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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第4章:襲撃して来るクラスメイトたち

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第57話 私は理解ある女だから

 嘘だろ……!

 そこまでの強さなのかよ……?


 リスリーが言った「災厄のドラゴン」って言葉。

 あの言葉は絶対にオーバーじゃない。


 あれは台風や雷、地震のような天災と一緒だ。

 人にどうこうできる存在じゃない。

 逃げるしかない代物だ。


 倒すとかそういう性格のモノじゃない。


 それが一瞬で理解できた。


 それを……大谷さんは余裕で倒した。

 まるで苦戦せずに。

 楽勝で。



 強すぎる……!



 災厄級ドラゴンを瞬殺し。

 飛行状態だった大谷さんは悠々と降りて来た。


 俺たちの目の前に。

 ストン、と。


 そして俺にこう言った。

 腕組み状態で。


「ちょっとだけ前言を撤回するわ」


 何だかちょっとだけバツが悪そうな顔で。


「……一応、男子の性欲ってのは厄介だってのは理解はあるから」


 ええと


「何でそんな話になるんだよ」


 災厄級ドラゴンを楽勝で倒しておいて、降りて来て最初に言うことはそれかよ。

 俺はその言葉で、目の前で起こったことへの衝撃がだいぶ緩和された。


 なのでウンザリしたようにそう返すと


「そういうの見苦しいよ?」


 そんな返しをされて。

 ストレス溜まったり緊張が続くと、子孫残したくなるのが人間の本能。

 なんか、したり顔でそんなことを言ってくる。


 彼女はどうしても俺がリスリー相手に欲望を爆発させてることにしたいらしい。

 何かの本で読んだのか? それが普通だってさ。


 俺は彼女に


「だから決めつけんなよ。俺はリスリーにそんな酷いことはしてない」


 欲望解消の行為自体してないとはトオルの話と食い違うから言えないが。

 あまり問題になる酷いことはしてないと主張。


 婦女暴行にハマってる鬼畜ヤローと思われるのは流石に嫌だから。


 だから必死で「俺は何も酷いことはしてない」と言い続ける。


 最終的に大谷さんは


「……まあ、認めたく無いよね。それに、ホントのところは私は召使女がどうなろうが知ったことじゃ無いから、実は本当はメチャ酷いことしてても別にどうでもいいんだよね」


 そう言って。


「だから悪かったわ。言いすぎたかもしれない。村田君」


 ……まぁ、結局。

 俺の言い分は全部却下されたっぽいな。

 単に「それが自然な行為なのだから、批判するのは違う」って意味で前言撤回されただけで。


 彼女の態度は、なんだか理解ある賢い女のムーブに思える。

 自分は男性の性欲の厄介さをキッチリ理解している、現実の見えるとても賢い女です、と言いたげだ。

 頭でっかちってさ、こういうのを言うんだろうな。


 ……しかし。

 わけわかんねぇな。

 何なんだよ? この態度?


 トオルの話と少しズレてる気もするし。

 あと、俺とリスリーで態度が全然違うのもわけわかんないし。


 でもさ


「……無理矢理リーダーになったんだって?」


 これだけは言っておきたいと思った。

 彼女に。


 大谷さんは


「そうだけど?」


 振り返らず、歩き去ろうとしながらそう返してきて。

 俺はそこに


「ソウジが見たら多分ガッカリするかもな。今のキミを」


 そう言った。

 ソウジの代わりに言ってやりたいと思っていたんだ。


 トオルにこの話を聞いてから。


 するとピタリと大谷さんの足が止まった。


 そして


「……だからどうだって言うの? ソウジ君を殺されたのに、その苦しみを自分好みのメスを玩具にして誤魔化してる人の言葉とも思えないわね」


 そう言い返して来た。

 その言葉は少し、震えている気がした。


 そして彼女は立ち去った。

 去り際に


「ホラ、お猿さん2匹。帰るわよ」


 さっきから散々ボコりぬいていたコバルとゴワケへの懲罰を止め。


「ありがとうございます……」


「レイコ様、ありがとうございます……」


 そう言って額を地面にこすり付ける2人を連れて行き。


 居なくなったんだ……。

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