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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第2章:無限の減速

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第25話 賭け試合本番

 そして3日経った。


 賭け試合は夕方、日没後だ。

 場所はダンジョン跡地……



 元々、この大陸にはダンジョンという謎の建造物が存在してて。

 その多くが地下迷宮の形を取っている。


 そして生きたダンジョンからは、魔物が湧きだして来る特性がある。


 なので、この王国領土内にあるほとんどのダンジョンは、とっくの昔にその最奥にある核……ダンジョンコアを破壊されて、ただの地下迷宮に成り果てているのが普通なんだけど。


 ダンジョンコアを破壊された元ダンジョン……ダンジョン跡地が個人に売却されたり、国に有効利用されてるらしい。


 賭け試合の会場になってるダンジョン跡地は、とある豪商が倉庫として買い上げているそうで。

 試合の主催もその豪商とのことだ。



 俺たちは約束の時間に約束の場所に出向いて、待機していた馬車に乗ってその場所に辿り着いた。


 馬車に乗り込む前に、例の闇業者が


「キミ、引っ込みがつかなくなってるんじゃないの?」


「今ならキャンセルを認めてあげてもいいよ?」


 そう、ニヤニヤしながら囁いて来た。

 俺はそれをダンマリで無視。


 闇業者はそれが面白くないようで


 フン、と鼻を鳴らして


「まぁ、いいさ。警告はしたからね?」


「死ぬ瞬間に逆恨みして化けて出るのはよしてくれよ? 男ならさ?」


 そう言って、俺たちより先に馬車に乗り込み、馬車の座席にふんぞり返るようにして座る。

 てめえは黙ってろ。


 しねえよ心配しなくても。

 俺は勝つからな!


 そう思いつつ、俺たちも馬車に乗り込んだ。


「マサヤ様、私はあなたが勝つと信じています」


 俺の隣に座っているリスリーは俺の勝率を上げるためだと思うけど、俺に対してネガティブなことは一切言わなかった。

 それが俺にはありがたい。


 俺は相手を甘くは見てない。

 自分の武器である「スキル」が、反則級に強いとは思って無いし。


 厳しい戦いなのは分かってるんだ。


 だけど


「……キミの対戦相手はねぇ……打撃格闘最強と言われるムエッタイの達人で、名前をアガッド」


 闇業者は俺の心を折るつもりなのか。

 楽しそうに対戦相手の説明をする。


 何でも対戦相手の黄金パターンは、まずローキックで足を折り、動けなくなった相手の腕を折り。

 両手両足を破壊した後、睾丸を潰し、その後腹部を踵で蹴り込んで内臓を破裂させ、瀕死になった後に首をへし折るというものらしい。


 ……なるほどね。


 これにはありがとう、と言いたかったよ。


 何も知らないよりはずっと戦いやすいしな。




「ウォン! セイダルドゥナネメルトネグ! スティエトライセップスフクタムウオーエヴネエブグニティアウロフ!」


「レッツフクタウリトヌエトドネオットイースエトエヴァーブレグネラッハエカトノエトエルビンシヴニノイプマッハ、アガッド!」


 そして。

 俺は今、会場に立っている。


 俺と対戦相手は、同じ格好……トランクスのようなユニホーム1つの姿で会場の中央で向かいって立っていて。

 傍で司会と思しきちょび髭の男がノーザリア語で声を張り上げていた。


 場所は広い石の部屋で。

 その広さは100平方メートル以上はありそうだ。


 部屋の縦横の長さがそれぞれ10メートル以上は確実にあるように見えたから。


 部屋の出入り口には鎧兜で武装した男たち。


 そして部屋の中央部分に俺と対戦者。

 あと司会。


 その周囲を取り巻くように、身なりのいい男女……おそらく、このイベントのお客。

 そこの中に、俺をじっと見守っているリスリーの姿もある。


 ……さて、勝つぞ。


 最初から負けるかもしれないなんて考えてて、勝てる相手じゃない。

 俺はそう考えて、勝つことしか考えずに対戦相手を見る。


 アガッド……鋭い冷酷そうな目と尖った顎、ボサボサの頭。

 そして鍛え抜いたゴリゴリの格闘家ボディの巨漢……アガッドを。


 その覇気から、相手の強さは伝わって来る。


 俺は自分を奮い立たせるため


「オラ来い!」


 そう、鋭い声を発した。

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