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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第6章:リスリーの気持ち

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第86話 日本人と付き合いたい!

「マサヤ様はどちらに行かれたんですか?」


 リスリーは箒を近くにある箒立てに差し込んで。

 チリ取りをその近くに収納しながら。


 今日俺がどこに行ったのかを訊かれる。

 俺は別に迷わず


「ご飯行っただけだよ」


 そう返すけど。

 何だか後ろめたいものを感じた。


 何故かは分からないが。


 本当に何故か分からない。

 日本料理屋に行っただけ。


 それだけのことなのに。


「最近毎日行ってらっしゃいますけど、あの店でしょうか?」


 あの店とは……?


 あの店だよな。


 だからそう言えばいいのに


 今度は何故か、それが言いにくく感じた。


「マサヤ様?」


 俺が言葉に詰まってると思ったのかもしれない。

 慌てた。


 慌てて


「うん、そう」


 そっけない言い方になった。

 だけどリスリーは別に気にせず


「故郷の食べ物ですからね。当然だと思います」


「また行きましょうマサヤ様」


 俺は彼女の言葉に肯定の意味で首を縦に振り。


 少し逃げるように自分の部屋に引っ込んだ。


 そして1人になり……


(これ、読まなきゃな。受け取った以上、それは礼儀だろ)


 キャサリーンさんに渡されたラブレター。

 それを見つめて考える。


 結論は決まってる。


 俺の戦いにこの人を巻き込むわけにはいかないんだし。

 断るのは決定事項。


 だけど、だからといってどんな断り方をしてもいいってわけじゃない。


 ちゃんと作法があるはずだ。

 俺は封筒を開けて、中に入ってるラブレターを取り出して。


 ノーザリア語で書かれているそれを、日本語訳して文面の上に鉛筆モドキで書いていく。




 キャサリーンさんからのラブレターには、こんなことが書かれていた。


 彼女は俺が転移者であることで興味を持ったらしい。

 この国の建国には日本からの転移者が深くかかわっているのは俺も知ってる。

 彼女が日本料理屋で働いているのは、転移者に興味があるので「本当の転移者に出会いたいから」なんだそうだ。


 あの店は日本料理屋としては評判が良く、値段も手頃なので誰でも入れる。

 だから日本からの転移者が王都に来たら、興味を持って入店してくれるはず……


 そんな狙いがあったらしい。


 で、そんなとき俺に出会い。

 興味を持った。

 そして興味を持って、この手紙をしたためた。


 手紙の最後にはこう書かれていた。


 あなたに本当の日本の話を聞かせて貰いたいから、お付き合いして貰えないか?

 あなたの人格はウエイトレスとしての立場で見させてもらって、真っ当な人だと確信したので。


 ……そんなことが書かれていて。


 なるほど……

 ちょっとミーハーな理由だな。


 でも、正直さを感じた。

 これって誠実かもしれないよな。


 俺に興味を持った理由は、俺が転移者だということだって。

 嘘が無い。


 だったら……


 友達付き合いくらいはしてもいいかもしれない。

 彼女が求めているのは俺の話で。

 厳密には俺の恋人の立場じゃないはずだろ。


 だったらしばらく付き合って、俺との会話で日本を知って満足したら


 サヨナラバイバイ!


 ……これでいいはずだよな。


 手紙の最後の行には


 王立演劇場という建物の名前と。

 そこで演じる演目。

 そして日付が書かれてた。


 ……王立演劇場での劇か……

 キャサリーンさん、気合を入れてるな。

 費用も決して安くないだろうし。


 多分、OKならここに来てくれという意味だろう。

 最後の最後に


『イアリウエブグニティアウ』(待ってます)


 って書かれていたから。


 ……だったら。


 少し考えて。


(よし。行ってみるか)


 そう、俺は決断した。

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