VOL.70 コノミとユチカ
コノミは初め6班にいましたが、4班へ。
ユチカは4班メンバーです。
本名はコノミ・マドカ、ユチカ・エゲリアといいます。
コノミは小さくて腺病質で、おどおどと頼りなく、ショートカットに顔の造作も大人しい、見た目と性格が一致した女の子です。年齢は18歳。
ユチカは栗色の髪を右肩上で結んで、やはり小さいですが小顔でちょっとキツそうで性格はさばさばしています。同じく18歳。
二人の出会いは10年前、孤児院でのことでした。
ユチカが先にいて、母親がアルコール依存症で育てられなくて預けられていた。
そこに、ネグレクト(育児放棄)で保護されたコノミがやってきたんです。
隣り同士のベッドになった二人でしたが、あまりにもコノミの影が薄いので、ユチカは気味悪がっていました。
そのうち、気に入らないという態度を取るようになり、イライラして八つ当たりしたり、足を踏み鳴らして歩いたり、ドンとぶつかってみたり……。
コノミはめそめそするばかり――ユチカの態度がエスカレートします。
コノミのパンを横取りしたり、物を隠したり、取り替えた新しいシーツやパジャマを泥だらけにしたりしました。
でも……コノミは怒るどころか、ユチカが何かする度にビクビクするようになってしまった。
ユチカはどうしようもなくなって先生に訴えました。
「あの子をどうしたらいいの?!」
先生はユチカを責めることなく、コノミが孤児院に来る前、どういうところにいたか教えます。
少なくてもユチカは、荒れた母親でも何かすれば怒られたりぶたれたりはしていた。母親の機嫌がいい時は笑い合ったりもできた。
だけど、コノミは誰もいない荒れ放題の部屋で、ひもじさにうずくまることしかしていなかった。
それがどんな状況なのか……ユチカは一生懸命考えました。
そして、コノミのお姉さんのように振る舞うことに決めたのです。
あれから10年――今はそれぞれ裕福な家庭に引き取られ、しっかりした教育も受けさせてもらって童話の里で再会を果たしました。
また初めからやり直しの関係ではあったけれど。
ユチカにとってコノミは守らなくちゃいけない存在に変わりありませんでした。
リーダー、トゥーラに見守られながら、二人は生き生きと仕事しています。




