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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第2章:無限の減速

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第26話 命を賭けた試合開始

 アガッドは俺をつま先から頭のてっぺんまで値踏みをするように見ている。

 一応俺は身体を鍛えてる方で、こうして実質パンイチの姿になって「弱そうだな」と思われるようなことはないハズ。


 だけど


「ウオートノドクールエカイルヌアルエタマ、トバエルウオーリトスアニグリヴ」


 俺に見下した視線を向けながら、ノーザリア語で呟き。

 そして


「インイトリットセチュニム、ウオールエブインネヴァエ。クニトフォウオーグニティーグオットエトスレグナエリゥウオーリトスナカ」


 ニヤニヤ嗤いを向け、俺に言ってくる。

 何言ってんのかわかんねーな。


 ……でも、どうせろくなことじゃないんだろ。

 表情で分かるさ。

 俺は無視した。


 闇業者の話ではまずは足を破壊して機動力を奪ってくるらしいので


 俺は頭部や胴体への警戒を強めている意識を伝えるために、ガードを高くする。

 起こりを見落とさなければ大丈夫……


 アガッドの動きに全神経を集中する。

 些細な動きも見逃さない……


 そんな全集中をどのくらい続けたのか。

 突然、来た。


 アガッドの姿が俺の目の前にワープして来たように感じた。

 無論、スキルじゃない。


 そのぐらい速い踏み込みなんだ。


 丸太のようなぶっとい筋肉が搭載された脚が、ローキックの軌道で俺の太腿に叩き込まれる。

 太腿の骨は太いが、この蹴りなら1発で折れてもおかしくないと思った。


 それぐらいの強烈な蹴りだった。


 だが


 その蹴りは、太腿の骨をへし折る音を立てなかった。

 変な音がした。


 ……固さと重さが鋼鉄と化した人体を蹴りつけたときの音なんて、普通無いから表現しようもないよな。


「ガアッ!」


 アガッドが悲鳴を上げる。

 当然だろう。


 一発で俺の太腿の骨をへし折って、愉しい愉しい殺人ショーを開幕しようと思ったのに。

 蹴りつけた俺の脚は折れず、逆に自分の足にダメージが返って来た。


 そんな事態なんだよ。

 わけわかんないよな。


 でも俺はこれを待っていたわけで。


 俺はその隙を見過ごさず、俺はアガッドの間合いに踏み込み


 アガッドの崩れたガードの隙間から、アガッドの顔面にストレートの突きを叩き込もうとする。

 だがアガッドはその俺の突きを、頭を振って回避した。


 伊達に不敗のチャンピオンじゃないのか。


 そのまま、俺は反射的にストレートにハイキックを繋げようとする。

 狙いは当然アガッドの頭部。


 だけど……


 蹴りを放つ瞬間、悪寒を感じた。


 蹴りを出したらやられるぞという。


 なので俺は反射的に飛び退いていた。


 飛び退くと、アガッドはゆっくりと構えを元に戻す。

 そして口を開いた。


「……チッ、エートグヤワー。アイソーグニオグオットフクタックミッハドゥナパンススィッハスゲル」


 アガッドは自爆の蹴りのダメージから既に回復していた。

 あの蹴りでダメージはあったけど、それは戦闘継続できなくなるようなダメージでは無かったのか。

 不敵なニヤニヤ笑いを浮かべて、俺に対して残念そうに何かを言ってくる。


 ……多分だけど「命拾いしたな」とか「危なかったな」とか。

 余裕たっぷりな台詞だと思った。


 おそらく、あのまま蹴っていたら足を捉えられて折られるようなことになっていたのではないだろうか……?


 そうなっていたら終わりだった。

 とんでもない相手だ……!


 俺はゴクリと唾を呑む。


「アイトノドウォンクウォー、トバナックウオーヌルートサドラッハサノーリ?」


 何を言ってるか分からない。

 だけど、おそらく弱気な言葉じゃ無いはずだ。


 攻撃は止まない。

 すぐに次がやってくる。


 俺は再びガードを固め、相手の踏み込みに備える。


「……ネトウォートゥオバスィット!?」


 そんな俺に。

 再びアガッドが踏み込んでくる。


 その動き、再びローキック……!


 同じ手を使ってくるなんて。

 もう一度確かめようって言うのか!?


 俺はアガッドのその一撃をスキルを使用してやり過ごすことに集中する。

 そしてやり過ごし、反撃をすることだけを考えた。


 それ以外、俺が勝つ道は無いと思ったから。


 だが


 アガッドはローキックを放たなかった。

 それはフェイントで、右ストレートだったんだ。


 だけど俺はガードを固めていたから、それはガードで阻まれて。

 加えて、俺は鋼鉄化していたからダメージにはならなかった。


(腕を取るチャンス!)


 千載一遇のチャンスと思った。

 多分、アガッドは鉄になるのは太腿だけ。

 他は違うはずだと思ったんじゃないのか?


 だから俺のガードなんてガードごと潰せると、ガードの上から殴って来たんだ。


 ならば拳に自爆のダメージが入った隙に、アガッドの腕を取ってへし折れば相手のギブアップを……


 そう思い、鋼鉄化を解除したときだった。


 アガッドの左足が跳ね上がり



 その蹴り足が、俺の右腕を蹴り砕いていた。

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