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RPGな世界へようこそ  作者: JUDAS
8日目………
33/34

さあ、ゲームオーバーですよ♪

ほんとどんだけ遅れるんだよ!?って話ですよね………

本当に申し訳ありませんm(_ _)m


学校のイベントで死ぬほど忙しく全然時間がありませんでした(´;ω;`)



多分次で最終話となりますが、最後までよろしくお願いしますm(_ _)m

キキーーーーン……………………カンッ…カンッ………カランカラカラ………パリーン………



「なん………だと………………?」




振り切った俺の手の中には真っ二つに折れた刀“だった”ものが2つ、俺の目の前ではシールドだったであろうガラスのような物の破片がきらきらと舞いながら消えていく。



「ははははは!

このシールドが対魔力だけだと誰が言った?

正直このシールドを破壊されたのはかなり予想外だが、この際問題ない………

破壊不可の結界と破壊不可の刀の激突は引き分け………


この場合、どっちが強いんだろうな?



お前には武器は無いし、もう魔力もそんなに残ってない。お前がどこまで戦えるのか見せてもらおうか」



言葉と共に美奈達を先ほどの結界が包み込む。


「さあ、これで邪魔者は入らない………

動けなくなるまで徹底的に痛めつけてやるよ!」


先ほどまでと同様バスターソードを構えて突っ込んでくる後藤に対して、攻撃を避けながらこちらの現状を考える。



まず、武器は最初使ってたナイフが2本、魔力に関しては既に総量で負けているので普通に攻撃してもシールドで防がれる。

そして、恐らくは覇王の腕輪も持ってるやつに対してはコントロールのいまいちな神世の魔法も使えない…………


かといって、このまま戦っても間違いなくいつかは殺される。


「考え事とは余裕だな!!

その態度が癪に触るんだよぉ!!!」


大振りの直後の隙を捉えて腕関節を固めにいくものの、触れる寸前に魔法を出してくるため、近付く事も出来ない………


「かけるーーーーっ!!」


「翔君!!!」


「くそったれがあぁあ!」



結界の中でもみんなが頑張ってくれてはいる………が、多分あれは壊せない………………


「くそっ!

せめて刀があれば…………」


「とうとう弱音が出てきたなぁーー!!

いい加減に大人しくくたばりなっ!」


後藤の攻撃はますます熾烈を極め、2本の剣の攻撃に足技も混ざる………


「おらおらおらおらぁ!!」


「ぐあっ!?」


軽く蹴りがかすり、直後の突きを避けられずにナイフを十字にして流そうとするが、触れた瞬間ナイフは砕け散った。


「これで武器も終わりだろ?

さあ、本当にジ・エンドだな」


後藤は3m程の間合いを置いて向き合う。


「翔!!

死なないって約束したよね………翔は負けないよね…………」


美奈の悲痛な声が聞こえるが、答えてやるだけの余裕すらない現状に自分でもいらいらする。


(落ち着け、たしかにここで打開策を見出さないと勝ち目はない………

だが、冷静な思考が出来ている限りにおいて希望が無くなることはない!)


避けられず、かつ威力の高い魔法………もしくは、充分な強度の武器……………



その瞬間、閃光のように昨夜の記憶が蘇る!


「今まで自分の努力と才能で生き残ってきた。

けど、今回ばかりは運が必要ってわけか……………

幸運の女神がいるなら、今まで楽させてきたんだから、一回くらいは働いてくれよ??」


「何をぶつぶつ言ってるんだ?

死ぬ前に神にでも祈ろうってか??」


後藤は近付きつつあった足を止めて尋ねてくれる。


「ああ、幸運の女神とやらにちょっとな………

さて、人生初にして最大の賭け…………いっちょやってやるよ!!」


足を止めてくれた幸運に感謝しつつ即座に魔力を右手に集中………そして、神世の魔法の要領で右手から魔力を伸ばしていく。


俺の右手に現れるは光輝く半透明な一本の刀………の、ようなもの。

初めてだからか、形は少し歪なものの込められた魔力は俺の残り全ての魔力。

これが俺の予想通りの性能を誇ってくれなければ俺の命運は完全に尽きる。



「くらえ!!」


生成と同時に刀と同様に構えて突撃し、今度はこちらの右手からの横殴りの一撃。


後藤は想定外の事態にも関わらず、驚きの顔ながらも、シールドをはったうえで剣でも受ける体制となっている………


「っらあぁ!!!」



真横に一閃………光の残像が残る…………




キラリと舞い散るはシールドと刀の残滓、降り注ぐは鮮血………




俺の刀もどきは後藤のシールドを軽々と突き破った後、剣をすり抜け、そのまま後藤の胸部を切り去り崩壊。


倒れ伏す後藤も、流石と言うべきか剣を抜けてからの僅かな時間に身を引いたらしく、かろうじて息はあるようだ………

しかし、こちらも武器も魔力もなく万策尽きた状態で、後藤が集中力を失った事により解除された結界の中から出てきた美奈が飛びついてくる。


「よかった……よかったよぉ……………」


そんな中で、斉藤が後藤に近付きとどめを刺そうと武器を構え、そのまま振り下ろす………

















しかし武器が触れるその瞬間、後藤の姿は掻き消える………?



「「なにっ!?」」


その場にいた全員が後藤の行方を探すが、本人はすぐに部屋の中央に出現する。

そして、ぐったりと浮かぶ後藤の背後には…………天……使!?



そう、現れた後藤の背後には中性的でとても美しい人が浮かんでいた………

おかしな点はごくわずか……ただ、純白の羽根が2対生えていて、体がぼんやりと輝いているだけ…………


だが、それを見た瞬間俺たちの誰も動くことが出来ず凍り付いたかのように立ち尽くすしかなかった。



「………な…………なんなんだこのふざけた魔力は?

こんなのありかよ」


驚きの余りつぶやく……

そんな俺たちの目の前で、そいつは後藤を羽根で包み込みその人影を一層まばゆい光が包み込む。

そこで放出されている魔力は莫大で、それは俺や美奈の魔力を優に上回り、ルシファーですらここまでの威圧感はなかったのでは?というほどである。


「………………やばい、これは流石に勝てる気がしない…………」


実力差に加え、魔力・武器共に無い俺にはもう打つ手がない。


ただ、呆然と立ち尽くす間に光も収まり、1つの人影をその場に残す。

その人影とは顔などの雰囲気は後藤のままながら、体型は細くなり背中には羽根があるといったものである……



しばしの間をおいてからうっすらと目を開くと、まるで初めて俺たちを見たとでも言いたいかのように此方を睨む。


「ミカエル!

何をしている!!?」


しかしそこで、突然新たな怒鳴り声が響き渡り、今度は斉藤の居る辺りに爆発が生じた…………………


「なっ…………斉藤!?」


驚く俺たちの前で煙から飛び出すのは、エリア3にて俺たちと戦った姿のルシフェルだけであり、先ほどまでそこにいた斉藤の姿は煙の晴れた後にも見当たらない。

そこに横たわるのは他の5人だけ………

問題のルシフェルは超高速にてミカエルと自分が呼んだ天使と戦っている………


「え………えっと、もしかして斉藤くんがルシフェルだったっていう事………?」


もはや予想外の出来事の連続に呆然とした様子の美奈が隣から尋ねてくるが、俺もこの結果は一切想定していなかった。


「どうなんだろう………

ただ、たしかに最初の時に216人と話してたくらいだから斉藤がルシフェルだったとしては不都合は無いんだろうけど、俺たちのパーティーって一体何だったんだろうな?」


「ねえ………翔は本人だよね?現実に戻っても今のままの翔に会えるんだよね!?」


「俺が本人でないならこの世界でずっと暮らすとでも言いそうな勢いだな。

けど、大丈夫俺は現実に戻っても美奈が望む限り隣にいるよ」


「うん、ありがとう………」


「それにしても、あの戦闘どうなるんだろな………」


「うーん………そもそも、これってどっちを応援するべきなの?」


「そうなんだよなぁ。

もともとルシフェルによって閉じ込められてるんだが、後藤を倒すのが俺たちの目的で、後藤だったものを倒そうとしているのがルシフェルな現状………


なんてカオスな状況なんだ」


そう、当然と言えば当然ながら2人が話している間もミカエルとやらとルシフェルはまだ戦っている。

俺の記憶としてはミカエルとはキリスト教やユダヤ教等において度々登場する天使であり、大抵において一番偉い天使だとされている。

一方でルシフェルとは元々は神に次ぐ力を持っていたが、神に反逆した堕天使で魔界の王サタンと同一だとか、サタンの右腕だとか言われる事の多い存在である。


ただ、どちらも本来架空のものであるうえ、そもそも主観の入った記録を根拠にどちらが俺たちの味方がなんて決める気はない。


まあ、そもそもどっちかだけに味方するなんて器用なまねは出来ないほどの戦いであり、今の俺にはどうしようもないのであはあるが………


「ぐあっ!!」


目で追う事しか出来なかった2人の戦い。

それは片方が弾け飛ばされる事で遂に終止符が打たれる………


「ふふっ♪

世界を維持しながら私に勝とうなんてそんな事出来るわけ無いじゃない。

まあ、この世界はこいつを通して見てたら気に入ったから有効活用してあげるわよ」


「に………にげろ………ガハッ」


「あなたはそこから自分の守りたかったものが惨めに奪われる様を眺めていると良いわ」


相手を踏みつけつつそう吐き捨てるのはこの戦いを制したミカエル………

それに対して全身を完全に潰されたうえ、頭を踏みつけられて身動き一つしないルシフェル………



いつの間にやら見目麗しい羽根の生えた女性という姿になっていたミカエルを天使と呼ぶのはあまりにも残虐なこの光景。

その中で、俺たちに出来ることはただ相手がこちらに攻撃しないことを祈るのみだった………………


「あなた達よく頑張ったわね………

あなた達のお陰で私もようやくここに来れたわ。

あなた達には感謝してもししたりないくらい♪」


その言葉を聞いて隣の美奈は安堵する。

だが、俺はミカエルに見つめられ始めてから内心では震えが止まらない。

こいつはやばい……天使が正義だなんて絶対嘘だと今なら言い切れる!

そもそもルシフェルの最後の一言を思い出せ、 に げ ろ だ!!


だが、そうは思っても体も口も動かない…………


「だから、あなた達に一度だけチャンスをあげるわ♪

せいぜい楽しませてねっ」



次の瞬間掲げられたらミカエルの両手から光が溢れ出し、視界を覆う…………


視覚、嗅覚、聴覚、味覚と失われていく中最後まで感じられたのは右手にある美奈の手の温もりだけだった。

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