さあ、ラストバトルスタートですよ♪
これが公開される頃には実家帰ってます(・∀・)
まだ長袖二枚の地域から半袖の地域へ(^^;)
温度差でやばそうです(´・ω・`)
「ん?やだよ♪
その間に向こうで被害出てても嫌じゃん」
「………………は?」
後藤には理解出来なかったらしい。
仕方ない、説明してやるか………
「これなんだと思うー?」
そう言って鎧の中からネックレスを出して見せてやる。
「そ、それは、まさか………」
狼狽える後藤をみながらタスクで合図を送る。
「そう、そのまさかだよ。
塔っていう不確定要素が有るんだから俺と美奈で持っとけばどっちか1人は連れてかれるだろうと思ったわけですね。
さあ、18対1のラスボス戦のスタートだよ!!」
ちょうどいいタイミングで美奈達も到着する。
「戦闘は大丈夫だったか?」
「うん、向こうも後藤が勝って帰ってくれば絶対勝てるんだから急いでなかったしね♪
いきなり念話で事情を話されたときにはびっくりしたけど……」
「さあ、次はどうするんだ?」
「ふっ!
いいぜ、たかだか18人ぐらいやってやるよ!!
ラスボス補正は伊達じゃないって事を教えてやる」
言った直後には周りに鎧や武器などの装備が揃い、一気に身に纏われる。
「さあ、行くぜ!」
最後まで自分の左右に浮いていた2本のバスターソードを手に取り構え………消えたっ!?
「くそっ!!
聖君の懐中時計か!」
魔力は感じるから場所はわかる、だが俺だけだろう………
これはまずいな。
何故ならこの懐中時計の弱点は魔力は隠せない事と、認識不可範囲の中に入られた相手には効果が及ばない事のわずか2つだけである。
つまりは、多対1である以上後者の弱点など意味をなさず、俺以外の魔力を感じられない面々にはやつを捉える事など不可能だということだ。
「さあ、これで多対1などというのは何の障害でもない………覚悟するんだな!!」
「ちっ!
みんな、俺の周りに集まるんだ!!」
後藤が姿を消したのは一時的でも俺との戦いを避けるためだと判断した俺は、とっさに叫ぶ。
が、パニックに陥っている仲間には届かない…………
辛うじて届いたのがまたもや《黒狼》と《クリムゾン》の5人だけである。
他のメンバーも助けようとはするものの、後藤の動きはわかるっても武器が見えないので不用意に近付けない。
さらに、味方にシールドを張ったとしても強力なバスターソードの一撃の下には魔力のシールドなど一撃のもとで砕け散る。
俺を信じてくれた仲間達が目の前で無残な死を遂げていく…………
その光景を目にしつつもこの場を俺が離れると美奈達がやられるだけ………………
「うっ!
げほっ!!」
「くっ!!
うう………うわあああぁぁぁ!!」
「あ…………あぁ……………」
しかも目の前の殺戮劇を前にして紅子ちゃんは吐き、真弓ちゃんは狂ったように叫んで斉藤に押さえられている。門脇さんに至っては完全に放心状態。
さらには、海外を渡り歩いて少しは耐性のある美奈ですら、今は俺の背中に額を押し付けて震えているし、男達も直視は出来ていない。
俺たち以外の殺戮を終えた途端、奴は姿を現し満面の笑顔を浮かべる………
だが、その姿は既に隼人の物ではなく完全に後藤のものに戻っていた。
「さあ、残りは8人だねぇ。
いや、もうこの姿に戻った事だし脅威となるのは翔ぐらいかな?」
「翔が………ううん、私たちがあんたみたいなデブなんかに負けるわけないでしょ!?」
美奈が言い返す。
「ふふふ…………
デブデブ言ってくれてるけど、デブをなめると痛い目見るよ?
翔ならこの意味分かるよな?」
「デブでも鍛えれば動きはある程度俊敏になれるし、なによりも厚い肉によりダメージが通りづらいな。
しかも、表面的な怪我なんて魔法で軽く治る上、身体能力はステータスで決まるこの世界だと防御面に関しては圧倒的とも言える」
「っ……………でも、翔は負けないよね!?」
さっきからずっと震えてるんだ……
きっと内心ではかなり怖いのだろう、その瞳は儚げに揺れている。
だからこそ俺は自信を持って答えないといけない……大丈夫だ……と。
そして、いつものようにその頭を撫でて落ち着かせる。
しかし、しばらく無言でその様子を見守っていた後藤がついに口を開く…………
「たしかに翔、お前は強い………
俺は昔からずっとお前が羨ましかった。
お前はなんでも一番だったよな。
俺も色々頑張っていろんなもので二番まではいった。
けど全てでお前に勝てなかった。
それだけだ、それだけなのに何故俺はみんなに嫌われてお前はみんなに好かれてたんだ?
この世界でもそうだ………
お前が日本を離れてからもあのコンプレックスを乗り越えるためにお前が練習出来ないVGを毎日のようにしたし、今回に限っては顔も変えた。
だが、初めての筈のお前は圧倒的に強く、8年ぶりに出会ってもその魅力は一切衰えていなかった!
………だから最後に1つ…………………VGだけではお前の作り上げたものをぶち壊してからお前を殺し、 お前の無力感に満ちた死に顔を見る事が俺の目的だ!!
俺はそのためにお前のそばでお前の戦いを見続けた。
お前を倒すためだけに強くなった俺はお前にだけは絶対に負けられないんだよ!!」
……………ある意味ではこの騒動の発端は俺とも言えたわけか………
「……………1つ言っておく………お前が努力してきたのはわかった。
だがな、自分の努力を自慢してんじゃねえよ!
世の中努力すれば何でも叶う?そんな事誰が決めたんだ?
それにそもそも競争相手が努力してないとでも思ってるのか??
その甘ったれた根性叩き直してやるからお前の努力の成果とやらを思いっきりぶつけてこいよ。
俺が現実を教えてやる!!」
「はっ!
偉そうな事をグダグダと!!
俺が勝ってこのゲームは真の楽園として………エデンの園として完成するんだよ!!!」
雄叫びと共に走り込んでくる後藤………
恐らく本来の姿に戻ると同時にステータスも本来のものに変わっていたのだろう。
バスターソード2本にも関わらずかなり速い。
「悪いがそんなに余裕も無さそうだし、時間を掛けるつもりは無い………全力で潰す!
{サンダーボルト}」
かざした手からかなりの魔力を込めた雷を放出する。
瞬足の雷光は鋭い金属音と共に直撃して気配も消え去る…………ん?金属音!?
「くっ!!{アイスハンマー}」
とっさにバックステップで飛び退き、氷の塊を頭の上方から自分の居た位置に斜めに落とす………
すると逆光の中から後藤が予想通りの位置に現れるが、俺の出した氷は剣を振り切った姿勢の後藤の頭上5cmほどの所で輝く何かに阻まれ止まっている。
「ちっ!!
魔力を使ってないのに魔法を2回も止めたって事は最後の特別アイテムは結界でもはれるのか………」
「翔!!
今タスクで見てみたんだが、そいつのステータスも尋常じゃないぞ!?
LV.48(170.128.45)だ!!」
後ろから内藤が教えてくる………が、そのステータスだと魔法を防げるアイテムの存在がわかった今となっては向こうの方が有利という事か。
「ふっ、わかったか翔。俺は今までずっとお前の戦う姿を見てきたが、お前は俺の戦う姿など見たこともない。
しかも、お前はずっと遥かに格下なやつとしか戦っていない………
積み上げた経験はお前の方が上でも、俺の方がどう考えても有利なんだよ。
さらに言うと、なんでもないふりはしているが今日は多人数で遠距離の転移などで魔力もかなり使っててそんなに余裕もないんだろ?
俺にはわかってるんだぜ??」
言葉と共に右腕にはめている俺と揃いの腕輪をたたいて見せてくる。
「なるほど………たしかにそれはハンデとして大きいかも知れない。
だが、俺に勝ちたいならもう少し足りないな。
まだまだ戦闘技術は俺の方が遥かに上なんだぜ?」
正直、内心はそんなに自信もない。
だが戦う前から相手のペースにしてやる必要もない。
虚勢だろうとも、ここで動揺を見せるわけにはいかない!
(今度はこちらから切りかかる………
必殺の一撃、ただその一撃だけで全てを終わらせるしかない!)
自分に言い聞かせながら走り込みの踏み足と共に居合いの要領で左の刀を一気に放つ!!
………………後藤は反応出来ていない…………そして刃の筋は吸い込まれるように後藤の脇腹へと伸びていく………勝った!!??




