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常識くんと愛さん   作者: ニケ
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第百十七話

パチパチとした音をして唐揚げが揚がっていく。林は甘口が好きだと言っていたので少し味醂を多めに入れた。もう少しで肉に火が通りそうだ。大塚は興味深そうに覗いている。油の泡が少し小さくなって音が穏やかになった。出来上がりの合図だ。大塚に説明をしながら唐揚げを取り出して油を切る。キッチンペーパーの上でじゅうじゅうと美味しそうな音をたてている。神埼は笑って大塚に味見を勧めた。熱いから気をつけてね。大塚はフォークを持ってきて嬉しそうに食べている。揚げたての唐揚げ。とても美味しそうだ。「ほくほく!肉汁が。。!やばい!!上手すぎる!!」次々と揚げる唐揚げをフォークで刺している。今度は緒方と林に持っていくようだ。無邪気で楽しそうな笑顔に神埼も嬉しくて居間に行く大塚を見送った。まだあるのでどんどん揚げてしまおう。次の唐揚げを油の中に入れて様子を見守る。大きな音と泡をたてながら鶏肉が油の中で踊っていた。居間から緒方と林がやってきた。「いい匂いがすると思ったら、もう出来上がってたのか。早いな。美味しかったよ」林が嬉しそうに笑いながらフォークを返している。緒方は後ろで美味しいですよ!神埼くんの唐揚げは素晴らしいですね!と騒いでいて大塚に押さえられていた。勉強から解放されたためか、林の顔がほっとしていて緒方の相手は大変だったのだなとこっそり笑う。林には悪かったがそのお陰で緒方も約束のことは忘れて勉強に夢中になっている。これでもし手をずっと繋ぎながら料理をするとしたら、とても恥ずかしくて落ち着かない。二人きりの時でも照れ臭いのに、大塚や林がいるのだ。逃れることができて本当によかった。「もうすぐ晩御飯もできるよ。ご飯も炊き上がるし。お味噌汁は大塚くんが作ったんだ。味見したら美味しかったよ」神埼の言葉にへー!と林は驚いている。大塚もそのうち料理上手になるかもな。優しく笑っていた。林の笑顔を見ながら神埼はふと思う。料理をすることが楽しくなったのはいつだったか。一人の時はとにかく出来るようになるためにやっていた。思い返してみると緒方が自分の作ったものを美味しそうに食べ出してからかもしれない。神埼が食べてみて失敗したかなと思った料理も、緒方は美味しそうに嬉しそうに食べていた。思い出すと照れ臭いが楽しくなったのは緒方のお陰だろう。今もそれは変わらない。「大塚くん、器用ですぐ覚えちゃうんだ。自分で作れることが嬉しいみたいで。すごいよ」誰かに食べてもらって喜ぶ顔を見ると無性に嬉しくて温かいものが広がっていく。大塚もきっと経験するだろう。大塚ほど器用なら神埼が知らない料理も出来るようになるかもしれない。とても楽しみだ。大塚に押さえられていた緒方が、もう一口!!とうるさい。お腹も空いてきた。林が炊けたご飯を茶碗によそおっている。味噌汁も温めて準備をする。緒方と大塚に机を片付けるように伝えて、唐揚げを盛りつけていく。山盛りになったがすぐなくなるだろう。神埼は笑いながら持っていった。「わあ!!これはまた。。なんて素敵な唐揚げなんでしょうか。唐揚げパラダイスですよ!私はたくさん食べます!!」ひょいっと一つ唐揚げを手で掴むと口の中に入れている。それを見ていた大塚もつまみ食いをし出した。二人で口をもぐもぐと動かし幸せそうに味わっている。あんなに騒いでいたのに大人しくなった。同じ行動をとる二人が面白い。「お前ら、行儀が悪いぞ!ちゃんと席について、いただきますって手を合わせろよ!ご飯も。ほら!ちゃんと自分の分を取って!!」林が口だけ動かし突っ立っている二人に注意をしていた。緒方ははーい!と返事をし、大塚は、真面目だなぁと呟く。味噌汁と箸も持ってこいよ!台所に言った緒方に指示を出していた。林は口うるさい兄って感じたよなー。のんびりと言い残して緒方を手伝いに行く大塚に、はあ!?と反撃するも、当の大塚は聞いてはおらず。神埼。。大塚は何を企んでいるんだ?と静かに問いかけた。「さっき大塚くんから、お母さんみたいだって言われたよ。林くんはお兄さんなんだね」家族というものがわからなかったけれど、こうやって自然とでき上がっていくものなのかなと神埼は思う。一緒にいることが温かくて嬉しい。心がほっとして穏やかになっていく。美味しそうなご飯と唐揚げの匂いや嬉しそうに晩御飯を準備する姿。嬉しい。「。。神埼が母親みたいなのは認めるが。。俺はなんで兄の前に口うるさいがついてるんだよ!騒いでいるのはあいつらだろ!」台所で専用の箸を決めようとはしゃぐ二人を指差して必死に神埼に主張している。そうだねと同意しながらも林は兄のようだなぁと神埼も感じていた。なんだかんだと頼りにしてしまうし、礼儀を大切にしている。大塚の指摘は的確だ。「お前らちゃんと味噌汁持ってこいよ。お盆使えば楽だからな」台所から戻ってこない二人を心配して林は行ってしまった。面倒を見ることが体に染み付いている。林らしいなと思いながらふと見ると唐揚げが美味しそうだ。揚げたての唐揚げを一つつまんで口の中へ放り込んだ。

皆様、おはようございます(*^^*)いかがお過ごしでしょうか?

ほのぼのな日常に夢中でございます。幸せなだなぁ。。ふふふ。同じような日なのに心を見れば違う日なのだなと。不思議ですね。。

ではでは皆様、これからも素敵な時間をお過ごしくださいね(*^^*)

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