さあ、闘技場といえばこれですよ♪
VG開始7日目…
生存者89/213
ユニオン人数21人
(あ、美味しそうな匂い……
朝ご飯はベーコンとスクランブルエッグかぁ…………
ん?
でも今はVG中だよな??
それともあれは夢だったのか……?
なるほど、そういうことなら辻褄もあう。
起きたらノートにでも出来事を纏めてみようかな)
……………………
…………
……
そんな事を思いながら目を開ける。
「知らない天井だ……」
「ねえ翔、なんか寝言で朝ご飯が……とかなんとかぶつぶつ言ってたから来てみたら、目を開いて一言目がそれ??
そりゃあ初めての街なんだから知らない天井だろうけどさ、もうちょっと無かったの?」
「やっぱり夢なわけないよな、うん」
どうしたの?なんかあったっけ??などといいながら首を傾げる美奈をとりあえず置いておいて、気になっていることを尋ねる
「なんで、美奈が普通に俺の部屋で朝ご飯作ってるんだ??」
「え………?
昨日話終わった瞬間に翔が寝ちゃったじゃん?
だから私が自分の部屋に戻るとこの部屋の鍵を掛けれない………
って事で私もこの部屋で寝てたんだ
よ♪」
「部屋の鍵なんて別にいいのに………
まあ、いまさら言っても仕方ないし朝ご飯を作ってもらえたのはありがたいしな。
今晩からは自分の部屋で寝ろよ?」
「はーい……
さあ、冷めない内にご飯食べちゃってよ♪」
わかってるのかどうか疑問に思いつつも、こんな朝も幸せだと思い直して席に着く。
美奈の作ったスクランブルエッグは、とても美味しかった………………
さて、今日はどうしようか………?
まあ、ギルドに行くのが妥当なんだろうけど、ユニオンのメンバーも募集をかけたい。
今はそんな事を話し合いながら街を歩いている。
「翔!!
あれに出て手っ取り早くこのエリアでの知名度上げない??」
ふと何かを見付けてどこかへ離れていっていた美奈の手には
〈当エリア限定討伐イベント開催中!!〉
というチラシがあった。
チラシによると、このエリアの街でのみギルドが用意したモンスターと闘技場で戦い、倒すことが出来れば報酬が手に入る。さらには殺されそうになったらギルド員が助けに入ってくれるというイベントの様なものらしい。
ちなみに、レベルは20段階あり今の所いろんな人が挑戦したことにより、15ぐらいまでは終了しているようだ。
「おおー!
翔、これに参加しようぜ??
美奈ちゃんナイスだ!!よく見つけてくれた!!!」
「なるほどな、これは俺たちで一気にレベル20を片付けてしまえば知名度も上がるし、そこでユニオンの宣伝をしてみるのもよさそうだな……
よし、えーっと?受付は闘技場入口前………?」
誰も闘技場の場所など知らないので、俺たちは地図を確かめながら闘技場へと向かう事となった。
「翔、どうせspなんて忘れてるんだろ?
今の内に振っとけよ」
「ああ、確かにそうだがそこまではっきり断言されるのもなんだかなぁ………」
とはいえ、振っておくに越したことはないので大人しくspを割り振る。
(後書き参照)
受付に着くと討伐レベルの詳しい説明があり、それによると各討伐レベルは
(そのレベルの数字)×5
くらいが推奨されるらしい。
ということは、討伐レベル20ということは推奨レベルは100ということになる。
そして、討伐レベルが15を越えると死にそうになったときにギルド員が助けられるかどうかが少し怪しくなるとかで、参加者も死ぬ覚悟が必要だとか……
「あの、1つ聞きたいんですがこの推奨レベルっていうのは1人の時ですか?
全員がそのレベルのパーティーっていうことですか??」
とりあえず疑問に思ったことを受付に座っている女性に尋ねてみる。
「ああ、それなら個人参加での推奨レベルよ♪
ただ、上位レベルになってくると、例えばレベル20とかをレベル60のパーティー4人で挑んでもダメージを与えられない可能性もありますし、かといってレベル1001人でも厳しいでしょうから一概には言えませんね……」
なるほどねぇ………
「ありがとうございました」
そう言って丁寧に頭を下げてから一旦隼人たちの元へと戻る。
「……という話らしいんだがどうする??
ステータス的には推奨レベル100でも俺は勝てそうだが………」
「まあ、サポートとして参加させてくれよ。
美奈ちゃんや佳祐もそれでいいよな??」
「うん、私もそのつもりだったし♪
それに、私もそんなにステータス低くないよ!」
「ああ、足手まといにはならないから俺にも手伝わせてくれ」
「そうか………よし、なら全員で勝とうぜ!!」
「「「おー!!」」」
「てわけで、受付お願いしていいですか?」
「え、あ、はい………
レベルはどうします?」
「俺達は当然20だぜ!!」
(隼人………何故お前がドヤ顔で割り込んだ!?)
女の人は困ったような顔でこちらに視線を向けてきたのでそのまま頷く。
「では、レベル20ですね?
でもいきなりレベル20で本当に大丈夫なんですか??」
「ああ、俺たちなら大丈夫だよ!
だからさ、しっかりと応援してくれよな」
珍しく隼人がやたらと割り込んで来るが、この子みたいなのがタイプなんだろうか……?
まあいいや。
「それでは、1時間後に始めるので中に入って準備しながらお待ちください。……………あの、職務とは関係無いですけど頑張ってくださいね……?
本心から応援してます」
「ああ、ありがとうな。
客席からゆっくり見ててくれ」
とりあえず俺はこちらを向いて小さな声でつぶやいていた受付の子にそう返事して控え室に向かう………
横の隼人は………まあご想像にお任せしよう。
…………コンコン…………
しばらく体内で魔力を流してコントロールを確認しながら4人で話していると控えめなノックの音が部屋に響く。
中から返事をするとドアが開かれ、進行役らしき老紳士が入ってくる。
「《幻影騎士団》の皆様、準備が整いましたのでこちらまでお越しください……」
それだけ言って待つこともせずに歩き去るので、俺たちは慌てて後に続く。
「では、入口はこちらになりますので開いたら好きなようにご入場下さい」
やはり先ほどと同じく必要最低限の事だけ言って去っていった………
「そういえば、戦うモンスターって何なんだ?
結局どこでも教えてもらえなかったなけど、翔だけ何か聞いたとかはない?」
「いや、受付の間ずっと一緒にいただろ??
特に言われないなら秘密って事じゃないか?」
「なんの対策も立てさせないってか?
へっ!上等だよ、やってやろうじゃねぇか!!」
隼人が燃えだした所でタイミングよくゲートが上に開き始める………
「みんな………多くは言わないけど、死ぬなよ?」
「はっ!
俺と佳祐だって普段のVGでは腕利きで通して来てるんだし、そうそう死にはしねえよ。
そんな事よりも、こっちに気を取られすぎて手間取るんじゃないぞ?」
「ああ、隼人の言うとおりだ。
俺たちは自分の身くらい守れるから、目の前の敵と美奈だけに集中してろ」
「なによ、私だって自分の身を守りつつ戦えるわよ!
まあ、そんな訳だから翔は思いっきり戦っちゃってね♪」
そんな言葉を交わしながらフィールドへと歩み出す俺達……………
開けた視界にはいつもと違いプレイヤーと思われる鎧を着た見物客もかなり観客席にいた。
「うん、手っ取り早く知名度を上げるのにはやっぱりこのイベントで正解だったようだな……
ただ、万が一にも負けたら命に関わってくるからな?
とりあえずは観客は無視して出て来るモンスターに集中しろよ?」
「まあ、当然の話だな。
それよりも翔に1つ聞きたかったんだけど……」
そう言って隼人がさり気なく近付いてくる。
「この間のシールドに使ってた魔法って、ドラゴンのブレスがヒントって事はやっぱり攻撃にも使えるんだよな?
今回どうするんだ??」
耳元でそう囁いてくる隼人に対して俺が答えようとした瞬間実況の声が響きわたる。
「さあ、みなさん今日はなんと素晴らしい日なのでしょうか……
このエリアにおいて、幾人ものプレイヤーが挑んできたこの討伐イベント!
だが、流石にそろそろ限界を感じたのか、新しいレベルに挑戦する人間は減ってきた。
だが、まだプレイヤー達はおわっていなかったようだ!!
間を全部すっとばし、いきなり最高レベルに挑戦する奴らがどこかのエリアから現れたーーー!!!」
「「「ワァーーーー!!!」」」
「「「キャーーーー!!!」」」
スタジアム全体から雄叫びや黄色い声があがる。
もはや、状況は隼人との話しを続けさせてくれる気はないようだ……
隼人の方を見ると、向こうもこちらに気付き肩をすくめて、やれやれといった表情である。
「さあ、今日のレベル20もやっぱりこの世界における誰も知らされていない。
さらに、これは誰も挑戦したことがない以上全く未知のもの!
さあ、このイベント最高レベルである20……出るのはなんだ!?
知るのは世界の創造主のみだ!!!
キメラか?ドラゴンか?はたまたもっととんでもない化け物なのか!?
さあ、ゲートオープン!!!」
[現在のステータス一覧]
天ヶ瀬翔 LV.42(157+3.108+2.131+5)
綾瀬美奈 LV.42(85+3.26+2.162+5)
藤堂隼人 LV.42(87+3.98+2.36+5)
斉藤佳祐 LV.42(35+3.145+2.31+5)




