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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第5章:ダンジョン攻略と王都帰還

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第64話 厄介な自尊心

「推定ミミックがいたということは、こっちのルートで良いってことですわね」


 先行するように歩き、マッピングを続けるセレーネさんの言葉に俺は


「勇み足しそうになってスミマセン」


 謝ってしまう。

 俺の言葉にセレーネさんは


「一般的な男性は率先して働かないと不安になるものですしね。別にもうそれは良いですから」


 本当に、まるで気にしてないと言ってくれた。


 これ以上謝ると怒らせそうだな……


 セレーネさん、真剣にマッピングしてるみたいに見えるし。


 一般的な男は率先して働こうとする。

 セレーネさんは良いように言ってくれたけどさ。


 単に俺、女性であるセレーネさんに主導権を握られ続けるのが嫌だったんだと思う。

 だから出しゃばって、前に出ようとしたんだ。


 で、危うく余計な戦いを呼び込みそうになった。


 ……男のプライドってやつか?

 内心、そういうことを言って馬鹿なことを正当化するヤツ大嫌いだったんだけど。

 今は令和だぜ? ってさ。


(そういう奴らのこと笑えないじゃん……)


 自己嫌悪に陥ってしまう。

 そういう、威張り散らすだけで何にもできない情けないヤツと同じだなんて。


「マサヤ様?」


 そこにリスリーが声を掛けてくれた。

 俺が落ち込んでるのを察してくれたのか。


 でも俺は彼女に


「何?」


 そう短く返してしまった。

 俺が落ち込んでるのを認めたく無かったんだよ。


 今はリスリーに、俺の気持ちを分かって欲しくなかった。

 完全に俺の我儘だけどな。


 リスリーは俺の言葉に少し戸惑いを見せて。

 そして


「ええと……いえ、別に何も無いです。すみません」


 何か、謝って来た。


(これ、完璧にフキハラじゃんよ……)


 不機嫌ハラスメント。

 略してフキハラ。


 クソ過ぎる。


 俺は自分の頭を片手で掻き毟った。

 リスリーは気を遣ってくれたのに、何してんだよ? 俺。




「この先の部屋ですわね。おそらく」


 そしてさらにしばらく進んだ後。

 セレーネさんがそう言った。


 この先に本物の祭壇があり。

 そして番人のドラゴンが存在すると。


 俺とリスリーは足を止める。


 いよいよだ。


「でも姉さま」


 そこでリスリーが一言。


「そう思った根拠はなんですか?」


 彼女はセレーネさんに今言ったことをどこから察知したのかを訊ねる。

 セレーネさんは俺たちの顔を見て


「聞こえませんか? ……地鳴りのような吠え声が」


 俺たちに耳を澄ますように言った。


 言われた通りに俺は聴覚に集中する

 すると……



 ごおおおん……


 確かに。

 雷か地鳴りみたいな吠え声が聞こえた。


 聞き覚えのある吠え声……あのとき、魔族の集落を襲って来た怪物の声が。


(いる)


 確信して、息を呑む。


 そして慎重に進む。


 進むにつれて吠え声がハッキリと聞こえてくるようになる。


 それはまさしく、地鳴りか雷のように思える。



 そしてとうとう。

 それが出現する。




 ごおおおお!



 その部屋に入ると、そいつが居た。


 大きさは10メートルくらいありそうだった。

 魔族の集落を襲ったアレよりは小さいけど、それでも十分大きい。



 巨大な円形のドーム状の部屋に、そいつは後ろの祭壇を守るように控えている。


 赤い鱗を持ち、巨大な翼を背中に備え、2本の角、鋭角がキツイ背びれを備えた怪獣のような大蜥蜴。


 ドラゴン。


 ソイツは部屋に入って来た俺たちを認め。

 さらに大きく威嚇の意味か



 落雷のような吠え声を俺たちに浴びせて来た。

 まるで……


 俺たちの心を恐怖で砕こうという意志が込められているような。

 そんな吠え声を。

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