VOL.12 フローラ・フラメン
本名をフローラ・セム・パラティングスといい、北端国セライの王女にして、鎮守府最高神官、そして降霊界マンダラーヴァ内宮と神聖にして侵さざる存在。
フラメンとは女神フローラの神官である斎官の称号です。位にある間、通す呼び名となっています。
重い役目を担っていますが、普段は鎮守府にあるフラメン宮ではなく下宿シンパティーアに住んで、朝見の儀などの儀式のある場合だけ鎮守府や降霊界にテレポートして役目をこなしているんですね。
現カピトリヌス親善大使のジュリアスとは幼馴染みで恋人同士……。
とはいっても、お互い立場に縛られるから逢瀬もままならないことは先述した通り。
その代わり下宿では安心して、料理に手芸、ピアノ演奏、花を育てて飾ったりと好きなように暮らせているようです。
レンナもその辺りは心得ていて、心身の負担にならないように配慮しています。
フローラは予見の力があったり、妖精と会話したり、ちょっとしたまじないなどに通じていますが。時にはその力がパラティヌスを覆う護法陣になるなど、底知れぬパワーを秘めています。
パラティヌスでも指折りの要人中の要人で、一般には隠形術という姿を変える術で真実の姿を隠しているんですね。だからシンパティーアでも24時間警備にあたる警備員も、そんなにキリキリしなくてもよくなっています。
近所の商店街にお買い物に行ったりしても、全然OKなくらいです(笑)
下宿の仲間は本当のフローラを知っていますが、彼女に初めて会ったサクシードが、その姿に見惚れてしまうほどですから、トラブル回避に隠形術はなくてはならないものです。
ファイアートは表向き(?)フローラにぞっこんですし、ラファルガーは畏れつつも妹のように思っていますし、ロデュスだけは同い年で遠慮がありませんが、その美しい所作にはやはり惹かれているでしょう。
レンナは親友として励まし合ったり助言をもらったりと、気の置けない関係で、フローラといると女の子らしいことがしたくなるようです。
特に鎮守府名物の花のサシェ(香袋)をレース編みで作るのが二人のお気に入り。
暇を見つけては新しいモチーフに挑戦したり、古くからの伝統の編み方をしてみたりと男どもの目を和ませています。
優しくて淑やかで清楚なフローラ。
彼女は今日も下宿の雑用を引き受けて、忙しくしています。
平穏という言葉が似つかわしい女性ですね。




