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どんの創作ノート  作者: どん


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43/74

VOL.43 エスクリヌス

真央界の東端、暁の地平線に隣接する湖島の宮廷国です。

五大湖のシクヌ湖、レス湖、ヘカッタ湖、ミチ湖、ハポ湖があり、湖同士は橋で連結されています。

首都はアカーシャ、ルーチェ宮殿を中枢とした都市です。

人口は七宮廷国中最多で3千万人。世界人口の42%を占めます。

亜熱帯気候で夏が多雨、冬暖かくなっています。

ブーゲンビリアや月桃、ガジュマルなどが育つ場所……沖縄ですねぇ。

エスクリヌス沖には、熱帯のアウェンティヌス諸島がありますから、地理的にも気候的にも近接しています。

この国にはない物がないと言われるほど、流通の盛んな消費文化が爛熟しているんですよ。

パラティヌスなどが車社会を終わらせたのに対し、エスクリヌスでは個人所有の車が平均三台という富裕層がゴロゴロしてる。

それで、いまだに通勤ラッシュとか交通事故とか抱えてるわけです。

呪界法信奉者によるテロ被害もワースト2――。

彼らは都市部のアジトで息をひそめていました。

その状況を打破したのが、統治者マオ・クリアスカイ。

エスクリヌスに彗星のごとく現れた僧侶で政治家です。

彼が統治者になってから、あらゆる改革が遂行され、空き家の撤去、公園緑化、湖の浄化など、目に見える場所の整備を始め、教育、文化などの知的財産が保護されました。

それにより、今まで空中分解していた政治も落ち着きを取り戻し、新しい社会に向けて舵を切ったのです。

世界の大変革によってテロリストと分離されてからは、不安な社会情勢に逆らうように激しかった国民消費も下火になりました。

そして、農業国クイリナリスやアウェンティヌスへのⅠターンラッシュが始まり、第一次産業を見直すことになったのでした。

とはいっても、精霊供養のメッカであり、湖底に大量のヘドロに埋もれた供物を抱えるなど、エスクリヌスの環境問題は氷山の一角。

万世の秘法の因果界拠点、笑話の里も後悔の塔攻略戦の後始末に追われていますから、これから国民総出で取り組まなくてはいけないでしょう。

みんなで可能な限り都市を整えてから、虹球界に移住するんじゃないですか。

テロの悪夢にうなされ続けた年月を思えば、エスクリヌスは明るい希望に満ちています。

やっと人間らしい暮らしができるようになって、新しい価値観が生まれつつあります。


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