土下座
夕方、人通りの少ない公園
末広が神原たちを呼び出した
すべてを話す、そうすればわかってくれるはず、今日で終わらせよう・・・
しばらく待っていると、薄暗くなった公園の入り口に3人の人影が現れ
こっちに近づいてくる、末広の鼓動が激しくなる
「やっとお金ができたか?」
神原がにやついいた顔で聞いてくる
「お金は・・・ありません!」
答えると同時に地面に座り土下座した
「すいません!おれ・・・おれの家、貧乏で、母親は亡くなって父は・・・以前は大企業に勤めてたんですけどリストラに合って、今は建設会社で慣れない肉 体労働をしていて、おれのために必死で働いています。とてもそんなお金、ムリなんですごめんなさい!」
3人が何も言わず土下座している末広を見つめる
「ごめんなさい!ほんとにごめんなさい!」
末広が地面に頭をこすりつけ謝る
「・・・もういい、わーったよ」
神原が末広に手を貸し立ち上がらせ両肩にてをかける
土埃で汚れた末広の顔を覗き込むようにみつめる
「そういう事情があったとはな、仕方ねぇなぁ・・・って言うと思った?」
ドス!神原の膝が末広の腹にめり込む、末広が倒れこむ、神原がケリを入れる
何発も、頭、顔、体にケリをくらい末広が地面を転げまわる
「ふざけたこと言ってんじゃねぇよ!」
倒れた末広を無理やり立たせる、顔をパンチで殴る、倒れた末広を今度は3人でける、踏みつける、末広も必死で体を防御する、が相手は3人、容赦なく体中にケリを入れられ地面に突っ伏しぐったり動けなくなる、3人も攻撃をやめる、神原が末広を見下ろす
「残念、おまえがくだらないこと言うから10万に上がっちゃたよ、
次までに10万、必ず持って来い!」
それだけ言うと倒れている末広を残し公園を出て行った
残された末広、全身の痛みで動けない、頭の中で(10万)という金額が回る、悲しくなって涙が出てくる・・・とその時
「あーあ、こりゃまた、はでにやられたなー、ケンカか?」
頭の上で声がする、ぼんやり意識が遠のいていった