VOL.28 銀霊鳥
七宮廷神界の人々が亡くなった時、魂が変化する鳥の姿です。
銀、というのは納まりがいいからで、本当は鷺のように真っ白な鳥なんですよ。
頭に冠毛があり尻尾がふさふさしているのが特徴で、飛ぶ姿は白鳥そっくりです。
この設定も、高校生の当時、美術部で『幻想国』という作品名で絵を描いていますから、かれこれ四十年前には決まっていたことになります。
ちーっとも小説は形にならなかったんですけどね、設定で遊んでました。
『偉業の少女』と『NWSかく語りき』で登場してますね。本編でもP-TEAMがセライ国に旅行中に見ています。
幻想的な設定なので、感情表現に及んだ時はビシッと決めてくれます。
イメージとしては、アニメ映画『銀河鉄道の夜』で鳥捕りが待っている砂地に鷺が飛んできて、溶けてしまうというシーンを踏襲してるんですよ。
だから、銀霊鳥が辿り着く場所も、あの銀河鉄道の秋の野原――その名も星の野原と命名したわけです。
ここで銀霊鳥は賢人(!)に冠毛を渡して、思うままに過ごした後、冥界胎道で数百年の眠りにつきます。
あ、その場合の冥界胎道は、先述の異世界の冥界とは全くの別物です。六つの異世界にある冥界は闇に蠢く住人らの世界です。
アンビションとは縁のない普通の人々は、生前の罪を裁かれることなく眠りにつけるんですね。
……この辺りの設定も『聖闘士星矢』の冥界編のラストに大いに影響を受けています。
それに自分でも考えてみて、死を生の延長として捉えるのはカタルシスがないと思いました。
せっかく罪を脱ぎ捨てて銀霊鳥になれたのに、記憶を持ち越すのは決まりが悪いですからね。
その代わりが冠毛を賢人に預けること。記憶の明け渡しなんだということにしています。
死によって浄められる――そんな理があってもいいと思う。
私たちは生に執着するけれど、死を必要以上に畏れることはないんだという逸話が、この世界にはたくさん残されています。
だから登場人物たちは比較的あっさりしてるんですよ。
空へ還ることを知っているからでしょう。




