VOL.90 セイル・エターナリスト
童話の里の長老です。
本名をセイル・ヴェーラといいます。年齢は73歳。
小柄で肩の長さに髪を垂らし、杖をついて歩く背中の曲がった老人。
温和な語り口と知恵袋的な博識さ、そしてどんな物事も懐に入れる度量の深さで童話の里の運営を任されています。
表向きはパラティヌスの農業協同組合長を兼任。
そのため、国内の環境修復の面からもアプローチできて、人材(位階者)を各地に派遣しています。
助手のアインスが里の整備や結界の保守などのハード面を任されているのに対し、セイル長老は里内でのイベント管理、里人の相談受付、式典法要などのソフト面を担当しています。
真央界で童話の里の下層にあたる、南端国メーテス曲水公園で結界を張るカミツレ・エターナリストとは、家鴨の卵をやり取りするなど、緊密に親しくしています。
人嫌いのカミツレに、青少年農業人支援部会に所属するシュン・トクサを居候させたのもセイル長老でした。……こちらは裏設定だと思ってください。
そうそう、カエリウス民話の里の修法者、サバラス・エターナリストもセイル長老と面識があるみたいでしたよね?
このように、セイル長老の周りには老いも若きも人材が集まってきては、そのスキルに相応しい場所へと導かれています。
パラティヌスにはウェンデス統治者のように政で指導していく存在もいれば、セイル長老のように草の根で人材を根付かせていく存在もいるんですね。
他の国にしてみれば羨ましいほどの内情を作り上げています。
ノリヒトたちパーマカルチャー運動の活動費を、ポケットマネーで援助するなど、その権力と財力は国内指折りです。
農業・環境保全・社会活動と、彼の活躍の裾野はとても広く、それぞれにスペシャリストを擁立する手腕は国内随一。
プライベートでは大勢の孫、曾孫に囲まれて、賑やかなシルバーライフを送っているようですが、何しろ忙しくて老け込んでいられない。
童話の里に常駐していられないので、噴水広場にある長老宅は留守のことが多いです。
NWSリーダーたちがエスクリヌス笑話の里の湖底供物浄化をするために、噴水で濡れ鼠になっていた時も、気づいたのはとっぷり日も暮れてからでした。




