↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
10/11

暗殺者2

今回はティオの護衛はなく、暗殺者としての仕事の内容になります。恐らく、この物語はあと数話は続くかと思います。

「あ〜〜〜、頭痛い………」



「飲みすぎたんだ馬鹿者」



「先輩が二日酔いなんて珍しいですね」



「タリナちゃんは二日酔いしてなくて良かった」



「私は酔いやすいですけど、二日酔いはしないんです!」



 あの後、酔った状態のガルドさんとタリナちゃんをお店に任せ、組織に戻った。



 ボスは先に寝て、私も就寝した。途中で隣の部屋、帰ってきたらガルドさんの部屋から物に当たったのか物凄い音がしていたのだが……。



「ノーティング、レヴァンジ。今日はお前らの護衛任務は休暇だ」



「その代わりに仕事しろってわけだろ?」



「話が早いな。今日はタリナとの3人での行動任務だ。これが資料」



 ボスはタリナちゃんに資料を渡すと、3人を部屋から追い出して行ってしまった。



 それにしても、組織No.1、3、4が揃っての合同任務なんてそうそうない。合同任務自体も私たちには珍しい話だが。



「え〜っと、今回の任務は少し離れた『ミオウ』っていう村に行くみたいですよ」



 ミオウ……。



 王都からとても離れたところにある田舎の村だったはずだ。



 私がそんなことを考えながら地図を見ようとすると、ガルドさんの顔が明らかに青ざめていた。



「おい。俺にも資料見せろ」



「いいですけど、急に青ざめてどうしたんですか?」



「そのことは、いつか話す……。それより、セリナめ……」



 今のガルドさんの顔は、昨日の私の姉の話を聞いていたセリナさんのような顔だった。



 もしかしたらと思うが、ミオウは何かガルドさんの過去に関係あるのだろうか。



「ちゃっちゃっと任務終わらせるぞ!」



「ガルド先輩!まだ準備できてないですって!」



 ガルドさんとタリナちゃんが勢いよく外に出ていってしまった。私も早く追いかけなくては。





「そもそも、ガルド先輩!ここからどうやってミオウに行くんですか?」



「走って」



「そんなので着く距離じゃないですよ。ガルドさん」



 ガルドさんはたまに、力でねじ伏せる思考をする。そこはなんでもアリの衛兵時代の癖なのだろうけど。



「青翠に行って馬車を借りてきますね」



 組織の近くにある青翠の支店で、馬車を借りる。馬車といっても古い幌馬車だが。



「ノーティング先輩!私が引きますよ!」



「ありがとう。タリナちゃん」



 馬車をタリナちゃんに引いてもらい、ミオウに向かう。



 出発してから数分しても、ガルドさんが先程からずっとソワソワしていた。そこまで、ミオウはガルドさんにとって重要な場所なのだろうか。



「ガルドさん。ミオウはガルドさんにとって大切な場所なんですか?」



「あぁ………。ミオウは、俺とお前の姉があったところだ。そして、お前たち姉妹の故郷でもある」



「私の………、故郷…………?」



 私は王都から離れた町でボスに拾われた孤児だった。それ以前の記憶は何もないので、故郷に関してもあまり考えたことなかった。



「私の姉は、どんな人だったんですか?」



「『サマー』。これが名前だ。元気で明るくて綺麗だった。髪色はお前と同じ銀色で、瞳は金だ。瞳の色以外は二人ともそっくりだったよ」



 金色の瞳。



 私の瞳は青色。そこ以外は私とそっくり。なら、今の私はガルドさんにとっては死んだ想い人の生き写しなのだろうか。



「ノーティング先輩!ガルド先輩!もうすぐ着きますよ!」



 タリナちゃんの声が聞こえ、馬車から顔を出してみると、そこには、昔の戦争によって壊された建物しかない、滅んだ村だった。



「この村は、戦争の影響を一番早く受けたんだ。この近くには隣国があるからな」



 確かに、地図を見てみると、この村の数十メートル先は隣国との境界線がある。ここは大した警備もされていないので、攻めるのには絶好の場所だ。



「で、この村で何をするんだ?」



「『ミオウに行って調査しろ』としか書かれていないんですよ。いつもは嫌になる程、細かいことまでびっしり書かれてるのに」



 『ミオウに行って調査しろ』



 そんなありきたりの資料をボスが渡してくるなんて、今までで一度もなかった。



 今回の任務、明らかにガルドさんと私に関係があることばかりだ。タリナちゃんが来たのは、ボスが今回の任務で使えると思っただからだろう。



 この任務、私の過去にも関係しているので、下手に動くよりもガルドさんの指示に従っていた方が安全だ。



「そう言うことか、セリナ。よし!まずはあそこの教会に行くぞ!」



「教会?あっ、ほんとだ!教会がある!」



 ガルドさんはボスからの命令を理解したようで、少し先の丘を指差した。



 霧が出ており、見にくいが、丘の上にはボロボロの教会が建っていた。



「あそこに何かあると言う確証は?」



「ない。俺の勘だ」



「勘って………。暗殺者が使っていい言葉じゃないですよ!」



 タリナちゃんはそういっているが、きっと、ガルドさんと私の姉にあの教会は関係するのだろう。



 



 ———私と私の姉、私の過去、村で何があったか。



 これらが今回の任務で明らかになり、ガルドさんに危機が訪れることは、誰も理解していなかった。



 いや、ガルドさんだけは理解していたのかもしれない——

〜小ネタ〜

組織内での任務は色々な方法での任務があります。組織内の人数は百人ぐらいで、強さがナンバー付けされています。No.100からNo.21は5人くらいでチームを組んで任務を行います。No.20からNo.11までは個別で任務に出ることもありますが、チームを組む方が多いです。No.10からNo. 1は個別での任務が基本です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。