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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第6章:リスリーの気持ち

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第79話 髪の長い女の是非

「あの……マサヤ様?」


 リスリーが俺に話し掛けて来た。


 待合室みたいな小部屋に通されて。

 そこで時間が来るのを待っていたら、だ。


 あのハゲ「すぐに来い」と言って人を呼びつけておいて


 参上した俺たちに1時間ほど待てと言って来た。

 普通なら


「ふざけんなよ! こっちは大急ぎで来たんだ! 待ち時間1時間は長いだろ!」


 ……と言いたいところだけど


 別に俺はハゲには会いたくないし。

 元々嫌々来たから「そーですか」ってなもんだ。


 だから黙って2人、この部屋に通されて。

 時間が来るのを待っていたら


 突然リスリーにそう話し掛けられたんだ。


「何?」


 一応部屋には、水が入ったボトルが備え付けローテーブルの上にあって、自由に飲めって感じだったけど。

 そんな気分じゃ無いので俺は一切手をつけず、しかめっ面で


 そう、少しキツくぶっきらぼうに返してしまう。

 で、自分でそう言ってから


(まずったな)


 そう思ったので


「えっと、何?」


 言い直す。


 彼女は


「ええと……さっきはすみませんでした」


 そんな俺に謝って来る。

 えっと


「何が?」


 全く意味が分からなかったのでそう訊き返すと


 リスリーは


「……私が髪を切った理由をマサヤ様の好みに合わせたと言ったことです。自分の立場を忘れていました」


「ああ、そのことか」


 リスリーはさっきの咄嗟の嘘を気にしてくれているらしい。

 あの嘘は、やむを得ない嘘だっただろ。


 だから別に俺は……


 本当のことを言うわけにはいかないのだし。

 他の女性の視線は痛いけどそれはしょうがない、と思っていたので


「避けられなかったんだから、気にしないで良いよ」


 そう返す。

 俺の言葉を受けてリスリーは


 少し、瞳が揺れた。

 何か迷ってる。


(……えっ? 何を迷ってるの?)


 俺はそんな彼女の様子に混乱する。


 でも


 何を迷ってるの?

 とも言えないし。


 ……何かそれを聞いてはいけない雰囲気があるんだよな。


 そのまま、どのくらい沈黙していただろうか。


 やっとリスリーが口を開き


「……マサヤ様は髪の長い女の方が美しいと考える方ですか?」


 そんなことを。

 散々悩んだ様子を見せた挙句の、そんな質問。


 ええと……


 そりゃあ……


(長い髪の女性は清楚な感じがすると思うから、好きかって訊かれると好きだけど)


 これ、正直に言っていいのか?

 というより……


(どういう思考回路で、そういう質問をする気になったんだ?)


 今、その話をする必然性がある?

 仮に長い方が好きだと言ったら、リスリー、キミは髪を伸ばすのか?

 何のために? 俺の従者だからってそこまでする必要あるの?


 色々、疑念が湧いた。

 だけど


(訊かれたことは答えないと)


 そう思ったので


「そりゃあ……」


 髪の長い女の子は好きと言えば好きだけど、別に俺たちの間でそんなことを気にするの意味不明じゃないのか?


 そう言おうとした。



 だけど



 そのときこの部屋のドアが叩かれ。


「村田様、リスリー殿。レフィカル様の準備が整いました。よろしくお願いします」


 ドアの向こうから、そんな言葉が聞こえて来たんだ。

 だから、俺たちはその会話を中断するしか無かった。





 そして俺たちは、玉座の間に招かれた。


 そこは、この城で間違いなく一番立派な場所で。



 奥の玉座は空だったが、壁、床、天井……

 そのどれもが一級以上のオーラを放っている。

 絨毯、数々の装飾品、レリーフ……!

 


 そしてその空の玉座の隣に。

 俺がこの世で一番許せないと思っている男がいた。

 ハゲ……レフィカルだ。


「お久しぶりですね。村田さん。リスリーさんも」


 そいつは穏やかに。

 本当に懐かしそうな雰囲気すら漂わせて。


 俺ににこやかにそんな言葉を掛けて来たんだ……!

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