さあ、エリア移動ですよ♪(part2)
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しばらく待ってやったものの、一向に何かが起こる気配はない。
「あ………あれ?
い………いつもはこれで出るんだぜ??
ちょっと、翔もやってみてくれないか?」
焦る隼人を軽蔑を込めつつ睨んでいると、流石に可哀想だったのか思わぬフォローが入る……
「藤堂の言ってる事もあなごち嘘ではない。
石版に力あるものとあった事から察するに、隼人では役不足だったんだろう……
とりあえず天ヶ瀬がやってみてくれないか?
別にあんなにキザにやらなくとも、前にたって手をかざせばいいから」
「ふむ……
じゃあ、美奈はそろそろ自分で立ってくれ」
「はーい……」
さっき元気なのは確認していたのでそう言ったのだが、無性に残念そうである………
そして、俺は石版の前に跪き手を差し出す。
すると、斉藤の言葉通り石版が輝き始め、辺りが光に包まれた。
そして、光が治まった時には手の中に美しい彫り込みの入った銀色の腕輪が現れていた…………
「って、あれ……腕輪??
流れ的に武器か鎧を想像してたんだけど」
「まあ、タスクの異空間に預けてアイテムの性能見てみてくれよ」
タスクってそんなことまで出来るんだ……
ほんと、便利な機能だよね。
などと思いながら言うとおりにしてみる。
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新アイテム認証中………
認証しました。
ステータスを表示します。
アイテム名
覇王の腕輪
ステータス補正
無し
特殊能力
魔力探知の補助
破壊不可
必要ステータス
sp合計350以上
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「翔、俺には凄さがわからないんだがすごいのか……?」
「えっと、便利だとは思うけど正直私も期待外れ感が否めない……」
隼人や美奈は難しそうな顔をしているが、反面斉藤は驚いたような顔である。
「いや、この世界には魔力のない生き物はいないはずだから、探知の精度によれば、相手の魔力の強さ、相手の場所、相手の魔法の発動までわかってかなり強力なはずだぞ……」
「ん??
なあ斉藤、魔力って全ての生き物が持ってるのか?
この間の狼とかも??」
「ああ、そうだ。
あとは、使えるかどうかだけだと思う。
ただ、魔力探知の"補助"ってのが気になるけどな」
「ふーん……まあ、とりあえず見た目もいいし、最悪能力弱くてもいいか………
とりあえず装備してみるわ」
しかし、着けた瞬間世界が変わった………
まず、俺たち人間は基本心臓の辺りに多くの魔力があり、全身に緩く行き渡っている。
そして、この洞窟を出た所からしばらく動物らしいちいさな感覚がぽつぽつとあって、いきなり消えてることからその程度の距離(多分200mほど?)が探知の限界のようだ。
そんな今の状態を説明すると全員驚いていたが、正直気配を感じ取れる範囲と大して変わらないので少し感覚がはっきりする程度ではある……
ちなみに、魔本や石版は魔力が込められるものらしく、魔力を探知できるので、魔本や石版の取り忘れはなくなりそうだ♪
なにはともあれ、おかげで自信をもってこのダンジョンには何もないとわかり、すぐにダンジョンを出たのだが出口の先の光景は………?
「あっつーー!なんなのよこれは!?」
「え??
すぐトンネルの先があんなに涼しい森なのにこっちは砂漠なのかよ!?」
そう、砂漠でした!
いつも通り美奈と隼人が騒がしいが、実際ものすごく暑い……さらに砂漠なので砂埃も半端ではない。
あ、魔法で対処すればいいのか…………?
「隼人、ちょっと動くなよ?
{アイスニードル}」
針状の氷が隼人をずらりと取り囲む。
「うわっ!?何するんだよ??」
隼人が武器を構えるが、次の魔法を唱える。
「 {ウインドガード} 」
2つ目の魔法により、隼人の周りに守るようにして小さな竜巻が生まれてアイスニードルを巻き込む……
「どうだ?
暑さと砂埃両方ましになってると思うんだけど危ないこととかある………?」
「あぁー、なるほど♪
安全確認のためにもとりあえず藤堂くんで試す、と」
「ずらりと氷に囲まれた時は焦ったけど、これめっちゃ快適だぜ!
快適すぎてお前等のひどい扱いも気にならないわ」
「ふむふむ……
安全なようだし美奈は自分と斉藤の分頼むわ。
{アイスニードル} {ウインドガード} 」
「うん、わかった。
いくよ?
{アイスニードル}{ウインドガード}
おお!
隼人の言うとおり凄く快適だな……
氷が溶けて湿度も適度に上がってるのもいい感じだ。
まあ、定期的にアイスニードルを足さないとだめそうだけど、創造魔法よりは遙かに効率がいいので仕方がない。
エリア1の時と同様に、地図を確認しながら歩いていくと街に着いた。
え?モンスター??
まともな戦闘にすらなってないから省略で。
不思議なことに、街は普通の気温で砂埃もない。
リアルとは言っても、あくまでゲーム。
御都合主義である………
「とりあえず、街に着いたけど何がしたい?」
「私は宿行ってお風呂入りたーい♪」
「いや翔!
やっぱりここはうまい飯食いに行くべきだろ!!
てか、美奈ちゃん………
風呂は入らなくてもVGの中なら汚れないって行ってるじゃん……」
「お風呂入らないと気分的に気持ち悪いの!」
「俺はギルドに顔を出しておくべきだと思うがな…」
美奈と隼人が口論している横から斉藤も意見を出してきた。
「見事に全員バラバラだな……
よし、ならばギルド行ってから宿とって、少し自由時間を挟んでからどこかで食事でどうだ?」
すると、隼人も渋々ながら賛同してくれた。
「よし、じゃあとりあえずギルド行くか………って目の前のここじゃん」
普通のビルにしか見えなくて気付かなかったけど、地図を見る限りでは俺たちはずっとギルドの前にいたらしい……
「これギルドだったんだ………まあとりあえず入ろっか」
美奈を先頭にビルに入ったが、またもや予想外!
これまで、ギルドの一階はマッチョのたむろする汚い酒場ってイメージだったのだが、ここに関しては人間こそ同じ様なものだが、全員テーブルマナーを守っており、さながらレストランである………
「いらっしゃい。
あら?あなた達見ない顔ね。
今までギルドにも来ないで何してたの??」
ん?
妙に艶めかしい女性が声をかけてきた………受付か………?
「いや、俺たちはさっきこのエリアに来たばかりなだけで別にギルドへ行かなかったわけでじゃないですよ」
「あら?じゃああの砂漠抜けてきたんだ……
結構強いの?
あと、依頼とか受けて来たなら手続きしとくわよ?」
「依頼はモンスター駆除ばっかりにしたから、多分だいたい終わってると思うんでお願いします」
全員からギルドカードを受け取って、受付らしき女性はカウンターの奥へと戻った。
あれ、なんか機械見ながら落ち込んでる?
あ、復活して戻ってきた。
さっきのはなんだったんだ?
「あー、うん、終わってるね…………
それより、あなた達が例の超絶パーティーだったのね……………
てっきりアーサーがぼけたんだと思ってたわ」
「いろいろ突っ込み所満載なんだけど、とりあえずアーサーって??」
「ああ、アーサーってのはエリア1のギルドマスターのおじいちゃんよ?
ちなみに、私はエリア2のギルドマスターで、エリザベスよ♪
よろしくね」
受付じゃなくてギルドマスターだったんだ!?
内心の動揺を隠しながら左右を確認すると全員驚きを隠せない様子だ。
けど、ギルドマスターならばある程度は強いのか?
そんなに特別魔力が多い訳では無いんだけど………
「えーっと、エリザベスさんって強いんですか??
こういっちゃなんなんですけど、私にはあんまり強そうには感じられないんですけど……」
おい!
その質問は本人にぶつけるものか!?
「このエリアでは私が二つ名のテストをやってるんだけど、おかげでエリア2では二つ名とるのはあきらめた方がいいって言われるぐらいの強さよ♪
ねえ天ヶ瀬さん、せっかくだから試合しない??」
「悪いがめんどくさい」
「おねがい……1回だけでいいから!
あと、私に勝てたら頼みたい依頼もあるし、報酬とかもしっかりあげるし、宿も特別豪華なの解放するから!!」
「その勝負乗ります!!」
「ありがとうねーー♪{転移}」
あれ?なんで美奈が答えたんだ?
しかも、答え聞いてから急過ぎじゃね??
どんだけ戦いたいんだよ……
「もう試合は受けるって事でいいけど、準備時間とかも無し!?
エリア1では時間くれたぞ!
しかも、転移が急すぎるだろ………?」
なんか言ってて途中から呆れてきた。
「じじいはじじい、私は私だからねー♪
まあ、反応出来てないのは藤堂君だったっけ?彼1人だけだし♪
まあ、彼には仕方ないから迎えを出しておくわよ」
爽やかに答えてはいるけど、内容は残酷そのものである。
「あれ?隼人くんはなんで来れてないの?」
「転移の魔法は受ける方が嫌だと思えば影響ないわよ?
じゃないと転移って最強の魔法になっちゃうじゃない♪
多分彼はいきなりの転移についつい抵抗したんじゃない?
ちなみに、補助魔法や回復魔法も同じね?」
「ああ、なるほど♪
なら悪いのは隼人くんだね」
「そうよー♪
あなた話がわかるわね……名前は?
私の名前はエリザベス・ボールデンよ、リズって呼んでくれればいいわ♪」
「私は綾瀬美奈だから、ミナって呼んでくれればいいよ♪」
2人の話は弾んでいく………
[現在のステータス一覧]
名前 レベル(速.力.賢)未配分
天ヶ瀬翔 LV.22(124.90.110)32
綾瀬美奈 LV.22(60.26.115)32
藤堂隼人 LV.22(66.79.36)
斉藤佳祐 LV.22(35.105.31)




