VOL.53 エリック・アスペクタ―
カピトリヌス出身の鳥俯瞰者です。
本名をエリック・セラミスタといいます。
『偉業の少女』の頃は25歳。本編では11年経過しているので、36歳……。
明るく飄々としていて、世話好きで人徳のある男性です。
オリーブ(NWS3班リーダー)が長いこと片思いしていたように、人好きがしてとっつきやすいところがチャームポイント。
そのおかげで、レンナも初仕事の霊長砂漠砂漠化防止の仕事に必要な、鳥俯瞰者らの協力を得ることができました。
NWSの名付け親でもあります。
カピトリヌスからの移民だけあって、結構苦労人なんですよ。
陶芸で生計を立てていた一家で、カピトリヌスの情勢不安により生活が苦しくなり、両親と一緒にパラティヌスへの移住を決意。
移民として入国するものの、陶芸で身を立てるには芸術性に乏しく、何とか父親は商標登録を勝ち取る作品を作り上げたのですが親子二代で二枚看板というわけにはいかなくて。
エリックは数年間、メーテスで仕事に就けなかったんですね。
それで何とかしないと、と心身の限界まで動き回っているうちに、因果界に迷い込んでしまったんです。
そして童話の里で環境修復の技術を身につけて、仕事を一人任されるまでになって、規模の小さな仕事をちょくちょくしていたと。
目標はあくまでもメーテスで独立することだったのですが、メーテスは特に西街が移民の侵入すら嫌うところだったので結局果たせませんでした。
そんな時にレンナと……西街出身で自治省議員のデドロック氏の娘と出会ったのです。
エリックも人間ですから、レンナがもし自分と将来の約束を交わせば、何もかも手に入るという計算もあったでしょう。
でもそれは実現しなかった。
現在はウィミナリスでの修法行も終え、”万世の衛視”という修法名を得てエスクリヌスで働いています。
両親がパラティヌスにいますから戻ってくるでしょうが、その時には何もかもが収まってしまっていることでしょう。
なかなか切ないところですね。
それでもエリックはNWSの仲間と和気あいあいと仕事していくと思います。
彼の場所はいつでもNWSに用意されています。




