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第3話 「マラソンと初デート?」

結愛はある日、蓮を屋上に呼び出し蓮の悲しい過去を知った


結愛は蓮の悲しい過去を聞いた贖罪の為に、マラソン大会で一緒にいる約束をする


そして今日、マラソン大会が始まる

マラソン大会当日、いつもの3人はジャージ姿で一緒に学校に向かっていた



渚「でっ!?結愛!昨日はどうだったの!?」




渚は目を輝かせながら結愛に返答を迫る




結愛「う…うん///色々あって今日、先輩とマラソン、一緒に居る事になった…///」




茜「うそっ!?良かったじゃない!…それに2人っきりって事はデートじゃない!?」




結愛「デッ…デート!?///ちっ…違うよ!…ただ歩くだけだもん…それに…」




茜「それに?」




結愛「先輩…好きな子居るって言ってたし…」




渚「でも変だよね?…好きな子居るのにどうして結愛を誘ったのかな?」




結愛「それは…」




結愛が返事に困っていると茜が校門前の異変に気付いた




茜「あれっ?なんか校門前、騒がしくない?ちょっと急ごう?」




そう言って3人は足早に校門前に向かう




するとそこでは2人の男子生徒が口喧嘩をしていた




「てめぇ!ふざけんなよ!何様のつもりだよ!」




「あぁ!?お前がぶつかったんだろうが!」




2人は今にも掴みかかりそうな勢いだった




茜「はぁ…またか…」




結愛「また?」




茜「ごめん結愛、渚ちょっと待ってて」




そう言って茜はバックの中から折りたたみ式の木刀を取り出し2人の間に入っていった




蓮「お~お~また朝っぱらからやってるね~あいつ」




すると聞き覚えのある声が後ろから聞こえ、振り返ると蓮と2人の男性がいた




結愛「蓮先輩!///…あっ…その…おはようございます…///」




蓮「おはよう、結愛ちゃん」




そう言って結愛に笑みを見せる




???「へぇ~この子がこの前話してた結愛ちゃん?」




そう言って蓮の隣にいる男性が話しかけてきた




蓮「あっ!紹介するね俺の友達の…」




純平「支倉純平はせくらじゅんぺいです、蓮とは幼馴染なんだ、よろしくね!」




健二「俺は菅谷健二すがやけんじってんだ!よろしくっ!ねぇ!きみの名前は?」




そう言って健二は渚に話しかける




渚「私、片岡渚かたおかなぎさっていいます!結愛がいつも蓮先輩にお世話になってま~す!」




そう言って笑顔を向ける渚




結愛「渚ちゃん!///何言ってるの!?///…もう…///」




結愛はその場で赤くなり俯く




蓮「はははっ…君、面白いね!健二といい勝負するんじゃない?」




健二「いや~!いいイジリのセンス持ってるわ!こりゃ負けてらんないね!なぁ…純平?」




純平「…なぜ俺に振る?」




健二「いや~純平も1年の時、面白かったよなー?」




純平「あの話はもういいって…!」




渚「えっ!?どんな話ですか!?聞きたいです!」




渚はワクワクしながら健二に聞く




健二「おっ!聞きたい?実は…」




そう言って渚に耳打ちする




渚「あはははっ!先輩面白いですねっ!」




純平「ったく健二…お前って奴は…」




健二「まぁ!いいじゃねーの!気にすんなって!」




健二が純平の背中をバシバシ叩いていると先ほどのざわめきが徐々に静まっていった




健二「おっ!茜ちゃん戻ってきたんじゃない?」




渚・結愛「えっ?」




渚たちが前方を見るとそこには1人の男性の耳を掴みながらこちらへ来る茜の姿があった




???「いてぇ!…いてぇから離せよお前っ!」




茜「嫌です!少し先輩は反省してください!毎度毎度!まったくもう!」




そう言って蓮たちの居る所で止まる




健二「まぁまぁ…茜ちゃんそのくらいにしてやってよ?迅も反省してるだろうし…」




茜「健二先輩達がそんなんだからこの人は毎回こういう事を起こすんですよ!?ちゃんと言ってあげてくださいよ!」




健二「ご…ごめんなさい」




結愛「茜ちゃん?先輩達の事知ってるの?」




茜「ああ…うん、まだ言ってなかったっけ?私、高校でも風紀委員になったの、それで良く風紀を乱す先輩方とはお知り合いってわけ」




健二「風紀を乱すって…」




茜「……違いますか?」




茜は般若のような恐ろしい目で健二をにらむ




健二「いや…違いません…」




迅「俺は、お前とは知り合いたくなかったけどな」




茜「先輩…?もっと引っ張られたいんですか…?」




そういって耳に加える力を強くする茜




迅「あ~もうわかった!悪かったって!だから耳離せよっ!マジ引きちぎれる!」




茜「はぁ~…わかりましたっ!まったくもう!じゃあ今日はこれくらいで勘弁してあげます」




そう言って茜は迅の耳を離す




渚「この人も先輩方のお知り合いですか?」




健二「ああ、こいつは吉原迅よしはらじん、俺と迅は小学生からの友達なんだ」




迅「……よろしく」




迅は結愛たちに向かって適当に挨拶をする




結愛「あっ…はい…」




結愛は迅を見て、少し怖がっていた




茜「迅先輩!結愛を怖がらせないでください!」




迅「いやっ!なんもしてねーだろ!」




2人がギャーギャー言っているとしばらくしてアナウンスが流れた




アナウンス(後、10分でマラソン大会が始まります、生徒の皆さんは至急、桜花高校裏門前に集合してください)




純平「そろそろ行こうぜ、始まっちまうぞ」




蓮「…そうだな…それじゃ結愛ちゃん?またあとでね?」




そう言って蓮たちは先に裏門に向かった




渚「私達もそろそろいこっか?」




茜「そうだね、あ~朝っぱらから怒って疲れちゃったよ…」




結愛「…お疲れ様、茜ちゃん」




3人もそれに続き裏門へ向かった




ー裏門ー




結愛「先輩どこいったのかな?」




結愛は、蓮との約束を守るため、裏門で渚たちと別れて蓮を探していた




結愛「先輩どこにも見当たらないよ~…う~」




しばらく探しているとマラソン大会開始の笛が鳴ってしまった




すると、人の波が一気に押し寄せ、誰かの肩が結愛にぶつかった




結愛「あっ!」




その衝撃でバランスを崩した結愛はそのまま倒れそうになる




しかし、とっさに誰かの腕が結愛の体抱える様に引き寄せる事で倒れるのを防いでくれていた




結愛が振り向くとそれは蓮だった




結愛「せっ先輩っ///」




蓮「大丈夫?」




結愛「あっ///はい///ありがとうございます///………………あっ!///」




結愛が何かに気づき、結愛の赤い顔がさらに赤くなっていく




蓮「んっ?どうかしたの?」




結愛「せっ///先輩…///てっ…手が…///」




蓮「手っ?」




蓮が手を見てみるとその手は結愛の胸を掴んでいた




蓮「あっ!ごめんっ…!」




そう言って蓮は即座に手を放す




結愛「………(ひゃぁぁぁ///男の人に胸触られちゃったよ~///恥ずかしいよ~///)」




蓮「………(やべ…やっちまった…)」




そして2人の間に沈黙がしばらく続いた…そして数分後、蓮が話しかける




蓮「さっきはごめん…怒ってる?」




結愛「い…いえ…//」




蓮「そっか…よかった…それじゃあ…いこっか?」




結愛「あっ…………はい」




そういって2人は走り始めた




桜花高校マラソン大会のコースには大きく3つの難関がある




1つ目は長く急な坂道、いわゆる心臓破りの坂だ




結愛「はぁ…はぁ…はぁ…」




蓮「大丈夫?ほらっ」




そう言って蓮は結愛に手を差し伸べる




結愛「あっ//ありがとうございます//」




2つ目は勉強ゾーン、つまりここで正解しないと先に進めないのである




先生「哲学書、「善の研究」を著した人物は?」




蓮「西田幾多郎」




先生「正解、次!相沢」




結愛「はっ!はいっ」




先生「紀元前202年に成立した中国の王朝の名前は?」




結愛「えっと……豪?」




その答えを聞いて吹き出す蓮




蓮「ぶっ!…あははははっ!」




先生「相沢…新しく作るな…まったく」




結愛「す…///すいません…///」




恥ずかしくなって赤くなる結愛




それからしばらくして、ようやく2人は進めたのであった




そして最後の難関は、床が濡れていて滑る洞窟ゾーンである




2人は洞窟ゾーンに向けて歩いていた




蓮「結愛ちゃん、歴史苦手なんだね?」




結愛「他の教科なら何とかなるんですけど…歴史だけは…ちょっと……あの…絶対、他の人には言わないでください…恥ずかしいですから//」




蓮「わかった、2人だけの秘密っ」




そういって蓮が結愛に笑顔を向けると結愛は赤くなった、すると蓮がふと気づいた顔をして言った




蓮「あっ!でも先生は知っちゃってるね」




結愛「うぅ…確かに…」




蓮「じゃあ3人の秘密っ」




結愛「3人の秘密って…先生ここにいないじゃないですかぁ~!」




蓮「あははっ、確かにっ」




2人が、笑っていると空から少しずつ、そして次第に大粒の雨が降ってきた




蓮「やばい…結愛ちゃん!とりあえずこの先の洞窟で雨宿りしよう!」




結愛「…はいっ!」




2人は急いで洞窟の中に入って行った




蓮「ふぅ~ひどい目にあったね」




結愛「はい…もう服がびしょびしょです…」




蓮「大丈夫?はい、これでジャージ拭きな」




そう言って蓮は自分のウエストポーチから出したタオルを結愛に渡した




結愛「あっ…///ありがとうございます///」




結愛「(先輩って本当に優しい…///)」




そのころ蓮は外の天気を窺うように見ていた




蓮「雨止みそうにないからしばらくここに居るしかないね」




蓮がそう言って洞窟の先を見るとそこに不思議な花が咲いているのが見えた




蓮「あっ!」




蓮は見たこともない花を見つけると急いでその場に行き、嬉しそうな顔をしていた




蓮「すげ~!なんだこの花…」




結愛はその姿を少し笑いながら蓮に笑顔を向けていた




蓮「なに笑ってんの?」




結愛「ふふふ…だって先輩のそんなはしゃぐ姿、初めて見たから…」




蓮「だってこんな花、見たこと無いんだよ?すっげ~貴重だよ」




結愛「そういえば途中でも色々集めてましたよね?…何に使うんですか?」




結愛が聞くと蓮は嬉しそうに答えた




蓮「あぁ、これで飴玉を作るんだよ」




結愛「飴玉を…ですか?」




蓮「うん、花を専用の機械で液体として抽出してそれを飴の材料と一緒に混ぜ込むんだ、ちなみに結愛ちゃんに初めてあげた飴も俺が作ったものだったんだよ?」




結愛「へぇ…!そうなんですか?とってもおいしかったですよっ」




蓮「それはよかったっ、また出来たら作ってあげるねっ?」




結愛「ふふっ…楽しみにしてますっ……あっ!」




結愛はその場で、滑って転びそうになる




蓮「危ないっ!!」




蓮は後ろ向きに転びそうになった結愛の手を掴み自身の身体に勢いよく寄せる




そして自然に顔と顔の距離が近くなった




蓮「大丈夫?」




結愛「は……はい///」




2人は雨が止むまでしばらく、そのままでいた




数分後、次第に雨が止み、また空が晴れてきた




蓮「おっ!雨も止んだし、そろそろ行こうか」




結愛「あっ…はい!」




2人はしばらく歩いて進み、ゴールが見えてくると蓮は結愛に話しかけた




蓮「今日は、ありがとね?楽しかったよ」




結愛「いえっ!私も今日は楽しかったです…でもどうしてあの時、私を誘ってくれたんですか?」




結愛が聞くと蓮が悲しそうな目で言った







蓮「それは、………………………から」







しかしその言葉は2人の横を通り過ぎるトラックによって、聞こえなかったのだった




結愛「えっ…今なんて……?」




蓮「だから…」




蓮がもう一度答えようとした時、前方から結愛の名前を呼ぶ声が聞こえた




渚「結愛~!」




前方の声に気づき、前を向くと渚や健二たちがゴールで待っていた




健二「お前らビリだぞ~!」




純平「さっさと来いよ~!」




蓮「はぁ…仕方ない…いこっか?結愛ちゃん」




結愛「えっ?…あっ…はいっ!」




そして最後に2人はラストスパートをかけ2人同時でゴールする




蓮「お疲れ様、結愛ちゃん」




結愛「お疲れ様です…先輩っ」




途中大雨に見舞われるも、こうしてマラソン大会は無事終了した




蓮があのとき、結愛に何を言ったのかはわからない




だがしかし今日のマラソン大会で蓮の色々な一面が見れて、蓮との距離が、少し縮まったような気がした結愛なのであった

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