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ナマケモノ殿下と反乱

時間かけて申し訳ありません。

毎日は難しいですがまた少しづつ更新させてください。

 フォーグラム王国南部 フォーグラム王国の南部は大きく2つに分かれる

 武国と隣接する南東部と、海と隣接し近くには友好国である連邦国しかないリゾート地の多い南西部


 南東部は武国と隣接しており、非常に仲が悪いため内乱を起こす余裕がない。南西部には第一王子のガイエスの支援者が多く、手柄を立てる機会は十分にある。


 そんな内乱など考えられない状況の中、内乱の恐れ有りという趣旨の連絡があった。


 連絡主は南西部の辺境伯、海を挟んで連邦との国境となっている領地、以前シンセイが成人の義を抜け出して助け出した親子の父親からであった。


手紙には一言、南部諸侯で内乱の恐れあり とだけ書かれており、そこから読み取れるものは少なかったが、その日からシンセイ達は慌ただしく動き始めるのだった。

 

 ---


「シン、何かわかった?」

 疲れた顔でお茶を飲むのはイケメン王子ことテンセイ=コウエンジ=アーヴィン。

 南部諸侯の内乱について一生懸命調べており疲れが溜まっているのだろう。


「わからないことがわかったかな」

 疲れた兄の言葉をくだらない言葉遊びでかわす俺はナマケモノ王子ことシンセイ=コウエンジ=アーヴィンだ。


「3人娘は何か知らないの?」

 3人娘とは俺の婚約者と婚約者候補の3人、レイ、クリス、アキナだ。

 侯爵や公爵家なので情報は回るはずだから、テンはそこを言ってるんだろう。


「知らないんだよねー。とはいえ、レイのとこのエヴァンス領はともかく、王都近郊とはいえクリスのとこのフォーグラム領が何も掴めていないのが気になる。」

 フォーグラム領は王都近郊で南部の方に領をもっている。南西部と南東部を跨ぐ情報があればほぼ確実に入ってくる。

 

「ならもしかして、南西部と南東部のどちらかということ?」

 南西部と南東部間で計画しているのであればフォーグラム家が知らない訳がないため、どちらかで計画されていると判断したテン、もちろん俺も同意見だ。

 

「だと思ってるよ。もっというと、南東部ならの情報だし、南東部の貴族が反乱すると思ってる。」

 南西部の反乱なら南東部の辺境伯が知っているのはおかしいからね。


「うーん、これさ、最悪のパターン、フォーグラム家の目を盗んで東西で連絡とってるってのはない?」

 恐る恐る、怖がった顔をしながら聞くテン


「本当の最悪はフォーグラム家が加担してるパターンだよ」

「「はっはっは」」

「シン、冗談でもダメだよー、公爵家が、それも王政にかなり近いフォーグラム家が反乱なんてシャレにならないよ」

 2人で笑いながら話を進める。

 俺もテンも、胸にある嫌な予感に気づかない振りをしていた。

 

 ---

 .

「シン様、少し相談があるのですが」

 自室で1人資料をまとめているとクリスが1人で部屋を訪ねてきた。

 いつもレイとアキナと一緒にいるのに珍しいな、もしかして大切な話かな?


「いいよ、入って。」

 クリスを部屋に入れて外のメイドに人払いを頼む。

 部屋でクリスを椅子に座らせて話を聞く。


「あの、シン様、ここ最近調べてる南部の反乱についてですが、もしかしたらフォーグラム家が関わってるかもしれんません。」

 真剣な顔でクリスが話す。クリスは可愛い顔をしているが情報に関してとても強く、根拠もなくこういうことを話す子ではない。

 少しだけうつむいて、言葉を貯める、そして続きを話す。


「こちらで暮らすようになってから毎日のように家に手紙を送っていて、都度返事をもらっていたのですが、ここ2週間ほど全く返事がきていませんでした。それが今日急に返事がきて」

「うん、ということはその内容か」

 クリスが話しやすいように相槌をうつ

 しばらく連絡がきていなくて急に変な内容か、まずいなぁ

 

「はい、父上が倒れたからすぐに帰ってこいと。」

 本当なら大変なことだ、すぐにでも帰った方がいいし、俺もついていくべきだ。

 しかし体調不良の噂ら聞いていないし、本当なら2週間も連絡がなかった意味がわからない。

 

「私は、この王城の第4塔でシン様やレイ様、アキナ様といるのが本当に楽しいです、だからただ帰れと言われても帰るつもりはありません。それにこれは怪しすぎるんです!」

 てが震えながら話すクリス、恐らく9割は嘘だと、罠だと、しかしほんの少しだけ、本当に倒れていたら。そう考えているのだろう。


「わかった、すぐにアールに確認させる、本当ならドラゴンにのってすぐに行こう。今から馬車でクリス1人で行くより早いはずだ。それに、クリスがその表情でいるってことはちゃんと確かめないと不安でしょ?」

「ありがとうございます。もし本当に父上が倒れていたら、でももし何かの罠で私がシン様に対しての人質になってしまったらと思うと何も考えがまとまらなくて。」

 クリスはついに泣き出してしまう。

 色んな複雑な感情が混ざった涙に、あれほど喋りの上手いクリスが話せなくなってしまう。


 部屋の扉をあけて大きな小枝叫ぶ


「アール、レイ、アキナすぐに来てくれ!」


 レイとアキナにクリスをあずけ、アールに事情を説明しすぐに探りを入れてもらう。

 念の為ジーク達ドラゴンの準備をする。


 そして最悪を考え、テンといつでも時間を取れるようにする。


 ---


 その日の深夜、大急ぎでアールが俺の部屋に帰ってきた。


「くぅ〜、さすがに一日でフォーグラム家と王城の往復は疲れますね。」

 大急ぎで戻ったアールはとりあえずお茶を飲んで椅子に座った。

 その様子をみて付き合いの長い俺と深夜までアールを待っていたテンは急ぎじゃない事を理解し、クリスは大急ぎで走ってきた。遅れてレイとアキナがついてきている。


「アール様、どうでしたか?」

 息を切らしてクリスが尋ねる。

 

「急ぎのことは何もないんですが、状況は最悪ですね。」

 クリスの顔はサーっと青冷め、俺とテンは息を飲む。いつもならその顔の変化を楽しむアールも、今日に限っては真剣に言葉を重ねる。


「だいたい坊ちゃんらが想定していた最悪の展開ですね、ただ少しだけ違うところがあります。」

 最悪の展開、それはフォーグラム家が南部の内乱に加担しているというもの。


「少しだけ違う?」

 テンが疑念をもった顔でアールに確認を行う。

 最悪の展開ということはフォーグラム家が敵に回ったことに変わりはないのだろう、ただ俺も気になる少しだけ違うという部分


 アールがクリスの方を見て覚悟を問う。

 クリスは静かに頷き覚悟を決める。

 

「フォーグラム家、現当主マルキウス様は捕えられているようです。まぁ元気のようですが動きはとれない。つまり、フォーグラム家はこれまでフォーグラム家ではありませんでした。」

 そう、マルキウス様であれば内乱など馬鹿な真似はしないし、確実に情報も掴んで知らせてくれるだろう。

 それが出来ない理由、そしてそのマルキウス様に何の行動も起こさせずに捕えることができる人物


「ユリウス様が反乱の主導者ってことか」

「状況証拠からいうとそれしかないね」

 俺の予想にテンが同意する。

 だが動機だ、なぜ反乱を?フォーグラム家の待遇は問題なく、権力としても充分、これ以上となると王になるしかない。だがユリウス様は第一王子脳筋兄派、なんだ、しかも心酔すらしていた。脳筋兄が王位継承戦で有利のこの現状で動く理由がわからない。


「お兄様は以前よりガイエス様につくとおっしゃっていて、テン様の派閥につこうとする私とよく言い争いになってました。でもだからってこんなことには」

 クリスが落ち込んでいるのをレイとアキナが慰める、そうするとアキナが疑問を口に出す。


「私異世界の人間だから全然よくわからないんだけど、なんでクリスのお兄様が反乱の主導者なの?」

 貴族の力関係等がよくわかってないアキナならではの質問、当然公爵家というのは一代限りの最高位となる大公を除けばもっとも地位の高い貴族。こういった反乱がある場合は当然主導者となる。

 

「クリスの実家は公爵家っていって王を除くと1番偉い貴族だから、ん?王を除くと、待った!」

 アキナに説明しようとした時に気づいてしまった、とんでもない事態に、なぜこの可能性を考えていなかった。


「アール、残業だ、悪い、ガイエス兄の同行を大急ぎで調べてくれ」

 すごく嫌そうな顔をするアール

 

「テン、父上達は今北西部に軍を率いて移動中ってことで合ってるな?」

 何かに気づいたテンはしっかりと頷く


 そして全員がこっちを見たタイミングで話を続ける。


「おそらく反乱の主導者はユリウス様の上、ガイエス兄貴だ、恐らく連邦国とも繋がってる、最悪南東部から連邦国、南西貴族の一部を一気に相手にすることになる。正面衝突だと城の兵力だけじゃ勝てない、こちらの動きがまだ掴まれていない今がチャンスだ、これからは一手も間違えられないぞ。」


 

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