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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第6章:リスリーの気持ち

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第84話 ホームシック後に

 ホームシック事件の後。

 俺はその後の日もその店に行った。


 単純に日本食を食べたかったのと。

 後はノーザリア語の修行のためだ。


 リスリーは岩戸さんの料理修行に付き合ってるので、1人で。


 店に行って。

 カウンター席でその日もきつねうどんを注文し。


「イアエヴァハスゥグォーブウオーダキツネウドン」(きつねうどんをお持ちしました)


 ウエイトレスさんが持ってきてくれたそれを受け取り。


 箸を手に取り


「いただきます」


 手を合わせて一礼する。


「ヨジュネウオーダラエム」(ごゆっくりどうぞ)


 去り際にそんなことを言ってくれるウエイトレス……いやキャサリーンさん。


 あのホームシック事件のとき、なりゆきで俺は身の上話をしたんだよ。

 当然、ソウジを殺された部分は言わなかったが。


 で、俺が転移者であることが伝わって。

 何で泣いたのかを理解して貰った。


 その際に


 名前は何ですか?

 そう訊ねられたので名乗った。


 今の俺の名前の「マサヤ・デノマススギンク・エガリヴール」を

 村田マサヤって本名を名乗っても、ややこしいことになるしな。


 そしたら向こうもお返しで自分の名前を教えてくれて。


 キャサリーン、と。


 そして俺たちは知り合いになった。


 俺が今、こちらの世界の言葉を学ぶために頑張ってるのも知ってくれて。

 それに関して


 努力家ですね。

 そう言ってくれた。


 褒められて悪い気はしないよな。


 それでだ……


(今日も2枚……)


 今日もきつねうどんの油揚げが2枚、入っていた。


 前に食べたときは1枚だったのに。

 あの事件の後から、ずっとだ。


 ……転移者である俺が気の毒だからと、サービスでしてくれてるのかな?

 だとしたら、優しい人だと思う。


(ありがとうございます)


 心で礼を言い、今日も俺はきつねうどんを食した。




(美味かった)


 手を合わせて、ごちそうさまを言い。

 俺はきつねうどんの丼をそのままに席を立つ。


「クナートウオー!」(ありがとうございました!)


 それに合わせて、キャサリーンさんが支払い処理に出て来てくれる。


 ……ここ、料金後払いなんだよな。

 つまり、客が食い逃げをすることを想定していないんだ。


 そこから考えると、この国のレベルの高さは理解できる。

 それぐらい客の民度が高いってことだし。


(本当に、あのハゲさえ何とかすれば……きっと上手く行くと思う)


 あのハゲの謀略で、あんな野蛮な真似がまかり通っている。

 俺はそう思っていた。


 だからアイツさえなんとかすれば……


 そんなことを考えているところに


「タートリィルエブエヴィフドログ」(5ドログになります)


 キャサリーンさんの言葉。

 それに俺は財布から銅貨を1枚取り出して、差し出す。

 これは5ドロクの価値がある銅貨なんだ。


「クナートウオー」(ありがとうございました)


 俺の支払いを受け取り。

 キャサリーンさんは頭を下げる。


 長い金髪が揺れて、それが目を引いた。


 で、そのまま俺は


「イアリィルエモックニィアガ」(また来ます)


 そう言って店を出ようとした。


 そのとき。


「エザールプティオウ、リズマサヤ」(お待ちくださいマサヤ様)


 俺はキャサリーンさんに呼び止められて。

 何だ? と思って振り返ると。


 スッと。

 彼女は茶色い封筒のようなものを差し出されていた。


(えっ?)


 わけが分からず彼女の顔を見ると。


 彼女は俺を見つめていた。


 そしてその表情は真剣で。

 少し、紅潮していた。

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