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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第5章:ダンジョン攻略と王都帰還

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第62話 祭壇の正体

 そして前にやったように、セレーネさんの飛行魔法で俺たちはダンジョンの入り口まで降り立つ。

 前は俺は飛び降りていたけど


「そういう乱暴な手段を常態化するのはオススメしませんわ」


 そうセレーネさんに窘められたので。

 今度はセレーネさんの力を借りて静かに降りた。


 正直、別に誰も怪我しないからいいじゃないかと思わなくも無いが、それでセレーネさんの顔を潰してヘイトを買うのもアレだし。


「それでは掴まってくださいまし」


 そう言われたとき、セレーネさんに背中から覆い被さるように掴まる。

 手を回すときにややこしい部分を触らないように気を回す。


 ……しょうがないこととはいえ、俺はクラスの連中にドスケベ野郎と認識されてるから。

 なんとなく、それに対する既成事実を作るような行為は避けたいんだ。


 そしてゆっくり、魔法によって穏やかにダンジョン入り口前に降り立って。


 自分の足で立つと。


 石のアーチの向こうに、石畳の廊下が続いているのが見えた。


 続けてセレーネさんがリスリーを降ろしてきたとき。


「セレーネさん、このダンジョンには?」


 俺が指差して訊ねると


「入ったことはありませんわね」


 そう、俺がついうっかり言わなかった言葉を補完して、俺が訊きたかった内容を返してくれた。




「ダンジョンって罠があったりするんですか?」


 セレーネさんが「未踏」と言ったダンジョン。

 前のダンジョンはそうじゃ無かったから気にもしなかったけど。


 未踏なら当然、そういうことが気にはなる。


 セレーネさんはそんな俺の問いに


「罠は……ある場合もありますわね」


 少し思案してそう返す。

 無いわけじゃないのか。


「えっと」


 それは一体どういうものですか?

 そう訊ねようとした。


 だけどその前にリスリーが


「落とし穴、壁槍、あとミミック……罠がある場合、そのあたりが主流でしたよね? 姉さま?」


 何故か話に割り込むようにそう答えてくれた。

 俺はちょっと面食らったが


「そうですわね。大体がそれですわ」


 セレーネさんがそれを認めたので、そういうものなのかと納得。


 ……しかしまた。

 何故突然リスリーがセレーネさんの代わりに答えたんだ?

 よくわからん。


 それにセレーネさんも、突然会話に割り込んで来た従妹に対して「無作法だ」みたいな視線を向けなかった。

 どういうことだろう……?




「さっき罠の話をされましたけど」


 俺たち3人はダンジョンに突入し。

 周囲に気を配りながら進んでいた。


 そのとき、セレーネさんが何かの木の板に留めた紙と鉛筆みたいな形状の黒い石でダンジョンのマッピングをしながら。

 話を切り出して来た。


「罠に遭遇した場合、そっちが正解ということですから」


「正解?」


 思わず訊き返すと。


「ダンジョンコアに行きつかない道には、罠なんて仕掛けられないってことです」


 そう、分かる形で言い直してくれた。


 ……なるほど。


「あ」


 するとそのとき。

 リスリーが前方を指差す。


 俺はそのリスリーが指差す方向に視線を向けた。


 そこには……


 少し、大きな部屋があり。

 そして俺としては見覚えがあるものがそこにあった。


 それは小さな木造の小屋だった。

 藁葺き屋根の。


 大きな神社でたまに見るやつ。

 確か、ご神体を納めている小屋……


(えっ、何でここにこんなものがあるの?)


 突然、この場にあまりそぐわないものを見せられて俺は困惑する。

 一体どういうことなんだ?


 俺のそんな混乱は


「あれは祭壇ですわね」


 セレーネさんのその一言で……驚愕によって上書きされた。

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