表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第6章:リスリーの気持ち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/80

第77話 トオルの質問

 トオルの屋敷に来て数日後。

 特に大きな出来事も無く、普通だった。


 トオルから聞いたことだけど。

 まだ俺たち新規の召喚騎士で構成された兵団に、正式指令は出ていないらしい。


 なので俺としてはまず、その正式指令が降りるときを待っている。

 一応ここに戻って来たとき、ドラゴン討伐の経験を積んだことは言ってはいるけど。

 まだ「ドラゴン討伐の証拠を見せてくれ」とは言われていない。


 まずはそこからだよな……

 それを証明できれば、俺の評価は上がるはずだし。


 そんなことを思いつつ、俺は日々を過ごしていた。


 そんなある日。

 岩戸さんがリスリーに料理を習うために、2人が席を外しているときだった。


「あのさ、マサヤ。ちょっといいか?」


 小声でトオルの奴が俺に話し掛けて来た。

 俺はリビングのソファで見ていた本を閉じて


「えっ、何?」


 何を訊かれるか分からず、戸惑いを覚えつつそう返す。

 なんかすごく、重大なことを訊く感じなんだよ。

 俺だけを対象に。他に訊かれたくないことを。


 それに対して俺は心当たりが今のところ無かった。

 この状況でするような深刻な話。


 するとだ。

 トオルは左右を見回して誰もいないことを確認した後。


 こう言った。


「お前、リスリーさんを恋人にしたのか?」


 俺はその言葉で


「いやいやいや、ちょっと待てよ。俺、そんなことを1度でも言ったか?」


 予想外のその問いに、慌ててそう返した。


 俺は何かしら大きな動きがあったときは、お前に報告してたよな?

 俺、そんなことをお前に言ったことただの1回も無かったはずだけど?


 俺のその言葉で


「いやでも、お前毎晩リスリーさんを部屋に招き入れてるじゃん」


 トオルは別に茶化すつもりはなくて。

 事の真偽を確かめたいのか。


 その表情でそれが分かった。


(そのことか)


 俺はトオルのその疑問がどこから来たのかを理解した。


 確かに俺は、毎晩リスリーにノーザリア語を習っているさ。

 自分の部屋で。


 でもそれは純粋にただの勉強であって、断じてそういうことじゃないんだよ!


 だから


「これを見てくれ!」


 俺は手の持っていた本を示した。


 ノーザリア語で書かれた本だ。


 内容は旅行記。

 神聖ノーザリア王国の観光名所について書かれた本だ。


 俺は勉強の成果がどの程度出ているのかを確かめるために、なんとなく絵も描かれていて読みやすそうなこの本をこの屋敷で見つけたので見てたんだけど。


 思わぬところで誤解を解くための一助になった。


「俺、今リスリーにノーザリア語を習ってるんだよ! 毎晩! 日中は岩戸さんに料理教えてるから!」


「……なるほどな」


 そう言いつつ、俺が確かにノーザリア語の本を見ていたのを、パラパラと頁を捲って確認し。

 そして


「でもさ……」


 トオルは俺に本を返して腕を組み


「んー……」


 そして悩む仕草を見せた。


 何を悩んでいるんだ……?

 気になったが


「まあいいや。お前が気づけないならそういうことなんだろ」


 何か、口に出すことを断念された。


「ちょっと待てよ」


 気になるだろ。

 そういう言い方されると。

 今お前、メチャメチャ悩んでただろ!?


 だけどさ。

 トオルは


「俺の勝手な妄想で、どうこう言っていい問題じゃない」


 そう言って、何を言おうとしたのかを一切教えてくれなかった。



 ……何なんだよ一体……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
感想をいただけましたら必ず返信致します。
些細な感想でも頂けましたら嬉しいです。
ブクマ、評価、いいね等、いただけましたら感謝致します。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ