VOL.85 ヤガミ・エターナリスト
童話の里に所属する修法者で、シンプルハートディグニティの代表でもあります。
本名をヤガミ・キヨモト。年齢は42歳。
元はクイリナリス空想の里で、悪霊退治のエキスパートとして名を馳せていましたが、依頼人家族を頓死させてしまったトラウマから看板を下ろしパラティヌスへ。
漆黒のうっとおしいくらいの髪に、紫の瞳、そして黒縁眼鏡…。
哀しいインテリ中年といったところ。
普段は童話の里へはほとんど立ち寄らず、自宅のある南端国メーテスの東街ガーベラ通りオカルト村付近を根城にしています。
これまたいわくありげなところに…。
でもって、昼間っから怪しげな人物や霊がウロウロしてるんですわ。
そういうところじゃないと、もはや落ち着かないんでしょうね。
人間の暗い半面に真実を見出すというか、その中でしか見えないことにどっぷり浸かっていたい職業柄。
異色の経歴で童話の里では浮きまくってしまうので、籍だけ置いて、メーテスで浄霊を請け負う事務所を開設していた。
そこに注目したのが、フィリップたちあぶれ者だったわけです。
威勢がいいとはいえ…呑気なパラティヌス人とつるむ気ははないと突っぱねたヤガミですが。
あることをきっかけに彼らを見直すように。
事務所に来ていた依頼人を、フィリップとイサクがわからないながらも事情を聴いて、依頼人にべったり取り憑いていた未成仏霊を成仏させてしまったのです。
成り行きを見ていたヤガミはフィリップらの素質に気づき、「手伝ってみるか?」と声をかけるに至った。
そこから5年、フィリップらの若いエネルギーに後押しされて、ヤガミはクイリナリスに再び入国する勇気を得ました。
そして、自分だけじゃなく、彼が育てたシンプルハートディグニティが、故郷に錦を飾ることになったのです。
イサクにフラッシュシックルを伝授するときには、自ら体得した技術を惜しげもなく披露し、イサクは奥義『羅刹』を自分のものにしました。
イサクを見ていると、あの頓死させてしまった家族の少年を思い出すらしく、せめてもイサクを鍛えることで少年への餞にしようとするヤガミがいて胸を突かれます。
自分を信じてくれる真っ直ぐな瞳に、いつだってヤガミは勇気づけられてきたのです。




