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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第8章:下剋上

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第139話 身代わりのイヤリング

「お前らはちょうどいい標的だったんだ! 大谷さんが『私に逆らうとこうなるぞ』って見せしめにするための!」


「お前らは皆に憎まれて嫌われているから、お前らならどれだけ酷い目に遭わせても誰からも反感を買わないんだよ!」


「大谷さんがお前たちにやったことは、クラスの他の皆が内心やりたかったことだ!」


 怒涛の勢いで俺は思うところを口にした。

 例えとしては酷いかもしれないが、ゴキブリホイホイを焚火に放り込んで中のゴキブリを生きたまま焼いても誰も何も思わない。


 でも子犬を火の中に投げ込めば、その行為は激しく反感を買う。


 こいつらはゴキブリであって子犬じゃなかったんだ。

 クラスの皆にとってはな。



 そして俺が口にしたことは……


「ざっけんなああああああ!」


「クズがッ! 殺してやる! 村田ァ!」


 2人を完全に激昂させた。


 こいつらも薄々分かっていたのかもしれない。

 自分たちが嫌われているということを。


 怒りのままに突っ込んで来て、俺に向かって雷の槌を振るい、一撃を喰らわそうとする。

 コバルの攻撃は起こりがデカイ。


 冷静に対処すれば回避するのは難しくない。


 俺は振り下ろされた大金槌を回避し


 リスリーに


「ゴワケを頼む!」


「はい!」


 ゴワケの対処を頼んだ。


 2人同時に相手は流石にキツイからな。


 俺の言葉を受けて


 狂戦士の斧で俺に斬り掛かろうとするゴワケと俺の間にリスリーが立ち塞がる。

 そして剣を振るい、ゴワケの右手の親指を切断する。


 それで痛みは無くとも親指の欠損は感じ取り、ゴワケが斧攻撃を中止し


「どけよ金髪ブス! 村田の肉便器がァ!」


 左手の指輪による火炎攻撃に切り替えた。

 そしてリスリーは


「あなた本当に下品ですね! 嫌いですよ!」


 連続ジャンプを繰り返し、火炎攻撃を回避しゴワケのウエを取る。


 空気を任意で足場に出来る天空の長靴の効果だ。


 そして空中を走りつつ


「フレイア焼け!」


 リスリーは火球をその左手から撃ち出した。

 

 リスリーの火炎魔法。

 それは真っ直ぐにゴワケに向かって飛んで行き


 そのまま命中した。

 ゴワケは反応できなかったんだ。


「ぎゃあああああ! 燃えるッ!」


 焼かれる苦しみは多分無いはずだけど、火傷を負うのは嫌なのか。

 ……嫌なんだろうな。


 外見に拘ってる奴だから。


 嫌な臭いがした。

 人の髪と肉が焼ける臭いだ。


「リンコ! てめえ!」


 そしてコバルが雷の槌を振るい、リスリーに雷撃を放とうとする。


 そこが隙だった。


 俺はそこで間合いを詰め、コバルの肩を押し、同時に足を刈って転倒させる。


「うおっ!?」


 コバルは転倒し


 転倒した瞬間、今度は手を突いた。

 左手が出たんだ。


 だがその突き方はまずかった。

 今のコバルは何十キロあるか分からない雷の槌を持っている。

 そんなものを持ちながら転倒して片手を突く。


 ……絶対に腕をやってしまうだろ。


 人間の身体ってそんなに強く作られていないんだ。


 まずコバルの左手を落とした。

 そう俺は判断し


 前に戦ったときみたいに抑え込むため、コバルの胸か首元に震脚を入れようとした。

 その部分を踏んだ状態で鉄人化すればコバルは立てない。


 だが


 その寸前に、コバルは身を捻り


 俺の一撃を躱す。


(えっ)


 ……予想外の動きだ。


 腕をやった人間の動きに思えなかった。


 骨がイカれるのはとても痛い。

 特に痛いのは「折った直後」だ。


 なのに何故、そこまで機敏に……?


 訳が分からず、動揺しかける俺。


 だけど


(あっ)


 俺はそれを目にした瞬間。

 そのカラクリに気づいた。


 それは……



 コバルの片耳に装着された青いイヤリング。


 おそらくあれが「身代わりのイヤリング」なんだろう。

 他者に自分が受けたダメージを肩代わりさせるダンジョンアイテム。


 だからつまり。


 今のコバルは鉄壁の守りがある上、その鉄壁を突き抜けた攻撃もイヤリングの効果で他者に肩代わりさせて回避する。

 そういう状態なんだ。


 そのことに気づいたとき。

 俺はゴワケの耳に視線を向けた。


 炎に巻かれ、発狂しているゴワケの片耳には。

 赤いイヤリングが光っていた……!

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