通信が入ってきた。
「ユウキさん、12種族連合に所属しているアンジェリカさんという方のようです。サトシさんのギフテッドを試しにきたようです。もう少し様子をみましょう」
2人の近くにはゴーレムたちがいて、マリーは意識を失っているようだ。
戦闘種族として名を馳せる牛人族の中で、英雄とまで称されているマリーが敵わない相手に、サトシは無事で済むのかと心配になる。
もっと事前に出来る事があったのではないか。
温泉郷に滞在した約10日間を思い出し、エリナは唇を噛み締めながら、サトシの無事を願った。
「あの、本当にこれを着るんですの?」
エリナが隊長を務める江崎隊は、エンジェル種が襲来した温泉郷の防衛戦に参加した為、弾薬の補給が必要となり出発が翌日になった。
仲間たちには遊びに行くよう勧めたが、エリナは自分たちの部隊の安全性を少しでも高めたくて、サーシャの警備を担当するエルフと交流会をする予定を立てていた。
「きっと似合うぞエリナ」
「エリナに合わせて発注したの。きっと可愛いの」
しかし、ドーリーから出かけて行く仲間を見送った後、エルフの双子シアとミアに左右から腕を組まれ、闘技場まで連れてこられた。
大きな円形闘技場の上部にある部屋。
そこに用意されていた服に着替えるように促されて、エリナは困惑を隠しきれない。
どう見ても、古の学生が体育の時間に身につけていたという白と紺の運動着である。
数十年前に廃止されていて、漫画やアニメの知識として知っているだけで、身につけたことはない。
特に下のこれは何なんだろうかと思う。
エリナはラクロスをやっていたので、体の動きを阻害しないタイトな練習着を身につけていた。
しかし、実物を初めて見たが、これはそういう要素もなさそうである。
「お2人がせっかく用意してくれたのに申し訳ないですが、あまり着たくはないデザインですわね。上着のゼッケンもおかしいですし」
白の上着の胸にはゼッケンが縫い付けられており、そこには平仮名で大きく『えりな』と書かれていた。
「エリナの世界では、応援をする時に着用する伝説の衣装なんだろ。これも用意したぞ」
「そうなの。タイソウフクニブルマは選ばれし巫女しか身につけることを許されぬ、伝説の応援衣装だと聞いているの。この黄色のポンポンは手作りなの」
ものすごいドヤ顔をする双子に、エリナの顔は引き攣りそうになる。
異世界に偏った文化を伝えている人がいるとは思っていたが、ここまで酷いとは思わなかった。
本当は拒否したいが、この双子には借りがある。
温泉郷での様々な部署や担当者との交渉の際、この2人がエリナに着いて来てくれている。
双子は温泉郷で顔が広く愛されており、そのおかげでこれまで会ったエルフたちは、皆んな笑顔でエリナの話を快く聞いてくれた。
少し恥ずかしいが、服を着るくらいよいだろうとも思う。
「分かりましたわ。お2人にはよくして頂いていますからね。着替えましょう。それで、わたしは何をすればよろしいんですの?」
つまりは、接待要員として駆り出されたのだとエリナは理解した。
エリナ自身が接待するのではなく、温泉郷の女王であるマリエールがサトシの実力を見てみたいので、闘技場に誘導するとの説明を受けた。
サトシはこういう闘技大会には出ないだろうから、エリナを優勝の特典にして釣るという事だった。
実際は絶対王者のマリエールが負ける事などないから、エリナは何もする事はない。
ただ、美味しいお茶とお菓子を食べながら、客席に設置されているスクリーン用のカメラに向けて、ポンポンを振りながら笑顔を振り撒くだけである。
「見よ、エリナ。凄まじい歓声だろう」
「これは予想以上なの。流石はエリナ……さすエナなの」
確かにエリナがスクリーンに写しだされる度、とんでもない大歓声が巻き起こっている。
だが、それは闘技大会の試合が白熱する中で、観客のテンションが上がっているだけではないかと思う。
爆炎パティシエと謎のメイド仮面の見応えのある試合や、悪逆非道!謎のマスクメイド長の苛烈なラフファイトなど、見所しかない戦いばかりだった。
「試合が白熱していますから、皆さん興奮されているのでは?謎のマスクメイド長様は素敵ですわねえ……胸が高鳴りましたわ」
エリナは格闘技観戦などした経験がなかった。
初めて見るあまりにも華やかで迫力がある戦いに興奮してしまった。
特に2試合目の謎のマスクメイドは、その魂が荒ぶる美しい動きにすっかり魅了されてしまう。
「お、おう?エリナは謎のマスクメイド長推しか?」
「そ、それはなかなかのゲテモノ好きなの」
シアとミアは若干戸惑っているようだが、煌めく金髪を靡かせて闘う姿は美しいと、エリナはドキドキがとまらない。
サインを頂いたり出来ないかと思うくらいかっこよかった。
そして、いよいよメインイベントの時間がやってきた。
「本日のメインイベントはもちろんチャンピオンの登場だ!1999試合全勝!未だ負けなし温泉郷不敗伝説の体現者!その正体は誰も知らない闘技場の謎の女王!ママ・クイーン!もはや闘う相手すらいない絶対王者!挑戦者募集中!」
温泉郷闘技場の絶対王者ママ・クイーンこと女王マリエールが、飾り立てられたピンク色のレオタードというド派手な衣装で、スクリーンの上から飛び降りるというド派手な入場をする。
「今回のチャンピオンとの戦いに勝利すれば報酬があるぞ!異世界からやって来た美少女絵崎エリナ嬢だ!」
双子に促され、エリナはカメラに向かって笑顔でポンポンを振る。
アナウンスが入ってしばらくすると、石で出来た円形のリング上に、様々な種族の男たちが次々と現れる。
どうやら、王者に複数の挑戦者が同時に挑む形式の試合になるらしい。
男たちは順番にマイクを握り、乱暴なマイクパフォーマンスで、観客と泰然自若に腕組みをして立つママ・クイーンを煽る。
会場の熱気はどんどん高まっていく中、本当にサトシは参加するのかと思っていたが、最後に慌てたように出て来て、係員にぺこぺこと頭を下げている。
「もう!もっと堂々となさい!そんなに頭を下げるものではありません!」
つい文句を言ってしまったが、サトシが出て来てくれた事にエリナは嬉しくなっていた。
胸がドキドキしてきたし、何だか顔が熱くなり汗が滲んでくる。
「良かったなエリナ」
「お姫様を救うヒーローが来てくれたの」
双子が優しく笑いかけてくれて、ますます顔が熱くなる。
「サトシさんは皆んなに優しいですから……わたしだけ特別ではありませんから」
否定する声が、どうしてか上擦ってしまったのが恥ずかしい。
双子はいつものように揶揄ってくることもなく、ニコニコと優しく目を細めている。
何か言おうとするが、いつもはペラペラとよく回るエリナの口が動いてくれない。
そうこうしているうちに試合開始のゴングが鳴り響いたと同時に、ママ・クイーンが腕を振るうと、リングの上にはサトシと背の高い猫背の女の子しかいなくなっていた。
「今、マリエール様は何をされましたの?」
屈強な男たちが全員、リング下に叩き落とされ動けないようだった。
「エリナ、あれはママ・クイーンだ。陛下ではない」
「真空刃に雷の魔力を乗せてぶち当てたの。本当は手刀でやるの。でも、手刀だと斬撃が飛んで危ないから、手のひらで打ったの」
では、リングに立ち続けているサトシとあの女の子は、その攻撃を防いだという事なのか。
猫背の女の子がナイフを両手で持ち、何事かを叫びながらママ・クイーンに向かっていく。
しかし、ナイフを叩き落とされ小脇に抱えられると、小さな子がお仕置きをされるように、何回もお尻を叩かれ始めた。
「ああっと!ここで運営から訂正が入ったぞ!賞品は異世界美少女エリナちゃんではなく、エリナちゃんはプレゼンターとの事だ!さらに、頑張れ♡頑張れ♡と応援してくれる追加特典ありだ!」
司会者の声とお尻を引っ叩かれる女の子の泣き声が会場に響く。
ようやく解放され、ギャン泣きしながら去っていく女の子に、観客席から暖かい拍手が送られる。
「あの子は龍人族の元引き篭もり姫なんだ。温泉郷の戦災孤児たちと毎日遊んでくれるから、すごく人気者なんだ」
「そうなの。龍人族の皇帝陛下に溺愛されて引き篭もりを許されていたの。それにブチ切れた妃殿下が、マブダチのマリエール陛下に躾直して欲しいと預けたの」
エリナにはそんな高貴な立場の子には見えなかったが、沢山の人に愛されているようだった。
そして、遂にサトシが戦うのかとドキドキしていたら、エリナが優勝商品ではないのなら戦う理由は無いなどと言い出した。
それに対して、王者が己の体を賭けると艶かしい肢体をアピールするが、少し腰を引きつつ拒否をするサトシ。
ママ・クイーンはショックを受けたように硬直し、もう一度誘っていたが、また拒否されてしまい涙目になり立ち去ってしまう。
まさかの絶対王者の不戦敗に、観客席から凄まじいブーイングが巻き起こる。
女性からの罵声が一際多い。
エリナも何だかよく分からないが腹が立ってきて、サトシに向かって親指を下に向け、生まれて初めてのブーイングを浴びせかける。
「お静かに!観客の皆様は冷静になってください!不戦敗!無敗のチャンピオンがまさかの試合放棄!伝説の王者に始めて土がつきました!勝者大山サトシ!あ!物を投げないでください!皆様冷静に!物を投げんなつってんだろ!警備!警備!暴徒を鎮圧しろ!」
リングに向かって色んな物が投げつけられ、ママ・クイーンの怒れるファンらしき集団が観客席からなだれ込む。
サトシは慌てて逃げ出し、貴賓席で待っていたジュリアと合流出来たと警備員から連絡があり、エリナは安心する。
「サトシはアレで大丈夫なのか?童貞にも程があるだろ。エリナ、考え直さないか?」
「サトシはヘタレなの。据え膳は喰らうのが温泉郷の礼儀なの。陛下に恥をかかせるのは許されないの」
確かにサトシはヘタレだし、すぐにペコペコするし、本当にもうちょっとしっかりして欲しいと、エリナは常々思っている。
でも、命懸けで自分たちを、あの凶悪なアークデーモンから守ってくれたのも事実なのだ。
「わたしとジュリアさん。それに、サーシャ様やマリーさんと協力して躾けていきますわ」
もう認めようと思う。エリナはサトシが欲しい。
あの大きな体に抱きしめて欲しい思うし、抱きしめてあげたいとも思う。
だけど、自分だけのものにするのは無理だ。ギフテッドマニアのエリナにはよく分かる。
サトシが手にした能力は破格すぎる。あれを個人で独占するのは不可能だ。
エネミー群と戦い続ける温泉郷の王女にして、歴戦の魔導師でもあり、スーパーアイドルとしてもその名が異世界中に轟くサーシャ。
エリナたちの世界で屈指の異能持ち『雷神』宇部家の麒麟児であり、破格の戦闘能力を持つ宇部ジュリア。
この2人に正面から喧嘩を売ろうとする存在は、どちらの世界にもあまりいないだろう。
それに、戦闘種族である牛人族の英雄とまで讃えられているマリーが近くにいれば、ぼんやりしたサトシでも身の安全を確保出来るだろう。
しかし、様々な手練手管を駆使して、搦手でサトシを取り込もうとする者や、利用しようとする組織も出てくるはずだ。
そういった存在から守るには、こちらにも数が必要になる。
エリナには戦闘力や家の力はない。自衛軍の実質的な下部組織である民間警備員でしかないし、実家からは逃げ出した身だ。
あの3人と比較して、サトシを守ってあげられる力などない。
だけど、このよく回る口を使った誠実な話し合いで、沢山の人と友好的な関係を築く事は可能だ。
人はどんな立場だろうと、友好的な者に反感を抱くことは少ない。
自分たちの部隊やサトシに好印象を持ってもらえる人を、少しずつでも増やしていく。それが、今のエリナに出来る唯一の事だと思う。
「シアさんとミアさんも、一緒に守ってくださるのでしょう?とても心強いです」
「ふん!我らはエリナみたいにチョロインではないからな!簡単には屈しない」
「そうなの。姫さまやエリナに捨てられたら、仕方なく拾って飼ってあげるの」
いつものように邪悪に笑い悪態を吐くが、双子の頬は微かに赤く染まっていた。
その後、貴賓席で勝者への賞品授与があった。
不戦勝とはいえ、絶対王者に勝ったサトシには温泉郷のあらゆる場所への立ち入りが可能となる、カードキーを兼ねた許可証が渡された。
恥ずかしくはあったが、エリナがポンポンを振りながら頑張れ♡頑張れ♡をしてあげると、サトシが優しく笑ってくれたのが嬉しかった。
女王マリエールは協力してくれた御礼だと、温泉郷の各部署への便宜をはかるだけではなく、エリナに12種族連合や関連する組織への紹介状を直筆で書いて渡してくれた。
しかも、サトシに渡したのと同じ新緑色のカードキー付きでだ。
「マリエール陛下、このような貴重な物をわたしに下賜されても良いのですか?」
「エリナ様、それはあなたが持っているのが1番良いと、わたくしが判断いたしました。遠慮なくお持ちください。……割り込みは致しませんから、わたくしも交ぜてくださいね」
覇気と威厳に満ちた温泉郷の美麗なる女王は、最後に恥ずかしげに耳元で囁いてきた。
これでまた、仲間たちとサトシを守れる手札が増えたとエリナは充足感に満たされる。
サトシとアンジェリカの戦いは10分程度で終わった。
アンジェリカが微笑みながら、何かを宣言しようとした瞬間、牛人族と思しき大柄の男がサトシたちのすぐ近くに現れる。
それと同時に、宿舎と特設ステージを挟んだ反対側からも侵入者があるとの連絡が、エリナのデバイスに表示される。
「ありゃなんだ!?ウゴウゴしてきめぇ!チビ!わかるか?深淵域種?くそやべぇヤツか!?エリナちゃん!再生能力がやべぇヤツらしい!」
大男の不気味に蠢く角をアンジェリカが切り落とした。地面に落ちた角は蠕動し膨れ上がっていく。
機神という上位存在と交信が可能なユウキが情報を伝えてくる。
エリナがそれに照準を合わせて、機関砲のトリガーを引こうとした刹那、金属同士を擦り合わせたような不快な高音が鳴り響く。
その音が消えると、サトシ、アンジェリカ、マリーと7体のゴーレム、不気味な存在の姿が消え、呆然と座り込む角を失った牛人族だけが残っていた。
エリナのデバイスには、エルフたちから次々と状況を伝える通信が入ってくる。
サトシ達は、あの化け物により深淵平原という別の大陸に跳ばされてしまったようだ。
かなり危険な場所らしく、指揮所から慌ただしい気配が伝わってくる。
アンジェリカから連絡があったようで、サトシとマリーも同じ場所に跳ばされたと分かり、少しだけ安心する。
また何も出来なかったという、自分に対する猛烈な怒りと嫌悪感を堪えながら、エリナは仲間たちにサトシたちを迎えに行くべきかを尋ねた。
ユウキは即座に迎えに行くべきと主張し、セイラは部隊分断の罠である可能性を示しつつもユウキに同調した。
しかし、未来予知とも称されている叡智のギフテッドを持つサキは待つべきだと言う。
そして、ジュリアは警護対象であるサーシャの守りを薄くする為の釣りだと断定した。
今すぐサトシを助けに行きたい。
エリナはこぼれ落ちそうになる感情をねじ伏せ、深呼吸をして情報を精査する。
跳ばされた大陸は、こちらの世界でも有数の危険地帯で、12種族連合の戦力ですら、海沿いに要塞を作り監視と観測をするのが精一杯らしい。
エリナたちが向かっても、ジュリア以外は何も出来ない可能性が高い。
その要塞まで辿り着ければ、転移装置がありすぐに戻って来られるとの事だ。
この港町にはサーシャのライブが終わるまで4日間滞在をする事になっている。
サーシャが狙われているという、ジュリアの推測は正しいと判断する。
マリーとサトシという戦力を削ぎ、別動隊が襲ってきたのだろう。
ならば、サーシャを守りつつ、サトシ達が無事に戻ってくる事を信じて待つしかない。
「江崎隊はこのままサーシャ様の護衛任務を続けます。マリーさんがサトシを守ってくださると信じましょう。ジュリアさん、警護隊と協力してもう一方の侵入者への対処をお願いします。サキさん、セイラさんはそのままサーシャ様の近くに。ユウキさん、シーカーの監視を預けます。わたしは、あの牛人族に話を聞きます」
エリナの言葉に了承の返答が返ってきた。
意を唱えず信じてくれる仲間の存在に体が震えるような感動がある。
この仲間たちを必ず守る。
そう決意しながら、エリナは装備を整えてドーリーから飛び降りた。
「シア、ミア。エリナ様をどう見ますか?ご自分は凡人と思い込んでいらっしゃるようですが」
「はい、陛下。目の良さが異常です。闘技大会でのナージャ様の動きを完璧に補足していました」
「メイド長の動きも理解していたの。触れてみた感じでは身体能力も戦士団の中堅以上はあるの」
「やはりそうですか。彼女も取り込みたいですね。サトシ様と一緒なら、喜んで来てくれそうですし」
「おそらく、自衛軍も狙っています。取り込むなら搦手ではなく、誠実に話すべきです」
「各部隊の交渉担当も、エリナの魂の色を見て嘆息していたの。あの子はあの部隊の中心なの」
「シア、ミア。あなた達に任せます。信頼を得られるように接してください」
「畏まりました陛下」
「安心してほしいの」




